※このページは、自動車関連企業等より配信されたパブリシティリリース記事をそのまま転載しております。掲載内容に関するお問い合わせ等につきましては、直接リリース配信元までお願いいたします。
~ エネルギーインフラの新時代を切り開く系統蓄電事業の幕開け ~
住友商事株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員 CEO:兵頭誠之、以下「住友商事」)は、北海道千歳市において、「EVバッテリー・ステーション千歳」(以下、「本設備」)を完工しました。今年度後半より本設備の本格的な稼働を開始し、信頼性の検証を行ったうえで、24年度より需給調整市場(注1)および容量市場(注2)に順次参入し、北海道を含む広域への再生可能エネルギーの普及拡大に貢献します。なお、本設備は、新規民間事業者が広域送電系統(特別高圧帯)へ調整力を提供する国内で初めての系統用蓄電システムになります。
再生可能エネルギーの普及・拡大に貢献する系統用蓄電池
日本政府が掲げる2050年のカーボンニュートラル社会の実現に向けて、再生可能エネルギー(以下、「再エネ」)の普及・拡大が期待されていますが、現在の再エネ導入率は約20%程度と、他国と比較しても進んでいません。電力系統を維持するためには需給バランスを確保する必要がありますが、再エネは日照や風などの自然条件によって発電量が大きく変化するため、需給バランスが崩れ、電力系統が電力を安定的に供給できない場合があります。そのような状況の中、再エネの普及・拡大の鍵を握るソリューションとして、電力系統の需給バランスを調整する蓄電池の役割が重要になっています。

図 1 火力発電所等の調整機能を代替する脱炭素時代の新エネルギーインフラ
再エネ適地の北海道で系統用蓄電事業の一歩を踏み出す
住友商事は「でんきをためる」という新しいエネルギーインフラの社会実装を目指し、2015年に鹿児島県薩摩川内市甑島(こしきしま)で国内初の系統用蓄電池実証を立ち上げて以降、国内の複数地域で実証を行うとともに、系統用蓄電事業の制度化や安全ルール作りについて、国や関連当局と協議を進めてきました。
北海道は、風力発電や太陽光発電などの再エネ導入ポテンシャルは全国1位(注3)という再エネ適地である一方で、他の地域と比較して送電線に接続するにあたっての制約が大きく、再エネ普及拡大のボトルネックになっています。そのため、住友商事は系統用蓄電事業の第一歩を北海道で踏み出しました。
蓄電事業にとどまらないエコシステムの構築を目指す
本設備は、約2,500世帯が一日に使用する電力に相当する出力6メガワット、容量23メガワット時の系統用蓄電システムで、日産自動車株式会社との合弁会社であるフォーアールエナジー株式会社が提供するEVバッテリーを定置用(電力事業用)としても活用できるように、経済的価値の高い設計でシステム化した「EVバッテリー・ステーション」を採用しています。本設備を最適運用するために実装した制御システム(エネルギーマネジメントシステム)は、福島県浪江町にて実用化に向けて開発してきたものです。
また、設備の主要部分にEVバッテリーを活用することで、EVリユースバッテリーの用途拡大・需要増による再生コスト低減に寄与するだけでなく、蓄電池に含まれる希少金属などの資源を最大限利用し、蓄電池製造時に排出されるCO2をも削減できるという特徴があります。
今後は、北海道や九州などの電力系統の安定化が必要とされる地域を中心として、26年度末までに累計で100メガワットの蓄電事業の開発を目指します。住友商事は、「再エネ導入拡大」と「使用済みEVバッテリーの価値最大化」の実現によって脱炭素化を加速するとともに、EVバッテリーの再利用を通じて、持続可能な社会の実現にも貢献していきます。

図 2 全国で累計100メガワット規模の蓄電事業開発を進めていく

図 3 「EVバッテリー・ステーション千歳」外観(奥に写る送電鉄塔を通じて電力系統へ直接接続される)

図 4 「EVバッテリー・ステーション千歳」内観(EVバッテリーが専用ラックに並ぶ)

図 5 当社が描くEVバッテリー・エコシステムのイメージ
(注1)需給調整市場
周波数制御や電力需給バランス調整を行うために必要な「調整力」を、一般送配電事業者(以下「TSO」)が管理するエリアを超えて広域的に調達する市場。従来はエリア毎にTSOが調整力の調達を担っていた。
送配電網協議会/需給調整市場とは https://www.tdgc.jp/jukyuchoseishijo/outline/outline.html
(注2)容量市場
電力量(kWh)ではなく将来にわたる日本の電気の「供給力」(kW)を確保する市場。
電力広域的運営推進機関/容量市場かいせつスペシャルサイト http://www.occto.or.jp/capacity-market/
(注3)北海道/北海道における新エネルギー導入拡大の取組
https://www.pref.hokkaido.lg.jp/fs/6/4/6/8/1/3/4/_/01_P1~16.pdf
事業地 | 北海道千歳市流通2丁目3番3号 |
設備設置者 | 住友商事株式会社 |
定格出力 | 6メガワット |
実効容量 | 23メガワット時 |
システム概要 | 事業所名:「千歳第一蓄電所」6メガワット/23メガワット時(EVバッテリー約700台分を収納) ・スケールアップ(高出力・大容量化)のための制御技術・電池交換式・短工期、安全設計を実現する筐体構造 |
事業目的 | ①大規模蓄電事業のためのスケールアップ技術開発・検証②電力需給バランスの改善・電力系統の混雑緩和の実現による再エネ導入拡大③EVエコシステムの構築やEVバッテリーの価値最大化を通じたEVの普及への貢献 |
人気記事ランキング(全体)
ミラー上部にジャストフィット! 純正パーツのようにハマる高性能デジタルランドメーター 様々なカー用品をリリースするカーメイトから、新たにリリースされた高性能ランドメーターを紹介しよう。このアイテムは、[…]
防音断熱や車内クーラーなど車中泊仕様の基本装備が充実! RVビッグフットは埼玉県東松山市と北海道函館市に店舗を構えるキャンピングカー専門店で、自社開発のキャンピングカーのラインナップも充実。 バンコン[…]
もともと4WDはレース目的で造り出された駆動システムだった 4WDというとヘビーデューティなジープタイプのクルマを連想するが、ガソリンエンジン世界初の4WDはヒルクライムレースのために造り出されたもの[…]
コンパクトでも侮れない装備力 F-BOX Squareは、トヨタ・タウンエースをベースに仕上げられた8ナンバーキャンピングカー。街乗りにも馴染むコンパクトな全長と車高1,960mmというサイズ感は、立[…]
一見すると、何に使うかよくわからないアイテムだが…。 TikTokを始めとしたSNSでバズった話題のカーグッズ。ショート動画で見ていると、かなり便利そうなので気にはなったいたのだが…。実際のところはど[…]
最新の投稿記事(全体)
NISMOロードカーの思想に基づいて開発された上級モデル エクストレイルNISMOは、情熱体験をもたらすグランドツーリングSUVをコンセプトに、「より速く、気持ち良く、安心して走れる車」というNISM[…]
大幅改良で、プレミアムツアラーとしてのキャラを強化 今回のマイナーチェンジでは、内外装のデザイン変更に加え、国内の日産車として初めてGoogleを搭載した最新のNissanConnectインフォテイン[…]
軽バンベースのキャンパーとは一味違う本格的な軽キャブコン モーニングワン キャンパー ジャストを販売するのは神奈川県愛甲郡愛川町にある新相武株式会社。トラック架装を得意とし、一方でキャンプ場の運営にも[…]
最初期のヘッドライトは、灯油を燃やすランプ式 クルマにヘッドライトが装着され出したのは1890年頃です。初期の頃は灯油を燃やして光源としていました。その後明るさを高めたアセチレンガスを燃料としたランプ[…]
専用デカールを貼ることで、仕事も遊びもこなすエブリイに変身 特別仕様車「Jリミテッド」は、「エブリイ JOIN ターボ」をベースに、専用のデカールやガンメタリック塗装のホイールキャップを追加。さらに専[…]