
キャンプをもっと気軽に楽しみたい。そんな思いに応えるのが、タウンエースベースのキャンピングカー「Plaything Ace SP」だ。軽キャンパーでは手狭に感じるが、ハイエースだと大きすぎる。そんな悩みを解決する“ちょうどいい”サイズ感に、本格的な装備をぎゅっと詰め込んだ。12Vクーラーやリチウムイオンバッテリー、ソーラーパネルまで標準装備し、夏でも冬でも快適に過ごせる仕様となっている。見た目はコンパクトでも、中身は本格派。その魅力に迫っていく。
●文:月刊自家用車編集部
タウンエースベースが生む、扱いやすさと拡張性
「Plaything Ace SP」のベース車両は、トヨタ・タウンエース。取り回しの良さと荷室の広さを両立したミドルサイズバンで、日常使いでも不便を感じにくい。軽キャンパーよりも余裕のある室内空間を持ちながら、ハイエースのような大型バンほど場所を選ばず運転できる。この絶妙なサイズ感こそが、キャンプ場へのアクセスや都市部での駐車など、幅広いシーンでの使い勝手を高めている。
ボディサイズがコンパクトであるにもかかわらず、車内には断熱防音処理が施されている。夏は外気の熱を遮断し、冬は車内の暖かさを保つ。この仕様により、シーズンを問わず快適な空間を実現している。また、キャンパー登録の8ナンバー仕様となっているため、税制面や保険面でも優遇されるのもポイントだ。
快適性を支える電源システムと12Vクーラー
「Plaything Ace SP」は、快適な車内環境を支える電源システムにも抜かりがない。標準装備となるのは、200Ahのリン酸鉄リチウムイオンバッテリーと走行充電システム、外部充電、そしてフレキシブルソーラーパネル。これにより、キャンプ場だけでなく、道の駅や駐車場でも電源の確保に困らない。
さらに特筆すべきは、12V仕様のクーラーを標準搭載している点だ。一般的なキャンピングカーではオプション扱いとなることが多い冷房設備が、あらかじめ備わっている。リチウムイオンバッテリーで最大10時間程度稼働し、猛暑の日でも涼しく快適に過ごせる仕様となっている。これらの電源設備と冷房システムが組み合わさることで、夏の車中泊でも無理なく快適な環境が維持できる。
機能性とデザイン性を両立した車内空間
「Plaything Ace SP」の車内レイアウトは、コンパクトながらも使い勝手を重視した設計となっている。2列目にはイタリア製FASPシートを採用し、2名用または3名用から選択可能。これにより乗車人数やレイアウトの好みに応じたカスタマイズができる。シートカバーのカラーも選択でき、インテリアの雰囲気作りにも配慮されている。
ベッド展開時は、セカンドシートと後部マットを組み合わせて大人2名がゆったりと就寝できるスペースが確保される。テーブルをセットすれば足を下ろしてくつろげるダイニング空間に早変わり。ギャレーにはシンクや収納庫を装備し、有孔ボードを活用したアレンジも可能。実用性と楽しさを両立した空間が広がっている。
また、天井や間接部分には調光可能なLED照明を採用。夜間でも暖かみのある明かりで、落ち着いた雰囲気を演出する。収納スペースも随所に配置されており、長期の旅行でも荷物がスッキリ収まる。
長く快適に使えるこだわりのディテール
「Plaything Ace SP」は、細部に至るまで実用性と快適性を追求している。運転席側スライドドア上部には落下防止バー付きラックを設置し、タオル掛けとしても活用できる。助手席側にはアシストグリップを装備し、乗降時の安全性も高めている。
断熱効果を高めるため、左右のクォーターガラスはパネル埋め+断熱生地貼り仕様とし、遮光カーテンも標準装備。雨天時でも使用できるマックスファンを搭載し、換気性能も確保している。
また、床材には重歩行クッションフロアを採用し、汚れや傷に強い仕様となっている。外部充電用の電源コードや、電装収納庫に設けられた小物入れなど、見えない部分にもこだわりが詰め込まれている。
週末の気軽な旅から本格的な長旅まで対応
「Plaything Ace SP」は、コンパクトなボディサイズと本格装備の両立により、週末の気軽なキャンプから長期のロードトリップまで幅広く対応する。都会の駐車場にも収まるサイズ感で、平日は日常の足として、休日は旅の相棒として活躍する。
ハイエースやキャラバンほどの大きさは必要ないが、軽キャンパーでは少し物足りない。そんなニーズにぴったりとフィットするモデルだ。電源設備や断熱構造など、車中泊で本当に欲しい装備が標準で揃っているため、購入後に追加カスタムをせずとも快適な旅が始められる。
コンパクトサイズに凝縮した機能性と快適性。「Plaything Ace SP」は、新しいキャンピングカーの基準となる1台といえるだろう。
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