
キャンピングカーといえば、広い室内空間があるスーパーロングやハイルーフが定番。その常識を覆すのが、ATV群馬が手がけた「RS MAX」だ。ベースは標準ボディ・標準ルーフのハイエース。それでも大人がゆったり眠れる2段ベッドを備えた本格的なキャンピング仕様に仕上げた。
●文:月刊自家用車編集部
ハイエースの常識を変える。標準ボディで実現した“大人2段ベッド”の実力
ハイエースのスーパーロング・ワイド・ハイルーフは確かに広い。しかし全長が5mを超えるため、都市部では駐車場に収まらないことも多い。標準ボディなら全長は4695mm、幅は1695mmで、高さは1980mm。駐車枠に収まるサイズ感で、日常的な使いやすさが段違いだ。そこに大人がしっかり寝られる2段ベッドを組み合わせたのがRS MAXというわけだ。
ベッドもシートも、自由自在にレイアウト
RS MAXの2段ベッドは、上段1800mm、下段2100mmと大人が足を伸ばして寝られるサイズ。しかもこのベッドキット、取り外しができる仕組み。旅先では2段ベッドで快適に過ごし、荷物運びが必要な時はベッドを外して荷室として活用できる。遊びも仕事も1台でこなす、多用途な使い方が可能になる。
後部座席にはリクライニング可能なレボシートを採用。座面やマットの素材や柄も変更できるため、自分好みのインテリアに仕上げられる。さらに、床張り加工を施しつつも純正フックを残しているため、積載物の固定など実用性も抜かりがない。
電装も充実、快適な車内空間を実現
RS MAXはただベッドを積んだだけのバンではない。最新の電装アイテムで、現代のライフスタイルにマッチする快適性も備えている。ポータブルバッテリーやフリップダウンモニター、サイバーナビといった機能を追加でき、車内はまさに”モバイルリビング”だ。
なかでも注目はサイバーナビを軸にした”サイバーキャビン”。インターネットに接続してYouTubeなどの動画視聴も可能。標準装備のサブバッテリーと組み合わせれば、エンジン停止時でも車内エンタメを楽しめる。Wi-Fiを活用した次世代型キャンピングスタイルと言えるだろう。
9インチナビやパノラミックビューモニターも装着可能
ハイエースでは珍しい9インチナビや、大画面で車両周囲を確認できるパノラミックビューモニターもオプション設定。専用フェイスキットにより、ナビ周辺も違和感なく高級感ある仕上がりになる。これらの装備を組み合わせれば、運転時の安心感もぐっと高まる。
また、カロッツェリア製の13.3インチフリップダウンモニターも装着できる。大画面で動画を楽しめる車内空間は、もはや移動式リビングそのものだ。
ハイエースの可能性を広げる、新しい選択肢
RS MAXは標準ボディ・標準ルーフでも本格的なキャンピングカーが作れることを証明した1台。広いスペースを求めてスーパーロングを選ばなくても、街乗りも旅も1台でこなせるバランス型キャンパーとして注目されている。
駐車場事情で諦めていた人、日常とレジャーを両立させたい人、最新の電装品で快適に過ごしたい人にぴったりな存在。ハイエースという器を、もっと自由に、もっと楽しく使いたい人にこそ、RS MAXがフィットする。
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