トヨタ×いすゞが生んだ次世代バス! 新型「SORA」は航続距離300kmと完全フラット床を実現│月刊自家用車WEB - 厳選クルマ情報

トヨタ×いすゞが生んだ次世代バス! 新型「SORA」は航続距離300kmと完全フラット床を実現

トヨタ×いすゞが生んだ次世代バス! 新型「SORA」は航続距離300kmと完全フラット床を実現

トヨタ自動車は、水素を燃料とする新型燃料電池路線バス(FC路線バス)「SORA」を発売した。いすゞとの協業により、最新のBEV路線バスプラットフォームと進化したFCシステムを融合。航続距離の大幅向上やバリアフリー性能の進化など、次世代の公共交通を担う先進技術が惜しみなく投入されている。

●文:月刊自家用車編集部(奥津) ●写真:トヨタ自動車

航続距離は300km以上へ! FCシステム&タンクの刷新でメンテナンス性も向上

2018年に初代モデルが登場した「SORA」だが、今回登場した新型は大きな進化を遂げている。

開発においては、いすゞとトヨタによる路線バスのゼロエミッション化における共同開発体制を採用。いすゞが開発したBEVフルフラット路線バスのプラットフォームをベースに、トヨタの最新FC(燃料電池)システムを融合させた。

パワーユニットには、商用車向けに改良された小型・高出力・高耐久なFCスタックを採用。高効率なFCと大容量バッテリーを賢く使い分けることで燃費性能を大幅に改善し、航続距離は初代より約100km延長された300km以上(トヨタ測定参考値)を達成している。

さらに、新開発の商用車向け大型水素タンクを採用し、FCシステム全体を屋根上にコンパクトに配置。これにより、バス事業者における日々のメンテナンス作業の効率化にも貢献しているという。

充填性能も非常に優秀で、水素満充填にかかる時間は約10分。新たな高速充填規格にも対応しており、将来的に対応ステーションが整備されれば、充填時間はさらに約半分まで短縮可能だ。

FCシステム搭載イメージ図

先進安全装備「EDSS」や「フロントブラインドスポットモニター」を標準設定

多くの乗客の命を預かる路線バスとして、先進の予防安全技術も手抜かりなく強化されている。注目はドライバーの体調急変といった緊急事態に対応するEDSS(ドライバー異常時対応システム)の進化だ。ドライバーステータスモニターが運転士の異常を検知すると、車両を自動で減速・停車させるだけでなく、停止後はパーキングブレーキまで自動で作動するため、坂道などでの危険な二次被害を未然に防いでくれる。

また、車体の大きさに起因する視覚の死角をカバーするため、フロントブラインドスポットモニターを新たに装備した。自車前方にいる歩行者や自転車を検知してドライバーへ的確に通知することで、交差点や発進時における車外事故のリスクを大幅に低減する。街中を日常的に運行するバスだからこそ、周りの交通参加者まで見守る安全設計が徹底されている。

段差のないフルフラットフロアとワンタッチ車いす固定装置で誰もが乗りやすく

乗客やドライバーに対する細やかな配慮も一段とレベルアップしている。乗客を迎える車内空間は、世代や体格を問わず誰もが快適かつ安全に利用できるよう配慮が行き届いている。床面には、段差を完全に排除したフルフラットフロアを採用しており、車いすやベビーカーを利用する乗客はもちろんのこと、高齢者や子どもでも車内の移動がスムーズに行える広々とした空間を作り上げた。

車室内 フルフラットフロア

さらに、運転士の負担を大幅に軽減し、車いすユーザーの迅速な乗降をサポートする「車いすワンタッチ固定装置」(オプション・2027年4月頃受付開始予定)を設定。ラインアップには多様な路線ニーズに応えるため、座席配置の異なる「都市型」と「郊外型」を合わせて計4車型が用意されている。

車いすワンタッチ固定装置

なお、災害時などには外部給電器を接続することで、移動式の大容量非常用電源としても活用可能だ。

主要諸元(都市型モデル)

車両全長/全幅/全高10,545/2,485/3,440mm
定員(座席+立席+乗務員)70(19+50+1)人
FCスタック名称(種類)トヨタFCスタック(固体高分子形)
最高出力113kW
モーター種類交流誘導電動機
最高出力220kW(110kW×2)
最大トルク970N・m(485N・m×2)
高圧水素タンク本数(公称使用圧力)3本(70MPa)
タンク内容積471L
駆動用バッテリー種類リチウムイオン電池

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