
都市部や駅前など、交通量の多い場所でよく見かける一方通行の道路。交通の流れをスムーズにし、事故を防ぐために重要な存在と言えますが、時には長い迂回路を取らざるを得なくなり、それが煩わしく感じることもあるかもしれません。一方通行の道路が逆走禁止ということは、運転免許を持っている人なら誰もが知っている常識ですが、自転車の場合もこの交通ルールは適用されるのでしょうか。
●文:月刊自家用車編集部
一方通行の道路を自転車で走行、これってアリ?
そもそも一方通行とは、車両が道路の一定の方向にのみ進行することを義務づける交通ルール。対向車両との接触事故防止/交通状態の単純化による円滑を図ることなどを目的としており、多くの場合クルマ/バイクはこの指示に従い、一方通行の標識に描かれた進行方向に沿って運転をおこないます。
万が一この標識に気付かずに逆走してしまうと、2点の違反点数と、大型車9,000円/普通車7,000円/二輪車6,000円/原付車5,000円の罰則が科せられる場合があります。ただし自転車に関してはクルマと異なるルールが設けられており、特別な注意を払う必要があるとのこと。
交通ルールの中でも特殊な扱いを受けることが多い自転車ですが、クルマと同様に一方通行の道路の進行方向に逆らって走行することは、違反とされています。また、たとえ道路の左側を走った場合でも認められておらず、交通違反とみなされる可能性があるようです。
自転車であっても、一方通行の道路の進行方向に逆らって走行する行為は違反になる
しかしこれには特例が設けられており、補助標識がある道路では自転車だけが逆方向に進行することが認められています。一方通行の道路では、入口に「一方通行」、出口に「車両進入禁止」の標識が設置されているのが一般的です。
その中で、それぞれの標識の下に「軽車両を除く」もしくは「自転車を除く」の補助標識がある場合は、自転車の逆走が可能になります。色々と話題にあがる「LUUP」のような電動キックボードも同じです。ただし「特定原付は通行不可」の表示がある場合は逆走することはできません。
とはいえ、自転車の逆走が許可されている道路であっても、安全運転の義務は変わりません。逆走が許される場合でも道路の左側を通行することが基本であり、このルールを遵守することで、対向する自動車や同方向を走る自転車との事故防止につながります。
なお、補助標識のない禁止場所を自転車で侵入した場合は、3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金が科せられる可能性があるので要注意です。したがって、自転車利用者は一方通行の道を走行する際には常に周囲の標識を確認し、その道路のルールに従うことが求められます。
補助標識を見逃さないよう、十分に確認して走行する必要がある
自転車や原付を押して歩いたら逆走できるのか
ここで気になるのが、自転車/原付を押して歩いたら補助標識のない一方通行の道路でも逆走できるのか、という点について。
まず自転車ですが、法律では「自転車を押して歩けば歩行者とみなされる」とされているため、自転車から降りて手で押して歩けば、補助標識のない一方通行の道路を逆走することは可能です。
次に原付ですが、こちらも自転車と同じで押して歩けば逆走が認められています。ただし、原付が歩行者とみなされるには、「歩行者の通行を妨げるおそれのない状態」でなくてはいけません。「歩行者の通行を妨げるおそれのない状態」とは、原付のエンジンを切り下車して押して歩いている状態のことを指します。
これらをまとめると、補助標識のない一方通行の道路は、自転車は下車して手で押せば逆走OK、原付はエンジンをオフにして下車して手で押せば逆走OK、ということになります。
このように、一方通行の道路を自転車で走る際のルールは、補助標識の有無によって異なります。自転車を降りて押す行為は歩行者としての扱いを受けるため、規制の対象外となることが多いです。ただし、自転車を押して歩く場合でもほかの歩行者や交通の流れに注意を払い、安全を最優先に考えることが重要だと言えるでしょう。
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