あれ? 普通の「トヨタ・ヴォクシー」と見せかけて実はキャンピングカー。日常に溶け込む“快適ガチ勢”の旅グルマ。│月刊自家用車WEB - 厳選クルマ情報

あれ? 普通の「トヨタ・ヴォクシー」と見せかけて実はキャンピングカー。日常に溶け込む“快適ガチ勢”の旅グルマ。

あれ? 普通の「トヨタ・ヴォクシー」と見せかけて実はキャンピングカー。日常に溶け込む“快適ガチ勢”の旅グルマ。

都市でも自然の中でも気軽に使える、ミニバンベースのキャンピングカーが注目を集めている。中でもトヨタ・ノア/ヴォクシーをベースにした「DAYs」は、普段使いのしやすさと車中泊での快適性を見事に両立した1台だ。ポップアップルーフを備えた本格的なキャンパーながら、見た目はスタイリッシュなファミリーミニバンそのもの。日常と非日常をシームレスにつなぐ、そんな理想的なバランスを実現している。

●文:月刊自家用車編集部

ミニバンの可能性を拡張する、スマートなキャンピングカー「DAYs」

街乗りにもキャンプにも使える“ちょうどいい”サイズ感と、独自開発の回転シートやロフト空間といった遊び心ある装備。これまでのキャンピングカーのイメージを覆すような、軽やかでフレキシブルなモデルとなっている。家族の週末を豊かに彩る1台として、「DAYs」はまさに“新しいライフスタイルを提案するキャンパー”と呼ぶにふさわしい。

ポップアップルーフで変わる、もうひとつの旅のステージ

「DAYs」の最大の特徴とも言えるのが、ガスダンパーでスムーズに開閉できるポップアップルーフだ。ルーフを跳ね上げれば、その瞬間にミニバンはロフト付きのキャンピングカーへと変貌する。ベッドスペースは大人2人がゆったり横になれる広さがあり、まるで屋根裏部屋のような居心地のよさが魅力。子どもたちにとっては秘密基地のようなワクワク感が詰まった空間でもある。

このルーフ部分は、単なる就寝スペースとしてだけではなく、室内の高さを拡張する用途としても優秀だ。着替えのときに立てる余裕があるだけでなく、荷物をポップアップ側に逃すことで、メインの空間を広々と活用できるようになる。特に寒い季節には、生活スペースをすっきり確保するうえで効果的だ。コンパクトな車体の中にこれだけの可変性を盛り込んだ設計は、実に巧妙と言える。

フラットマットで“快適な眠り”をスマートに実現

「DAYs」は純正シートのレイアウトを活かしながら、就寝時の快適性を高める工夫も抜かりない。オプションの簡易フラットクッションマットを使用することで、セカンドシートとサードシートの段差を解消し、まっすぐなベッドスペースを構築できる。ベッドキットではないが、純正シートの機能を活かしたまま車中泊仕様へと転用できる点が魅力だ。

このフラットマットは、展開や収納が簡単なのも大きなポイント。日常的に使うクルマであっても、必要なときだけサッと取り出して展開するだけで寝室に早変わりする。専用設計だからフィット感も高く、寝心地も良好。旅先の夜、車内で足を伸ばして横になれる贅沢を、スマートな方法で実現している。

回転シートとテーブルでつくる、自由自在のリビング空間

「DAYs」はただ寝られるだけではなく、滞在そのものを楽しむための空間演出も考えられている。独自開発のフロント回転シートは、運転席と助手席をくるりと回して対座スタイルへと早変わりさせることができる。これによりセカンドシートと向き合った4人のリビング空間が完成する。

オプションで装着できるテーブルを組み合わせれば、食事やティータイム、ボードゲームなど、家族の団らんスペースが車内に現れる。移動だけが目的ではない、旅の途中を楽しむための時間がここにある。使わないときは元のシートポジションに戻せばいいだけなので、取り回しのしやすさも申し分ない。

シートアレンジの自由度が高い「DAYs」は、日常のドライブから週末のキャンプ、時には長距離旅行まで、あらゆるシーンに柔軟に対応してくれる頼れる相棒だ。

虫除けとプライバシー対策も万全の装備群

快適な車中泊に欠かせないのが、虫除けとプライバシー確保のための装備。「DAYs」にはスライドドアとリアゲートに装着するモスキートネットが標準で用意されている。キャンプ場や自然の中で車内に風を取り入れながらも、蚊や虫の侵入を防ぐ。快適な睡眠環境を維持するうえで、こうした細やかな配慮はありがたい。

また、全窓にはプライバシーカーテンを装着可能。フロント・サイド・リアのすべての窓を覆えるため、車内はしっかりとプライベート空間になる。カーテンの取り付けはフックやスナップホックで手軽に行える仕様で、慣れれば数分で全体をセットできる。旅の途中に安心してくつろげる空間を確保するうえで、非常に頼もしい装備だ。

ソーラーパネルでより自由な旅をサポート

「DAYs」は、オプションとして薄型軽量のソーラーパネルを装備することもできる。ルーフトップのスペースを有効活用し、停車中もサブバッテリーの充電が可能に。エンジンを止めた状態でも電力を確保できるので、より自由度の高い車中泊スタイルが実現する。

これにより、キャンプ場だけでなく道の駅や山間部など、電源のない場所でもスマートフォンの充電や照明の確保が可能に。エコで静かな電源確保ができるという意味でも、ソーラーシステムの有用性は高い。長期の旅でも電源切れの不安が減り、移動そのものがより快適で心地よい時間へと変わっていく。

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