
トヨタ・ハイエースをベースにしたキャンピングカー「ACS リトルノオクタービアM」は、環境性能と快適性を兼ね備えた新世代モデル。太陽光発電システムとリチウムイオンバッテリーを標準装備し、家庭用エアコンやIH調理器も使える本格仕様だ。常設ベッドや豊富な収納を備え、夫婦での車旅に最適。オプションを加えれば子供連れにも対応でき、日常からアウトドア、非常時の備えまで幅広いシーンで活躍する。
●文:月刊自家用車編集部
環境性能を重視したキャンピングカー
ACSリトルノオクタービアMは、キャンピングカーの中でも特に環境性能を意識したモデルとなっている。標準で搭載される太陽光発電システムは200Wのソーラーパネルを2枚組み合わせた仕様で、自然エネルギーを効率的に利用できる。ガスを使わずIH調理器を採用している点も特徴的で、環境への負荷を減らしつつ快適な車中泊環境を整えている。
快適な室内環境を支える装備
家庭用エアコンや電子レンジ、152リットルの大容量冷蔵庫など、住宅レベルの快適装備が標準で組み込まれている。これらを支えるのは300Ahのリチウムイオンバッテリーと3000Wインバーターで、外部電源がない場所でも安定した電力供給が可能だ。従来オプション扱いだった装備が標準化されたことで、購入時点から完成度の高い一台として使い始められる。
広々とした常設ベッドと収納力
リアには180cm×140cmの常設ベッドが設けられ、大人2人が余裕を持って就寝できる。さらに縦方向に展開できるサブベッドも用意されており、使い方の幅が広がる構造となっている。ベッド下は大型収納スペースとして活用でき、アウトドア用品や日用品を効率よく積載可能。車内で過ごす時間を快適にする工夫が随所に施されている。
夫婦二人旅に最適なレイアウト
乗車定員は4人、就寝定員は2人という設定は、特に夫婦での長期旅行にフィットする。過度に多人数に対応するのではなく、二人で快適に過ごせる空間づくりに重きを置いている点が魅力だ。必要に応じてオプションを選べば子供1人を追加できる仕様にも変更可能で、ライフスタイルや家族構成に合わせて柔軟に対応できる。
オプションで広がる使い勝手
オプションのひとつとしてポータブルトイレや仕切りカーテンを導入すれば、車内に簡易トイレ空間を確保することも可能だ。アウトドア環境や緊急時に役立ち、安心感が増す装備といえる。また3人掛けシートを追加することで乗車定員を増やせる点も便利で、旅行だけでなく普段使いにも応用できる。カスタマイズの余地が広いのも、このモデルの強みとなっている。
日常使いも考慮したハイエースベース
ベースとなるのはトヨタ・ハイエースの特装車仕様で、全長5380mm、全幅1880mm、全高2400mmというサイズ感を持つ。市街地でも取り回しやすく、普段の移動からロングドライブまで幅広く対応できる点はハイエースならでは。さらに安全装備としてTSS衝突回避支援パッケージやパーキングサポートブレーキなども搭載されており、キャンピングカーとしてだけでなくファミリーカーとしての安心感も高い。
室内のデザインと質感
車内はオリジナルの白家具と専用白レザーで仕上げられ、明るく清潔感のある雰囲気を演出する。LED照明や間接照明を多用することで夜間の室内も快適に過ごせ、まるで移動するリビングのような感覚を味わえる。シンクやギャレーも備わっているため簡単な調理も可能で、旅先での自炊にも対応。質感と実用性を両立した空間設計が印象的だ。
車旅を支える電源システム
このモデルの核となるのが電源システムである。300Ahのリチウムイオンバッテリーを標準装備し、走行充電や外部充電、さらにはソーラーパネルによる充電も組み合わせて長期間の旅をサポートする。オプションで600Ahに増強することもでき、使い方に応じて電力環境を強化できる点も大きな魅力。電力の不安を解消することで、アウトドアだけでなく非常時の電源確保にも頼れる存在となる。
新しいキャンピングカーのスタンダード
ACSリトルノオクタービアMは、単なる移動手段ではなく「暮らす空間」としての性能を徹底的に追求している。環境に配慮したエネルギーシステム、夫婦二人旅にちょうどよいレイアウト、そして日常とアウトドアをつなぐ実用性。これらが融合した本モデルは、今後のキャンピングカーのスタンダードを示す存在といえるだろう。
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