●文:月刊自家用車編集部(ハラ)
レクサス
NX
価格:455万〜570万円(2.5Lガソリン車)599万円(2.4Lターボ車)520万〜635万円(2.5Lハイブリッド車)714万〜738万円(2.5Lプラグインハイブリッド車)
・最新購入情報
車両本体目標値引き額:−
納期の目安:12か月以上
リセール予想:A+
先日、いくつかのレクサスモデルの受注が再開されたが、残念ながらNXは受注停止が続いている状態だ。本誌が行っている独自取材情報によると夏頃には再開されるかも?という話もあるが、人気の集中ぶりを考えると、それも流動的といわざるをえない。
ちなみに現在の月あたりの登録台数は、おおよそ1000〜2000台ほどが続いている。これまでに溜まっているバックオーダーを消化するにはもう少し時間がかかりそうだ。
【パワートレーン選び】PHEVは走りの余裕も1ランク上。高性能も求めるならば最有力候補
選べるパワートレーンは4タイプ。内燃機の2.5LのNA仕様と2.4Lターボ仕様、ハイブリッドは2.5Lハイブリッドと2.5Lプラグインハイブリッド(PHEV)を選ぶことができる。
最上位設定になるのは、レクサスとしても初投入となった2.5Lプラグインハイブリッド車(185PS/23.2kg・m【エンジン】+134kW/270Nm【フロントモーター】40kW/121Nm【リヤモーター】)。
2.5Lエンジンにフロント&リヤに駆動モーターを配置するツインモーター仕様で、数値的なパワースペックはハイブリッドの4WD車と大差ないが、大容量のリチウムイオンバッテリーを搭載することでハイブリッド車以上に電動走行を積極的に行う制御が与えられている。高速長距離や上がり下がりが多い山岳路での扱いやすさは際立っており、単に外部給電機能に対応しているだけではなく、“走りの質”の面でもNXのフラッグシップにふさわしい実力を持つ。
純内燃機の2.4Lターボ車(279PS/43.8kg・m)も見逃せない実力派で、低回転域から分厚いトルクを発生させながらも高回転域まで気持ちよく回りきる、スポーツドライブを意識した特性が与えられている。NX350 Fスポーツでしか選べないのは残念にも感じるが、走り自慢の高性能SUVを求める向きにとっては有力候補になりうる存在だ。
2.5Lハイブリッド車(190PS/24.8kg・m【エンジン】+134kW/270Nm【フロントモーター】)と2.5LのNA車(201PS/24.5kg・m)は、上位2モデルほどのインパクトはないが、細かな改良が加えられたこともあって十分なスペックを持っている。どちらを選んだとしても、プレミアムモデルにふさわしい走りを楽しめるのは間違いない。
【グレード選び】レクサスの魅力を追求するなら、バージョンLが鉄板の選択肢
パワートレーンごとに選べる設定は異なるが、標準仕様/バージョンL/Fスポーツの3つのタイプが用意されている。
標準仕様車でもレザーシート(合成皮革)が奢られ、内装加飾も申し分ないレベル。装備関連も一部の上級装備を除けば最新の機能が投入されるなど、出し惜しみなしのグレード設定は大きな美点。レクサスが狙うプレミアムキャラは標準仕様でも十分に楽しめるといっていい。
バージョンLは、内装レベルをさらに引き上げた最上級グレードという位置づけ。贅を尽くした造り込みが施されることもあって、輸入車プレミアムのライバルたちとも互角に戦える内容を持つ。レクサスというブランドの真髄を味わうには最もオススメのグレードだ。
Fスポーツは、走りのレベルを高める装備を強化したスポーツグレード。専用の車体強化や操縦安定性を強める専用サスが採用されるなど味付けが差別化されていることが特徴。キャビンまわりも加飾の仕様は異なるがバージョンL相応の内容が盛り込まれており、もうひとつの最上級グレードという役割も待たされている。
選び分けとしては、現行NXはどのグレードを選んでもハズレなしということもあって悩ましいのだが、バージョンLもしくはFスポーツを選ぶのがオススメ。いずれも標準仕様車との実質的な価格差は80〜90万円になるが、価格アップに見合った満足度を得られる。
高性能キャラにこだわりがなければ、2.5Lハイブリッド車のNX350hバージョンL(608万円・2WD)が、NXの魅力を最もコスパ良く楽しめるグレードといえるだろう。
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