
様々なカスタマイズカーが展示されるイベント、東京オートサロン。2025年も大いに盛り上がったのだが、スズキのブースで展示されていたフロンクスが、非常にユニークで面白いアイデアが詰まったコンセプトモデルとして仕上がっていたので、その詳細をお伝えしよう。
●写真/文:月刊自家用車編集部
スズキブースのメイン車両として展示されていたフロンクス
東京オートサロンは、カスタマイズが施されたクルマを中心に展示されるイベントで、日本全国のカスタムショップやパーツメーカーなど、多種多様な展示があり、見ているだけも楽しめるのが特徴となっている。
ルアーフィッシングを意識したカスタマイズ
近年は、大手自動車メーカーも東京オートサロンに積極的に出展する傾向にある。当然、自動車メーカーも、カスマイズというテーマで車両を展示する。スズキブースではメインの車両展示が、発売間もないフロンクスで「SEA BASS NIGHT GAME(シーバスナイトゲーム)」というテーマでカスタマイズが施されていた。
新型フロンクス「SEA BASS NIGHT GAME(シーバスナイトゲーム)」カスタム。
その名の通り、ルアーフィッシングをテーマにしたコンセプトとなっており、随所に、釣りを意識した機能が搭載されているのが特徴だ。
実際の車両を見ると、コンパクトSUVというジャンルながらかなりの迫力があり、クラス以上の存在感を発揮しているのが印象的。タイヤも、ヨコハマ ジオランダーが装着されているため、いかにも悪路走破性が高そうな雰囲気を漂わせる。実際、このタイヤによりわずかだが車高がUPしている。
また、ラゲッジスペースには釣りで使用するバッカン(釣り道具を入れるバッグ)が積載されており、実際の使用をイメージしやすくなっている。釣りには欠かせないライフジャケットやウェーダーをハッチに掛けられるようになっているのも、アウトドアアクティビティを楽しむ人には魅力的な機能だろう。
インパネやディスプレイにはタイドグラフが表示
車内を覗き込んでみると、そこにもいたるところに釣りやアウトドアを感じさせる演出が見て取れる。特に、インパネ部分にはタイドグラフ(潮汐を表すグラフ)が表示されており、釣り人の気持ちを高める演出となっている(タイドグラフの表示はモックとのこと)。
シートやグローブボックス付近のステッチには、イメージカラーであるチャートイエローが採用されていて、車両の塗装とマッチしているのも見逃せない点だ。足元のライトもチャートカラーというこだわりよう。ちなみに、チャートカラーはルアーのカラーでは定番の色となっている。
ルーフレールも搭載されているので積載量が大幅UP!
新型フロンクス「SEA BASS NIGHT GAME(シーバスナイトゲーム)」カスタマイズモデルのルーフに目をやると、積載量をUPさせるためのレールが装着されているのに気づくだろう。展示者用には、ルーフボックスが搭載されており、長物や車内に入り切らない荷物を入れられるようになっていた。
フェンダー上部にある黄色いバーの正体は…?
さらに細かく見ていくと、車両のフェンダー部分に何やら黄色いバーのようなパーツが取り付けられているのがわかる。飾り?と思っていたら、よく見ると「PULL OPEN」の文字が…。担当の方にこのパーツについて尋ねると、なんと、開くとロッドスタンドとして機能するという回答が!
実際に展開した状態にしてもらうと、ロッド(釣り竿)がすべらないよう、凹凸が設定されている。ここに立てかけて、ルアーをセットしたりライン(釣り糸)をチェックしたりと、作業が行えるようになっているのだ。これは、釣り人ならかなり気になる機能だろう。
スズキ×メガバス オリジナルカラールアーが限定販売!
今回の展示車両では、なんと、ルアーメーカーのメガバスとのコラボが実現。浜松に本拠地を置くとい共通点のある両社。フロンクスの「SEA BASS NIGHT GAME(シーバスナイトゲーム)」モデルと同じカラーリングのルアー(カゲロウ124F)を限定販売。
カゲロウ124F自体が、そもそも人気の高いルアーだったため、その限定カラーということで、かなりの人気で争奪戦が繰り広げられたようだ。
スズキのSUVと言えばジムニーを思い浮かべる人も多いだろう。実際、釣り人やアウトドアアクティビティを楽しむ人からも高い人気を誇る車種となっている。その一方で、今回オートサロンで展示されていたフロンクスも、積載量などから考えると、アウトドアユースとして十分な実力を持っているように感じられた。
興味のある方はぜひとも、フロンクスをチェックしてみてほしい。ちなみに、展示されていたSEA BASS NIGHT GAME(シーバスナイトゲーム)」は飽くまでもコンセプトモデルとのことだった。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(大人気商品)
クルマの内窓掃除が面倒になる理由はクルマの進化にあった 車内のガラス掃除は、外装洗車に比べて軽視されやすい。しかしフロントガラス内側の汚れは、夜間や逆光時に視界を大きく損なう要因になる。にもかかわらず[…]
タッチパネル時代の宿命、車内の指紋汚れ問題 カーナビやディスプレイは、もはやクルマに欠かせない存在だ。目的地案内はもちろん、エアコン操作や各種設定まで担うようになり、触れる回数は年々増えている。その一[…]
ドリンクホルダー不足は意外と深刻な“あるある問題” クルマの中にあるドリンクホルダーは、飲み物だけを置くものではない。小腹を満たすスナック、ボトル入りガム、灰皿、芳香剤など、実際は“なんでも置き場”と[…]
一見すると用途不明。だがSNSの反応は異常に熱い バズったカーグッズの多くは、見た目のインパクトが強かったり、使い方が一見わかりにくかったりする。このGONSIFACHA製スマホホルダーもまさにその代[…]
置くだけで成立するスマホスタンドという潔さ スマートフォンをどう置くか。この小さなテーマのために、これまで何度カー用品売り場をうろついたか思い出せない。エアコン吹き出し口に固定するタイプ、ゲル吸盤で貼[…]
人気記事ランキング(全体)
運転中に荷物が崩れる瞬間が、思った以上に危険な理由 クルマでの買い物は便利だが、ラゲッジに積んだ荷物が走行中に倒れる問題は意外と深刻だ。発進時やカーブで荷物が動く音が聞こえるたび、無意識に注意がそちら[…]
車種専用設計だから、ピッタリ装着。見た目にも違和感なし カーメイトと言えば、使い勝手の良い様々なカーグッズをリリースしており、多くのユーザーから評価されているブランドとして知られている。今回紹介するの[…]
「Z」と「アドベンチャー」専用プログラムを用意 今回導入される新型RAV4のモデリスタパーツは、「Z」と「アドベンチャー」のおのおののグレードに対応する専用プログラムが設定される。 「Z」向けのエアロ[…]
駐車場での事故はなぜ起きるのか どれほど気をつけて運転していても、駐車場という空間は事故のリスクが潜んでいる。狭い区画、頻繁な入れ替わり、多様なドライバーの技量が混在する環境では、小さな不注意がそのま[…]
クルマの内窓掃除が面倒になる理由はクルマの進化にあった 車内のガラス掃除は、外装洗車に比べて軽視されやすい。しかしフロントガラス内側の汚れは、夜間や逆光時に視界を大きく損なう要因になる。にもかかわらず[…]
最新の投稿記事(全体)
空気の壁を味方に変える、最新エアロパーツを装着 「RZ600e“F SPORT Performance”」は、BEVブランドへの変革を象徴するRZシリーズの頂点として、エアレースパイロットの室屋義秀選[…]
車中泊を安心して、かつ快適に楽しみたい方におすすめのRVパーク 日本RV協会が推し進めている「RVパーク」とは「より安全・安心・快適なくるま旅」をキャンピングカーなどで自動車旅行を楽しんでいるユーザー[…]
「モンスターハンター」の世界観を投影した、ジムニーノマドを展示 今回のスズキブースの出展テーマは「Life with Adventure」。ワクワクの冒険心を掻き立てる展示や演出で、来場者を楽しませる[…]
出力特性強化に加えて、航続距離&充電性能も大幅向上 今回の改良では、BEVシステムを全面刷新。モーターの高出力化や航続距離の伸長、充電時間の短縮を図ることで、実用性と動力性能を大幅に向上させている。 […]
GR GT3とGR GT 12月5日に発表されたTOYOTA GAZOO Racing(TGR)の「GR GT」 12月5日にTGRが発表したフラッグシップスポーツカー「GR GT」。これはTGRが目[…]
































