ダイハツ工業のインドネシア現地法人であるアストラ・ダイハツ・モーター社（以下 ADM）は、Aセグメントの5人乗りコンパクトハッチバック車である「AYLA（アイラ）」を約10年ぶりにフルモデルチェンジし、3月10日からインドネシアでの販売を開始した。
●文:月刊自家用車編集部
基本性能をアップしながら、リーズナブル価格を実現
初代「AYLA」は、ダイハツが日本の軽自動車やコンパクトカーで培ってきた技術やノウハウをベースに、インドネシアのニーズを徹底的に追求して開発した商品だ。経済成長に伴い拡大する新規自動車購入層向けのエントリーカーとして、インドネシアのエコカー基準である「LCGC」に適合し、2013年の発売以来、市場を開拓してきたモデルだ。高い燃費性能とリーズナブルな価格で、多くのユーザーから高評価を得て、累計販売台数は約27万台にものぼる。
今回のフルモデルチェンジでは、「The Exciting City Car」をコンセプトに、最新の1.2LエンジンやCVTを採用し、2023年2月にマレーシアにて発売した新型「AXIA（アジア）」と共通となる、DNGA Aセグメントプラットフォームを採用。操縦安定性や乗り心地といった走行性能や、燃費などの基本性能を大幅に向上させながら、エントリーカーに相応しい価格を実現した。
また、デザインは「パワフル＆アグレッシブ」をテーマに、より存在感あるスタイリングに進化するとともに、コンパクトなボディサイズの中でも広くて使いやすい室内空間や荷室スペースを確保。初代に引き続きLCGCに適合し、トヨタグループの新興国小型車事業の一環として、トヨタ自動車へのOEM供給やトヨタブランドでの輸出を実施する予定となっている。
新型「AYLA」の主な特長
最新の1.2Lエンジン（WA型）を採用するとともに、1.0Lエンジン（KR型）についても性能向上を実施。さらに、CVT（D-CVT）やDNGA Aセグメントプラットフォームを取り入れることで、従来から燃費性能を約16.5％向上しつつ、操縦安定性や乗り心地などの走行性能や、安全・安心などを含めた基本性能を大幅に向上している。
そのほか、良品廉価にこだわったクルマづくりにより実現した、若年エントリーユーザーにも手が届きやすい価格設定や「パワフル＆アグレッシブ」をテーマとした、より進化した存在感あるデザインなども魅力だ。コンパクトなボディサイズながら、大人5人がしっかり乗ることができる室内空間と、小型スーツケースが4個入る荷室スペースを実現するなど、ユーザーの使い勝手も考慮されたパッケージとなっている。
＜次ページ＞主要諸元や価格
- 1
- 2
