
キャンプ場でテントやタープを設営する作業に追われ、身体が疲れ果てて大自然をのんびり楽しむ時間が削られてしまうという経験を持つ人は多い。また、真夏の車中泊で車内に熱気がこもり、暑さで何度も目が覚めて翌朝に疲労が残ってしまうというイライラも深刻だ。設営の手間から解放され、ドアを開けるだけで自宅の居間のような寛ぎと快適な温度環境を手に入れられる夢のようなモデルが存在する。家庭用ダブルベッドに匹敵する広大な寝室と、大容量バッテリーシステムを兼ね備えた、まさに動く別荘と呼ぶにふさわしい最高峰キャンパーの全貌に迫ろう。
●文:西川智介
長旅でも疲れにくい信頼の国産バンをベースに採用
キャンピングカーとしての広大な室内空間と、高速道路での優れた走行安定性を両立させるために、ベース車両選びは極めて重要である。多くの車中泊ファンから絶大な支持を集め続けているのが、トヨタが誇るハイエースのスーパーロングキャンパー特装車だ。
紹介するモデルは、愛知県岡崎市に拠点を置くハイエースカスタムのプロショップ、ノニデルが手がける最上位コンプリートカー「ベースキャンプ クロス」である。
ベースとなったハイエースのスーパーロングボディは、スクエアな室内形状によって圧迫感がなく、大人が車内で余裕を持って活動できる広大な容積を確保している。
制振材と2層の断熱材で車体全体が包み込まれており、外気の影響を最小限に抑える構造が施されている。さらに高断熱のアクリル2重窓を装備することで、真夏の直射日光や真冬の冷気を遮断し、年間を通じて安定した室温をキープできる素晴らしい設計が光る。
居間のように寛げるL字ソファと拡張式ダブルベッド
ベースキャンプ クロスの車内に一歩足を踏み入れると、商用バンの面影を払拭したラグジュアリーな室内インテリアが出現する。
キャビン左側にはゆったりと腰掛けられるL字型のサイドソファが配置され、天井の調光式LEDダウンライトが温かみあふれる落ち着いた雰囲気を作り出す。
リビング中央にはスライドテーブルがセットされており、テレビを鑑賞したり食事を楽しんだりと、自宅の居間と同じ感覚でリラックスできる空間構成だ。
就寝時には、リアのメインベッドを横方向にスライド拡張させることで、幅が約850mmから最大1400mmまで広がり、長さ1800mmの広大なダブルベッドスペースが完成する。
セカンドシートの1200mmスライドレールを活用してシートを展開し、サイドソファと組み合わせることでサブベッドが作られ、最大4名が同時に足を伸ばして就寝できる優れたレイアウトを誇る。
ベッド下には幅1200mm、奥行800mm、高さ640mmという超大型カーゴスペースが確保されており、大型スーツケースやキャンプギアを大量に収納可能だ。
600AhリチウムバッテリーとDCクーラーが誇る無敵の電装環境
ベースキャンプ クロスが最上位モデルとして君臨する最大の理由が、標準で完備されたフルスペックの電装パッケージである。
車体には200Wのフレキシブルソーラーパネルと、合計600Ahという圧倒的な大容量を誇るリチウムイオンバッテリーが標準で搭載されている。
1500Wのサイン波インバーターや50A走行充電器が組み込まれており、電子レンジや24型スマートTVといった高出力家電を、外部電源のない山奥のキャンプサイトでもバッテリー残量を気にせず安心して稼働させられる。
冷房にはDCクーラーのキューブエア、暖房にはFFヒーターが採用されており、エンジンを停止した静寂の車内で、真夏の猛暑から真冬の厳寒まで春のような快適温度を保つことができる。
天井には大型換気ファンのマックスファンとマックスシェードが備わっており、調理時の煙の排出や車内の結露対策もスマートに行える。
スライドドア横には30Lの引き出し式冷蔵庫が配置され、車内からはもちろん、車外からもスライドドアを開けて飲み物をサッと取り出せる使い勝手の良さが秀逸だ。
右側のカウンター家具には、給水20L、外部排水38Lのコンパクトなギャレーシステムや、700Wの電子レンジが美しくビルトインされている。
普段は最大7名が乗車できる頼もしいファミリーカーとして機能し、休日は大自然の中で暮らすように旅ができるプライベートホテルへと変貌する。ノニデルの技術とこだわりが結集したベースキャンプ クロスを手に入れて、自由で贅沢なキャンパーライフを楽しんでみてはいかがだろうか。
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