狙っているクルマのフルモデルチェンジが近づくと、いま販売している従来型を選ぶか? それとも新型にするか? あれこれと悩んでしまうユーザーもいるだろう。そんな時に思い出して欲しいのが、新旧のクルマ選びで生まれる「メリット」と「デメリット」について。ここをしっかりと見極めれば、満足できるクルマ選びができるはずだ。
●文:月刊自家用車編集部(ハラ)
性能と機能は、新型が圧倒的に格上
まず、クルマの性能だけに絞り込んでいくなら、設計年次が新しい新型の方が優れているのは当たり前。モデルによって差はあるものの、新型は最新のパワートレーンやシャシー&サスチューン、装備機能が投入されることで、動力性能も走りの質感も上回ると考えていい。
さらにクルマのクラスが上がってくると装備機能の違いも顕著で、なかでも日進月歩の勢いで進化し続けている安全運転支援機能は、ユーザーが考えている以上に差が大きい。機能名が同じでも最新設計の方が性能や使い勝手は間違いなく上だ。
キャビンまわりのレイアウトや加飾パネルの処理、ナビ/オーディオシステム(車載IT)なども、新旧の差が出やすい部分で、新型の方が使いやすくなるだけではなく、見た目の印象も洗練されてくる。車格が上がったように思えるモデルも少なくない。
車両価格の値上がりは厳しいが、伸び代を考えれば妥当なレベル
このように良いことづくめの新型だが、その反面、車両価格が高くなってしまうことがデメリット。特に最近は開発コストが嵩む装備機能が増えたこともあって、昔に比べると車両価格の上がり幅が明らかに大きい。新旧を同等グレード同士で比べてみると30万円以上高くなるケースも珍しくない。ただ、性能向上の伸び代分を考えれば価格アップは妥当で、むしろバーゲンプライスというモデルも少なくない。
従来型は大幅値引きがあることが大前提。将来のリセール価格も判断して検討すべし
ちなみに数年先にクルマを手放す時の「リセール」価格も、新型の方が圧倒的に有利。中古車市場で同年式の新旧モデルを比べる(フルモデルチェンジされた年にありがちなケースになる)と、走行距離が同じくらいでも販売価格はかなり違う。特に中古車として人気が高い傾向が強いスポーツカーやSUVだと、50万から100万円前後の差が出るモデルも……。
「従来型のスタイリングの方が好ましい」や「新型ではパワートレーンが廃止されてしまう」といって理由がなければ、予算的には少し上がってしまったとしても、新型を選んだ方がメリットが大きい。
一方、従来型を選んでもいいケースは、大幅値引きが期待できる場合。最近は少なくなったとはいえ従来型の在庫処分で大盤振る舞いが期待できるというならば、検討する価値は十分アリ。その場合は数年後に手放す時のリセール価格も考慮して判断するのがいいだろう。
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