
三菱自動車は、10月13日(火)から16日(金)まで幕張メッセで開催される「JAPAN MOBILITY SHOW BIZWEEK 2026」への出展概要を発表した。今回の三菱ブースで示されているのは、「クルマを起点とした社会課題の解決」というビジョンだ。同社が推進するコネクティッド技術や、バッテリーの2次利用に焦点を当てた7つの具体的なソリューションが紹介される。
●文:月刊自家用車編集部(奥津) ●写真:三菱自動車
走るだけじゃない!EVバッテリーの二次利用&最新コネクティッド技術
注目の展示内容は、同社が推進するコネクティッド技術や、PHEV/EVバッテリーのライフサイクル活用に関する先進的な取り組みだ。
これまで同社がMIRAI-LABOと共同開発を進めてきた自律型街路灯「THE REBORN LIGHT smart powered by Mitsubishi Motors」は、アウトランダーPHEVの使用済みバッテリーを再利用した次世代インフラである。日中に太陽光パネルで発電した電力を蓄え、夜間のLED点灯に充てるだけでなく、万が一の災害時には外部給電機能によって地域を守る防災電源へと姿を変える。
一見すると実証実験の段階に思えるかもしれないが、実は2025年4月からすでに一般販売がスタートしており、愛知県岡崎市への設置をはじめとして着実に実社会へと溶け込み始めている。
さらに、日立製作所と共同で実証を行っている可動式蓄電池「バッテリーキューブ」も同様に注目度の高い展示だ。
移動や設置が容易なこの蓄電池は、企業や自治体における非常用電源の確保はもちろん、再生可能エネルギーの有効活用を支える頼もしい存在となる。走る役目を終えたEV・PHEVのバッテリーが、新たな形で循環型社会を支えていくというスタイルは、これからの時代においてひとつのキーとなるだろう。
データ活用で広がる「乗ってからの安心」と「運用の最適化」
もうひとつの柱となるのが、コネクティッドカーから収集されるさまざまな車両データの活用だ。三菱自動車は、得られたデータと外部の最新テクノロジーを融合させることで、ユーザーや企業に新たな価値を提供しようとしている。
例えば、株式会社ゼンリンおよびゼンリンデータコムとの連携によって生まれた「EV行動分析レポート」は、電動車の走行距離や充電場所、充電タイミングなどのデータを地図情報と掛け合わせて分析する画期的なサービス。
今回の展示では、寄せられたニーズに応えてガソリン車などの内燃機関車も分析対象に加えた「目的地分析レポート」が新たにお披露目される。これにより、最適な充電スポットの配置検討だけでなく、商業施設や観光地における人流・需要のマーケティング分析など、活用の幅は格段に広がりを見せている。
また、法人向けに2026年9月から提供が開始された「車両運行サポートサービス」や、リアルタイムデータを外部事業者に提供する「車両データ連携APIサービス」も展開される。バッテリー残量や消費電力を一元的に可視化して運行計画を最適化することで、フリート(保有車両)を抱える企業のコスト削減と稼働効率向上を力強く後押しする。
さらにユニークなのが、走行距離やバッテリーの健全度(SoH)を可視化する「車両データ評価書」の試みだ。外観や年式だけでは判断が難しかった電動車やコネクティッドカーの「本当の状態」を客観的に評価できるようにすることで、中古車としての適正な残価算定や価値向上に繋げる仕組みとして、複数のリース事業者との実証が進められている。愛車を手放す際や中古車を選ぶ際の透明性が増すことは、一般のユーザーにとっても実に歓迎すべき進化だ。
業界の枠を超えた共創と「マルチパスウェイ」への想い
今回の出展では、自社だけの取り組みにとどまらず、パートナー企業との強力なタッグによる新サービスも目につく。
MCリテールエナジーやKaluza Japan、三菱商事と共同開発した「電動車スマート充電プラン」は、スマホアプリで充電完了希望時間を設定しておくだけで、電気代の安い時間帯を自動的に狙って充電を行ってくれるサービスだ。電気代の節約はもちろん、再エネ由来の余剰電力をかしこく使うことでCO2削減にも寄与するという、一石二鳥のアイデアとなっている。
加えて、日本自動車工業会(JAMA)による合同展示エリア「動かし続ける、日本。」においては、多様なエネルギー選択肢を提案するマルチパスウェイの象徴としてアウトランダーPHEVの実車と自律型街路灯のモックアップを展示。会期2日目となる10月14日(水)には、三菱自動車の岸浦恵介社長兼COOがトークステージ「未来モビリティ会議」に登壇し、マツダの毛籠勝弘社長らとともに「環境も経済も、ともにより良い方へ」というテーマで白熱した議論を交わす予定だ。
移動の道具としての魅力を磨くだけでなく、社会全体のエネルギーや情報ネットワークと密接に結びついていく三菱自動車の挑戦。「JAPAN MOBILITY SHOW BIZWEEK 2026」の同社ブースは、未来のモビリティ社会が描く具体的な回答例を確かめる絶好の機会となりそうだ。
イベント開催概要
- 名称:JAPAN MOBILITY SHOW BIZWEEK 2026
- 日程:2026年10月13日(火)〜 10月16日(金) 10:00〜17:00
- 会場:幕張メッセ 国際展示場 展示ホール2・3(千葉県千葉市美浜区)
- 入場料:無料(全来場者事前登録制)
- 主催:一般社団法人 日本自動車工業会(JAMA)
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
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