
広々とした室内空間と充実した装備を兼ね備えたキャンピングカー「RSプレミアム」。ベースとなるハイエース・スーパーロングワイドの余裕あるボディを活かし、飛行機の機内を思わせる快適さを実現した一台だ。常設ベッドに加え、アレンジ自在のラウンジスペースや大容量の収納を備え、家族や仲間との車旅をより豊かにする工夫が詰め込まれている。
●文:月刊自家用車編集部
広がりを感じる室内空間
ハイエース・スーパーロングワイドをベースにしたRSプレミアムは、車内に一歩足を踏み入れただけでその広さを実感できる。飛行機の機内をイメージしたデザインは、単なる移動手段ではなく、快適に過ごすための「住空間」としての完成度を高めている。前向き4人、横向き1人が乗車でき、最大5人での移動に対応する点も大きな魅力だ。
さらに室内高が確保されているため、圧迫感のないゆったりとした空間で過ごせるのもポイント。長時間のドライブや滞在でも疲れにくく、旅先での居心地を大きく左右する快適性がしっかりと担保されている。
常設ベッドと多彩な就寝アレンジ
キャンピングカー選びで重要なのは「どのように眠れるか」だ。RSプレミアムではリヤ部分に横向き就寝を可能にするワイドパネルを採用し、185cmのダブルベッドを確保している。これにより高身長のユーザーでも安心して横になれる。
加えて、前方のラウンジスペースはアレンジ次第でセミダブルからダブルベッドに早変わりする。常設ベッドと組み合わせれば2〜4人の就寝が可能となり、家族での車中泊にも余裕を持って対応できるのが大きな特徴だ。
旅を支える豊富な収納スペース
長期の旅やアウトドアを楽しむ際、収納力の有無は大きな違いを生む。RSプレミアムは天井収納棚、壁収納、ベッド下収納、さらにキッチン家具内に至るまで、あらゆる場所に大容量の収納が配置されている。必要な荷物をすっきり収め、車内を常に整った状態に保つことができる。
また、収納の配置が工夫されているため、ベッドやラウンジを使う際に荷物が邪魔になることも少ない。日常的なキャンプ用品から長旅の衣類や食材まで、余裕を持って持ち運べることがこの車の強みである。
くつろぎを生むリビング空間
2列目にはファスプシートを採用し、停車時には向かい合わせにセットしてラウンジとして利用できる。中央には着脱式テーブルを設置でき、食事や作業に便利な空間へと変化する。ドライブの合間にゆったりと過ごすリビングの存在は、キャンピングカーライフをより豊かなものにしてくれる。
さらにLEDによる間接照明や天井照明が配置され、夜間でも落ち着いた雰囲気を演出。15.6インチフルHDフリップダウンモニターを備え、映像を楽しみながらくつろげる環境も整っている。
充実した電装と快適装備
キャンピングカーに欠かせないのが電源システムだ。RSプレミアムにはツインサブバッテリー、1500W正弦波インバーター、160Wソーラーパネルを標準装備。さらに走行充電や外部100V入力システムも備わり、長時間の車中泊でも安心感が高い。
キッチンにはシンクと電子レンジ、49Lの冷凍冷蔵庫を備え、調理や食材の保存もスムーズ。加えてFFヒーターやリヤヒーターにより、冬の寒さにも負けない温かい空間を提供する。暑い季節には換気扇(MAXファン)が快適性を支えてくれる。
ベース車の安全性と走行性能
ベースとなるハイエース・スーパーロングワイドには、最新のトヨタセーフティセンスが搭載され、安全性能も充実している。ABSやブレーキアシストに加え、運転席と助手席にはSRSエアバッグを装備。長距離ドライブにおいても安心してハンドルを握れる環境が整っている。
また、ガソリンとディーゼル、2WDと4WDから選べる点も見逃せない。ユーザーのライフスタイルや使用環境に応じた組み合わせが可能で、雪道や山道を含む多彩なシーンに対応する。
オプションで広がる可能性
RSプレミアムは標準装備でも十分な完成度を誇るが、追加オプションでさらに利便性を高められる。ルームエアコンや回転式フロントシート、大画面のナビシステムなどを追加することで、自分だけの快適な一台に仕上げることができる。
特にサイバーキャビン仕様では、Wi-Fi接続を活用して映像や音楽を楽しめるほか、パノラミックビューモニターの大画面表示も可能となり、次世代型のキャンピングカー体験を実現している。
写真ギャラリー
車内はシートとテーブルを組み合わせたレイアウト。
左側にはシンクと冷蔵庫が埋め込まれたカウンターが設置されている。
後部はフラットシートと荷物の積載スペースとなっている。
左上部にはエアコンが設置されている。
シート下は収納スペースとなっており、長めの荷物も積載可能だ。
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