
クルマ旅は車中泊だけでなく道中も楽しい思い出作りの大切な要素だ。そのためにはロングドライブの安全性を高める運転支援システムやフリップダウンモニターなど、ドライバーもパッセンジャーも快適にする装備があればベター。充実のキャンパー設備と万全のドライブサポート機能がまるっとパッケージされたキャンピングカーが理想的ということになるが…ここではそれをカタチにしたキャンピングカーを紹介しよう。
●文:月刊自家用車編集部
運転が楽チン! ドライブが楽しくなる機能を標準装備したミニバンベースのキャンピングカー
今回紹介するキャンピングカーは、バンレボ(バンテック新潟)のMR-X車中泊快適パッケージ。
トヨタ•ノア/ボクシィに充実のキャンパー装備を搭載するバンレボのキャンピングカー、MRのベース車両をトヨタ•ノアX(ディスプレイオーディオ無車)に限定した特別仕様車だ。
Xグレードでも最新の予防安全パッケージ“Toyota Safety Sense”を装備し、全車速追従機能付きレーダークルーズコントロールを標準装備。未知の土地へのロングドライブも快適に走れそうだ。
東京キャンピングカーショー2025で展示されていたMR-X車中泊快適パッケージのベース車はトヨタ•ノアHYBRID X。
MR-X車中泊快適パッケージは、ドライブ中の安全性や快適性を高める6つの装置を標準装備。渋滞中も小さなお子さんを退屈させないリアフリップダウンモニターなど、あればうれしいアイテムを取りそろえている。
キャンピングカーといっても基本は車。ドライブする楽しさも味わえる特別仕様車だ。
MR-X車中泊快適パッケージの内容は、7インチワイドナビゲーションシステム、ドライブレコーダー(前後カメラ/ナビ連動タイプ)、バックアイカメラ(リアガーニッシュビルトイン)、ETC2.0ユニット(ナビ連動タイプ)、サブバッテリー切替リレー&切替スイッチ(ナビ用)、リアフリップダウンモニター10型の6つ。
落ち着いた雰囲気の室内にフルフラットベッドが展開可能! キャンパーとしても高規格!
MR-X車中泊快適パッケージの室内は、バンレボのトヨタ•ノア/ボクシィキャンピング仕様車、MRの架装を踏襲。このMRの装備の充実ぶりにも注目だ。
リヤゲートからのぞく車内は落ち着いた色合いのインテリアを設え、まるで部屋。フルフラットのベッドが展開できることがわかる。
ベッドはフルフラットで展開でき、設営も簡単だ。セカンドシートの背もたれを倒してMR専用のレベルクッションを2つ並べてベッドマットを敷くだけ。
ベッドマットのウレタンは薄く仕上げられ、収納時のウレタンのつぶれを軽減。マットがかさばらないので買い物や送迎などの街乗りにも便利に使える。
ベッドサイズは全長1900mm×全幅1040mm。就寝定員2名が確保されている。
ベッド展開時も両サイドのキャビネットに橋渡しする形でカップホルダー付きテーブルが設置でき、お座敷スタイルのリビングでくつろぐことも可能。
ベッド下の大容量の収納スペースもファミリーなど荷物が多いクルマ旅で使える機能だ。
ちなみにリビングモードはベッドマットを利用し、カップホルダー付きテーブルを挟んだ対面対座のダイニングが展開できる。
まるでコンドミニアム! 居住空間を快適に整える設備が充実
MR-X車中泊快適パッケージの元となるモデルのMRは、空調やギャレー周りの装備も豪華だ。
ベース車は普通乗用車のトヨタ•ノアなので断熱材は導入されていないが、寒い季節も快適に過ごせるように高地仕様のFFヒーターを標準搭載。温度設定機能付きのタイマーコントローラーを採用し、標高1000mを超える車中泊スポットでも安心して使うことができる。
寒い季節の車中泊も快適に過ごせるFFヒーターを標準装備。高地モード付きでスキーや登山目的のクルマ旅にも使える。
キッチンや水回り関係の設備も手抜かりがない。まず左側のキャビネット上面にはシャワーフォーセット付きシンクを設置。シャワーフォーセットは車外に引き出すことができ、小さなお子さんや愛犬が外で遊んで手足が汚れても手軽に洗い流せて便利だ。
高級感のあるシャワーフォーセット付きシンク。給•排水タンク(各5L)はベッド台座のリアゲート側に格納し、積み下ろしが楽に行える。
右キャビネットにはビルトイン電子レンジを搭載。18Lのフラットテーブルタイプで、旅先の道の駅やローカルスーパーで買ったご当地の弁当や惣菜を温めて味わうといった楽しみ方もできる。
さらにその下には電気ケトルがぴったり収まる専用収納庫を装備。電子レンジとの間にカップホルダー付きテーブルがあるので、温めたお弁当を置いたり、お茶をいれる際も便利だ。
3WAYの充電システムなど充実の電装系標準装備品で電化車中泊をコンプリート
電気ケトルが置かれた収納庫横にはバッテリーのメイン•サブ切替スイッチを配置。エンジンを停止してもナビとリアフリップダウンモニターが使え、映像や音楽を楽しみながら車内でくつろぐことができる。
MR車中泊パッケージの装備品、ナビゲーションシステムやリアフリップダウンモニターが停車時も手軽に使える。
このように電装•充電設備が充実しているのもMRの特徴だ。
展示車はオプションのポップアップルーフを架装しているが、その屋根には180Wソーラーパネル&チャージコントローラーを装備。もちろんノーマルのMRのルーフにも搭載されている。
薄型のフレキシブルパネルで全高は変わらず、天気の良い日は駐車中に外部ACからチャージしなくても充電が可能。ポータブル冷蔵庫など常時電気が必要な家電を使うときに頼もしいアイテムだ。
180Wソーラーパネル&チャージコントローラー。
ソーラーパネルのほかにも充電システムは万全だ。
走行充電システムとバッテリーチャージャー(外部100V充電器)を搭載し、3つの方法で最適な充電を行うことができる。
ハイブリッド車でメーカーオプションのアクセサリーコンセントを選択すれば、バッテリチャージャーに自動切替リレーを組み合わせることでさらに安定した充電システムが構築できる。
充電先のサブバッテリーには105Ahディープサイクルバッテリーを搭載。鉛タイプの密閉式で管理が容易。2~3年に一度の交換が安価にできるメリットもある。
また、高出力インバーターを搭載し、電子レンジや電気ケトルなど消費電力の多い家電を使うことができ、AC100V外部入力口(防水仕様)もあるのでRVパークやオートキャンプ場など電源のあるクルマ旅スポットでの電化車中泊にも対応する。
車中泊パッケージで移動も泊まりも快適! 街乗りも便利! キャンピングカーライフに即夢中になれる1台だ
機能的かつシックなインテリアが架装された室内は居心地が良く、電化車中泊にもしっかり対応。リア4面の遮光カーテンも標準装備し、プレイベートをしっかり守ることもできる。
充実の標準装備品だけですぐに乗り出せ、キャンピングカーライフが楽しめるのもMRの大きな魅力だ。
展示車はオプションのポップアップルーフを搭載し、4名就寝を実現。ファミリーでも気ままにクルマ旅が楽しめ、ロフトのような空間で過ごす夜は子供たちにとって掛け替えのない思い出になるに違いない。
さらにMR-X車中泊パッケージは冒頭で紹介したとおり、ドライブ中の安全性や快適性を高める6つの装置を標準装備。
ベース車はファミリーに人気のミニバン、トヨタ•ノアで買い物や送迎などの普段使いもストレスなく乗りこなせる。
遊びも日常も活躍する至れり尽くせりの装備を架装するキャンピングカーの車両本体価格は502万5000円(税込)~。一家で憧れのキャンピングカーライフに踏み出すのにもおすすめの1台といえそうだ。
展示車の価格はポップアップルーフなどのオプション装備料込みで714万3700円(税込、諸費用等別途)
主要装備(標準装備)
- エアコン(走行)
- リアクーラー
- FFヒーター(高地仕様)
- 給•排水タンク(各5L)
- 調理器具(電子レンジ)
- シンク
- 外部電源
- カーテン(純正)
- サブバッテリー(105Ah)
- ソーラーパネル(180W)
- 室内照明
- LEDヘッドライト
- レーダークルーズコントロール
主要装備(オプション設定)
- ポータブル冷蔵庫(車載)
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