
趣味を目的に車中泊をしながら旅を楽しむ人は多いはず。写真や登山、スノースポーツなど数あるホビーの中で『趣味のクルマ旅』の代表格といえるアクティビティが釣り。タックルなどの荷物が多く、早朝や深夜にも活動するためキャンピングカーによる車中泊は自由度が高く、釣りとの親和性が高い。そんな釣りに特化した車中泊仕様の1台を紹介しよう。
●文:月刊自家用車編集部
無骨さが釣り人の心に刺さる! 実用性と快適性を兼備する釣り用キャンピングカー
釣り車ともいうべき車中泊仕様のデモカーをリリースするのは大阪府堺市に本社を構え、大阪、名古屋、埼玉に店舗を展開するユーアイビークル。
同社はハイエースやキャラバンなどのバン、ワゴン車のカスタムパーツの販売を手掛け、優れたデザイン性の中に実用性や機能性、快適性を兼ね備えたパーツが好評を博している。
今回紹介するユーアイビークル デモカーは、同社のカスタムパーツを架装した釣り仕様のコンプリートカーだ。
つや消しブラックのフロントグリルやリフトアップされた車体など、無骨なルックスからしてもアングラーの心に刺さるはず。では、気になるデモカーの詳細を見ていこう。
独自のベッドキットがハイエースの積載能力と室内空間を最大限引き出す
デモカーの室内のコンバージョンは2パターンあり、最初に紹介する1台の最大の特徴がベッド。マルチウェイフォルドベッドキット2を架装し、フルフラットベッドが展開できるモデルだ。
広々としたベッドは深夜や早朝に釣りを楽しんだ後、ゆったりと仮眠して疲れを癒し、釣りの好機である夕マズメ(日没前後)の実釣に臨めそうだ。
ベッドの下は収納スペースになり、タックル類をたっぷり積み込むこともできる。
ベッドは2名就寝でも十分なスペース。高さ調整も可能でベッド下に積載する荷物に合わせることができる。
マルチウェイフォルドベッドキット2の特長は、跳ね上げができること。左右に2面あり右側を跳ね上げれば、就寝スペースを確保しつつ背の高いタックルボックスや大型クーラーボックスなど嵩高い荷物も積載可能。
両側を跳ね上げれば自転車やバイクを積むトランスポーターにもなり、釣り道具を仕事道具に積み替えて働く車として活躍する。
ハイエースの積載能力や室内空間を最大限引き出せるベッドシステムだ。
ベッドは堅牢なスチールパイプで支えられ、就寝時はもちろん収納時もしっかり安定。
フロアをスルスルッと引き出して奥の荷物が簡単に取り出せる画期的な機構を搭載
もう1台の室内架装パターンの最大の特徴はセパレートスライドフロアだ。ベッド下の床面に設置するスライド式のフロアで、この機構が画期的といえる。
ベッドの下に設置されているのがセパレートスライドフロア。
通常、ベッド展開したときにリヤゲートから見て荷室奥の荷物は取り出しにくいが、セパレートスライドフロアはフロアパネルが後方にスライド。運転席側に置いた荷物を取るためにスライドドアを開けることなく、リヤゲートから手軽に取り出せる。
釣りでいえば、実釣中に状況が急変。使う予定のなかった奥にしまった釣り道具をさっと取り出したいときに便利。仕掛けづくりの作業台としても活用できそうだ。
奥の荷物が手軽に取り出せる! セパレートスライドフロアは遊びにも仕事にも使える装置だ。
最大12本のロッドホルダーを搭載! 乗り心地の良さも追求! 釣り人の夢が詰まったバンコンだ
室内の仕様が2パターンあるユーアイビークル デモカーの共通の架装が、釣り車になくてはならない装備のロッドホルダーだ。
天井になんと12本もの釣りザオが積載可能。ハイエースならオフショアのキャステングやジギングなど2m強の船釣り用ロッドが継いだまま楽々積め、サオ先が運転席、助手席上で邪魔になることもない。
ロッドホルダーの取り付け部はアルミスライドバーを採用。愛竿の長さに合わせてアルミスライドバーの間隔が調整可能だ。
ロッドホルダー部はワンタッチで開閉ができ、ホールド部は緩衝材がロッドをやさしく保持。走行中に不快なロッドのビビり音も軽減する。
走行中のホールド性や積み下ろしのしやすさなど細部にまでこだわって開発されたロッドホルダーだ。
さらにデモカーはユーアイビークルが創業以来、情熱を注ぎ続けている理念が受け継がれている。『ハイエースの乗り心地を快適にする』という信念だ。
それを形にしたのが『足回りパーツ4点セット』で、ユーアイビークルのハイエースベースコンプリートカー全モデルに標準装備。
今回紹介するデモカーにも装備され、遠征釣行のロングドライブも快適に楽しめる。
釣りに最適な積載能力と室内空間を持ち、もともと釣り人から人気のハイエースをさらに釣りに便利な機能を備えた釣り仕様の車中泊車にコンバージョン。
しかも乗り心地の良さも向上と、ユーアイビークル デモカーは釣り人の夢が詰まった釣り人のためのバンコンといえるだろう。
時合い(魚が釣れる好機)に合わせた行動がとれる機動力と快適な居住性を手に入れれば、釣果アップにつながるはず。釣り人にとって頼もしい1台になってくれそうだ。
ハイエースの乗り心地改善『足回りパーツ4点セット』の内容は、フロント強化スタビライザー、リア追加スタビライザー、コンフォートショックアブソーバー、オプティマリーフの4つ。ちらりと見えるオレンジのパーツが車好きの心を弾ませる。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
人気記事ランキング(全体)
車内には、活用できる部分が意外と多い カーグッズに対して、特に意識を払うことがない人でも、車内を見渡せば、何かしらのグッズが1つ2つは設置されているのではないだろうか。特に、現代では欠かすことができな[…]
ホイールベース拡大を感じさせない、巧みなパッケージ設計が光る 2012年に登場した初代CX-5は、魂動デザインとSKYACTIV技術を全面採用した、マツダ社内では6世代商品と呼ばれているシリーズの第一[…]
ホンダの電動スポーツは「プレリュード」だけじゃない Super-ONE Prototypeは、「e: Dash BOOSTER」をグランドコンセプトに、日常の移動を刺激的で高揚感あふれる体験へと進化さ[…]
カッコよくなっても、実用面の堅実さはしっかりと継承 低く伸びやかなボンネットから続くボディラインは、フロントウインドウからルーフ、リヤエンドまで優雅な曲線を描く。これは、生活に溶け込んだクルマという従[…]
●SUVの「死角」を減らす注目アイテム 人気のSUVだが、その車高の高さやボディサイズがもたらす「死角」は、ドライバーにとって常に付きまとう課題だ。カローラクロスも例外ではなく、運転席から遠い左前輪付[…]
最新の投稿記事(全体)
無骨さが釣り人の心に刺さる! 実用性と快適性を兼備する釣り用キャンピングカー 釣り車ともいうべき車中泊仕様のデモカーをリリースするのは大阪府堺市に本社を構え、大阪、名古屋、埼玉に店舗を展開するユーアイ[…]
車中泊を安心して、かつ快適に楽しみたい方におすすめのRVパーク 日本RV協会が推し進めている「RVパーク」とは「より安全・安心・快適なくるま旅」をキャンピングカーなどで自動車旅行を楽しんでいるユーザー[…]
基本を無視すれば、無用のトラブルを引き起こすことも… 整備作業においてボルトやナットの脱着は避けて通れない基本中の基本の作業。それだけに、ソケットレンチやメガネレンチの使用頻度は必然的に高まる。が、ボ[…]
●先進のプラグインハイブリッドシステムを採用 「SEALION 6」の最大の特徴は、BYDが独自に開発した高効率プラグインハイブリッドシステム「DM-i(デュアル・モード・インテリジェンス)」を搭載し[…]
●SUVの「死角」を減らす注目アイテム 人気のSUVだが、その車高の高さやボディサイズがもたらす「死角」は、ドライバーにとって常に付きまとう課題だ。カローラクロスも例外ではなく、運転席から遠い左前輪付[…]
- 1
 - 2
 






















  