車の中はアメリカンダイナー!クラシックバンがオークションに!LOT No.8「1965 Ford Econoline Falcon」

株式会社BH AUCTIONは、和歌山県かつらぎ町の人気アウトドアショップ「Orange」とコラボレーションしたオークションを、日本最大級のネットオークションサービス「ヤフオク!」で、2023年1月16日(月)から22日(日)まで開催する。出品されているのは「Orange」を経営する池田道夫さんがコレクションしていた、アウトドアを感じさせるオシャレなヴィンテージカー(13台)だ。

●文:月刊自家用車編集部

古き良きバンライフを感じる一台が1円スタート!

60年代バンの歴史を語るうえで外せない名車がこの「フォードエコノライン」だ。コンパクトカーの分野においても「ワーゲンビートル」の大流行に対抗するべく、米国の自動車メーカーはこぞってコンパクトカーの製造に着手していた。その中で誕生した「フォードファルコン」のフレームをベースに、フルサイズバンへと作り替えたのがこの「エコノライン」だった。

その名の通り安価で気軽に乗れることをコンセプトに販売された「エコノライン」は、当時の若者たちから絶大な支持を受けた。その人気は現在でも衰えることなく、60年代のバンライフを象徴する1台として多くのファンを持つ。

フルサイズバンとなるが、「ファルコン」がベースのためサイズ感は意外にコンパクト。ホイールベースも90インチとなっている。このボディサイズを実現するため、当時としては異例の運転席下部にエンジンを搭載するフロントミッドシップが採用された点も特徴だ。

当個体はキャンピング仕様として製造されたモデルとなり、外装内装共にその特徴を見ることができる。

まず目を引くのがルーフに備えられたアルミのトラベルトップ。アーチ状に展開する構造で、その独特なシルエットは、レトロで可愛らしい雰囲気を醸し出してくれる。機能面でも優れており、車内のスペースを大幅に拡張してくれるのはもちろん、側面には小窓も備え、車内の明るさも確保する。

外装にはオリジナルと思われるゴールドカラーを纏い、乗用モデルのクラブワゴンにのみ備えられたスタイリッシュなモールも綺麗な状態でそのまま残されている。足元にはアメリカンレーシング製15インチホイールを装備。これは前オーナーによって装着されたもので、ゴールドのボディカラーと相まって、ボディデザインを引き締めるアクセントとなっている。

内装はキャンプに特化した装備が満載で、コンロ、シンク、冷蔵庫を備えている。しかしコンロや冷蔵庫は当時モノとなるため、実際に使用するのは難しそうだ。

ソファはもちろんベッドに変形可能で、フルフラットにすれば2人が寝るのには十分なスペースが確保されている。

またサイドドアは連動してステップが展開する両開きとなっており、荷物の積み下ろしや、大人数の乗り降りを考慮して設計されている。ただクーラー等が装備されていない点や、以降のモデルと比べて室内が狭いという点で、利便性には少々難があるかもしれない。

しかし、そのコンパクトで洗練されたデザインとキュートなフロントマスクは、間違いなく60年代バンのアイコンであり、現代車にはない唯一無二の魅力を放っている。ヴィンテージバンライフを夢見るなら、これほどまで絵になる車は他にないだろう。

出典:BINGO
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