みんなの手が届くエコカー、5代目となる新型プリウスが世界初公開!

トヨタ自動車は、11月16日(水)に5代目となる新型プリウスを世界初公開した。シリーズパラレルハイブリッド車(HEV)は今冬、プラグインハイブリッド車(PHEV)は2023年春頃に発売を予定している。

●文:月刊自家用車編集部

グローバルで505万台を販売、世界のプリウス

プリウスは、「21世紀に間にあいました。」のキャッチコピーで、1997年に世界初の量産型ハイブリッドカーとして誕生した。2代目は、プリウスの特徴ともいえる「モノフォルムシルエット」を初採用し、進化したシリーズパラレルハイブリッドシステム(THSⅡ)の搭載でさらなる燃費向上を達成。3代目は、エンジン排気量を1.8Lに拡大し、ハイブリッドシステムをより高効率化したことで、燃費だけでなく走行性能も強化。4代目は、TNGAプラットフォームを初採用し、さらなる環境性能の向上と進化した走りを実現するなど、長年愛されてきたトヨタの代表格だ。誕生から25年間で、グローバル累計販売台数は約505万台。2022年3月時点で削減したCO2量は約8,200万トン以上と結果を残している。

今回の新型プリウスは「次の25年もお客様に愛され続けるために、プリウスはどうあるべきか。」を開発チームがゼロから考え、その結果生み出されたコンセプトが「Hybrid Reborn」。強みである高い環境性能に加え、「一目惚れするデザイン」と「虜にさせる走り」を兼ね備えたクルマを目指して開発されている。

今後は、日本をはじめに、北米・欧州をはじめ順次グローバルに展開し、国内では、クルマのサブスクリプションサービス「KINTO」にも対応。具体的なプランの詳細は、今冬に公表予定となっている。

車両概要

「Hybrid Reborn」のアイコンとして、よりワクワクするエモーショナルなデザインへシフト

プリウス独自のアイコンである「モノフォルムシルエット」を引き継ぎながら、第2世代TNGAプラットフォームによる、さらなる低重心化や、19インチ大径タイヤの採用よって、よりスタイリッシュなプロポーションへと進化。

プリウス(2.0L HEV プロトタイプ)

シンプルでありながら抑揚のあるボディ造形は、長く愛されるための「感性に響くエモーション」と「普遍的な美しさ」を表現している。ハンマーヘッドをモチーフとした機能性とデザイン性を高次元で両立したフロントデザインと、薄型一文字のリヤコンビネーションランプを配したリヤデザインで、プリウスの持つ先進性をさらに引き立てている。

『走りのワクワク感』と『上質さ』を両立させた内装デザイン

「アイランドアーキテクチャー」コンセプトにより、圧迫感のない広々とした空間と運転に集中しやすいコックピットを両立。直感的に操作ができ、ドライビングを楽しめる室内空間を実現した。

黒を基調した室内全体に、インストルメントパネルとシートステッチの加飾をコーディネーション。スポーティでありながら上質感も両立している。

プリウス(2.0L HEV プロトタイプ)

インストルメントパネルには、トヨタ初採用の「イルミネーション通知システム」を設定。アンビエントライトとして室内を彩るだけでなく、トヨタセーフティセンスと連動する新機能をデザインに取り入れた。対象物を検知した際、アラームが鳴る前にイルミネーションの点滅でドライバーへ注意喚起し、より安心なドライブをサポートしてくれる。

ボディカラーは全8色を設定。うち2色は、スポーティな印象を与えるソリッドカラーベースの「アッシュ」と「マスタード」を新規に開発した。スポーティで上質な内装のカラーコーディネーションも特長の1つ。

マスタード

アッシュ

低燃費かつ気持ちいい走りを実現、新世代ハイブリッドシステム

従来型を大幅に上回る加速性能と静粛性を実現した、2.0Lプラグインハイブリッドシステムをトヨタ初採用。高効率のダイナミックフォースエンジンと、高出力の駆動用リチウムイオンバッテリーの組み合わせで、従来型同等の低燃費を維持しつつ、164kW(223PS)ものシステム最高出力を達成。PHEVならではの力強い加速性能は0-100km/h加速で6.7秒をマークするなど、圧倒的な動力性能を実現している。

プラグインハイブリッドシステム(2.0L プロトタイプ)

EV走行距離は、従来型に比べ50%以上向上。日常生活の大部分をEV走行だけでカバーできるよう、バッテリー性能を向上している。

最新のハイブリッドシステムは、システム最高出力が2.0L車では144kW(193PS)、従来型比1.6倍となり、スポーティに生まれ変わったプリウスにふさわしい動力性能を確保している。

第2世代TNGAプラットフォーム

熟成を重ねたTNGAプラットフォームをベースに、新型プリウスのエモーショナルなデザイン・走りを実現するための改良を施した第2世代TNGAプラットフォームを開発し、低重心化や大径タイヤの採用を実現。

また、ボディは各所に補強を施し、より剛性を高めたほか、静粛性も向上。足回りでは、改良を加えたフロント:マクファーソンストラット式/リヤ:ダブルウィッシュボーン式のサスペンションによって、直進ではどっしりと、コーナーではドライバーの意図に応じた車両応答性、ライントレースのしやすさを実現。

高剛性ボディ(プロトタイプ)

フロント マクファーソンストラット式サスペンション(プロトタイプ)

リヤ ダブルウィッシュボーン式サスペンション(プロトタイプ)

先進安全・運転支援システムで、安心・便利なカーライフ

先進機能を付与し、機能が向上した最新の予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」を標準装備。

また、高度運転支援システム「アドバンストパーク(リモート機能付)」を設定。様々な駐車シーンでスムースな駐車・出庫を自動で行うことができ、加えて車外から専用スマートフォンアプリを操作することで、遠隔での駐車・出庫も可能とした。

アクセサリーコンセント(AC100V・1,500W)はセンターコンソール後端とラゲージルームの2か所に設置。エンジンを始動せずにバッテリーだけで給電する「EV給電モード」、バッテリー残量が低下するとエンジンで発電する「HV給電モード」が選択可能。給電時に室内への虫などの侵入や雨天での雨水の侵入を防ぐ外部給電アタッチメントを標準で用意し、ドアガラスを閉じたままでの外部給電を可能としている。

走行シーンの動画はこちら