![トヨタGRヤリス](https://jikayosha.jp/main/wp-content/uploads/2024/05/TOP-9.jpg?v=1716966759)
トヨタのスポーツコンパクト「GRヤリス」が一部改良を施され、2024年4月に新たな姿で市場に登場しました。このマイナーチェンジモデルは、モータースポーツの厳しい要求を受けて進化を遂げたモデルであり、プロドライバーからの直接的なフィードバックをもとに設計が練り直されています。ディーラー各店では、この新しいGRヤリスの発表後、多くの問い合わせが寄せられているとのこと。では、アップデートが施され、さらに洗練されたGRヤリスの反響はいかほどでしょうか?
●まとめ:月刊自家用車編集部(ピーコックブルー)
大規模な改良を実施したことで、ラリーモデルの魅力が大きくアップ
「ヤリス」が日常での使い勝手のよさを意識して作られているのに対し、GRヤリスはWRC(世界ラリー選手権)での成功を目標に開発されたモデルです。
今回のマイナーチェンジモデルは、プロドライバーと評価ドライバーからの厳しいフィードバックをもとに、“壊しては直す”を繰り返しながら、ドライバーファーストの姿勢で開発されています。
こうした取り組みの結果、ボディや内外装だけでなく、パワーユニットも含めた車両性能が総合的に向上したとのこと。
パワーユニット:新開発の8速AT「GR-DAT」
パワーユニットとして特筆すべきは、新開発された8速AT「GR-DAT」です。
このトランスミッションは、1.6Lターボエンジンとの組み合わせで4WDのポテンシャルを最大限に引き出すよう設計され、プロドライバーが行うシフト操作と同じようなギア選択が可能になりました。
また、世界トップレベルの変速スピードを実現しており、スムーズで素早いギアチェンジがドライビングの快感をさらに高めています。
エンジンの性能も大幅に向上しており、出力は200kwから224kwへ、トルクは370N・mから400N・mへと強化されました。
コックピット:インパネまわりを再設計。よりラリー走行が楽しめるモデルへ
コックピットは、モータースポーツの現場で戦うプロドライバーとともに開発されたため、操作性と視認性が大幅に向上しています。
操作パネルとディスプレイはドライバー側へ傾けて設置され、ドライビングポジションとステアリング位置の調整により、より運転に集中しやすくなっているのが特徴です。
また、12.3インチのフルカラーTFTディスプレイや、GR専用に開発されたフルTFTメーターが採用されており、スポーツ走行に必要な情報を瞬時に伝えられる作りになっています。
エクステリア:フロントからリヤまで改良
エクステリアにおいても、フロントからリヤまで多くの改良が加えられました。
まずフロントバンパーは分割構造を採用し、冷却性能を高めるために大きな形状のスチールメッシュロアグリルが新設されています。
そしてリヤでは、一文字形状のテールランプやリヤロアガーニッシュの下部に開口部を設けることで、操縦安定性の向上とマフラー排熱の効率化が図られています。
サーキットモード:非日常な躍動感
さらに、非日常な躍動感を体験できる「サーキットモード」が有料オプションとして新設。
このモードはGPSによる位置測位を利用したもので、サーキットの利用可能エリアに入ると、抑えていた制御を開放し、再加速時のアクセルレスポンス向上/車速の引き上げなど、クルマ本来の走行性能を引き出します。
競技仕様として作られたGRヤリスのアグレッシブな走りを体験したいなら、試してみたくなる装備のひとつです。
このようにトヨタGRヤリスの最新マイナーチェンジは、すでに高い評価を受けていたモデルの魅力をより一層引き立てるものとなりました。
マイナーチェンジ後のGRヤリスで人気が高いのは、中間グレードの「RZ」
そんなGRヤリスですが、ディーラーでの評判も良好です。担当者によると、GRヤリスのおすすめのグレードは「RZ」とのこと。
GRヤリスに用意されたグレードは「RZ “High performance”」「RZ」「RC」の3種類。
もっとも安い「RC」グレードは、レース専用のベースモデルとして位置づけられており、走行に必要な装備以外が極力排除されています。
そのためエアコンも搭載されておらず、ふだん使いには向いていないこともあって、多くの人はそのひとつ上の「RZ」グレードを選んでいるとのことでした。
ちなみに取材当時は、マイナーチェンジモデルが発売された時期ということもあって、GRヤリスはその人気に比例して生産が追いつかず、新たな注文を一時停止している状況でした。
かなり人気が高いようで、取材時はディーラーでの新たな注文を一時停止していた。
この先の新規の受注再開については、取材時点では未定。トヨタの人気モデルの中には抽選購入というモデルもありますが、GRヤリスはそこまで深刻な状況になる可能性は低そうとのことでした。
洗練されたインテリアが特徴的なGRヤリスでは、モータースポーツ特有の爽快な走りを楽しむことができる
※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(GRヤリス)
抽選受付は3月31日まで、その後、4月18日に当選者が決定 今回申込受付が開始された「オジエEdition」「ロバンペラEdition」は、2024年FIA世界ラリー選手権第1戦ラリー・モンテカルロに[…]
モータースポーツ活動で得た知見やノウハウを注入。エンジンも新タイプへ 今回導入される進化型GRヤリスは、TGRが参戦しているモータースポーツ活動で得た多くの知見をもとに、さまざまな進化改良が注がれてい[…]
WRCチャンピオンドライバーが監修した、各100台限定の特別なGRヤリス TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamに所属するセバスチャン・オジエ選手(2021年にドライ[…]
新開発8速AT「GR-DAT」を搭載する、2ペダル仕様を追加 GRヤリスは、「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」を通して生まれた、TGRのクルマづくりの象徴となるモデル。今回導入され[…]
購入・サブスク問わずアップグレード可能! 今回、ユーザーの多様なニーズに応えるために、新たに「GR YARIS PERFORMANCE SOFTWARE 2.0 Lite」を追加 「GRヤリス」のソフ[…]
人気記事ランキング(全体)
ベース車両はトヨタのシエンタ ベースの車両はトヨタのシエンタ。 運転しやすいサイズ感ながら車内が広く、ファミリー層を中心としたユーザーに、非常に人気の高い車だ。愛嬌のある外観は家族の車として親しみがあ[…]
→快適すぎるキャンパーとは ベース車両はトヨタのハイエース ベースの車両はトヨタのハイエース。カスタムの幅が広く、アウトドアを中心としたユーザーに、非常に人気の高い車だ。 ハイエースはなんと言ってもク[…]
ホテルより快適かも? トヨタのハイエースがベースのキャンパー ベースの車両はトヨタのハイエース。カスタムの幅が広く、アウトドアを中心としたユーザーに、非常に人気の高い車だ。 ハイエースはなんと言っても[…]
おいおい、まじかよ…ベース車両はスズキのエブリイ ベースとなる車両はスズキのエブリイ。燃費の良さや、運転のしやすさが際立つ軽自動車であるにもかかわらず、広い車内空間を誇る人気車だ。 シンプルでコンパク[…]
→運転席までフラットになるキャンパーとは ベース車両はトヨタのハイエース ベースの車両はトヨタのハイエース。カスタムの幅が広く、アウトドアを中心としたユーザーに、非常に人気の高い車だ。 ハイエースはな[…]
最新の投稿記事(全体)
ハイエンドグレードの名称を「Ultra」に変更 今回実施される一部変更では、価格改定に加えて、従来のハイエンドグレード「Ultimate」の名称を新たに「Ultra」へ変更された。各グレードの仕様変更[…]
車内がもっと面白く! 車がインターネットに接続された「コネクテッドカー」は、IoTの普及に伴い注目を集め、緊急時の安心安全をサポートする機能を中心に導入・利用が進んでまいる。 BMWは、2013年に輸[…]
車両の選定からカスタムまでランクルBASEが実施 これまでVintage Clubが取り扱ってきた旧車は、KINTOおよびトヨタ自動車、新明工業が車両を選定し、レストアやカスタムを施してきたが、ランド[…]
遮光・遮熱はトーゼン! これからは「放熱」性能に注目‼ 真夏の炎天下での車内温度は危険レベル。エアコンが止まっている状態だと,車内温度は50℃超に達してしまう。さらに直接日光の当たるダッシュボードにい[…]
→ゆったりベッドスペースが確保できるキャンパーとは ベース車両はダイハツのアトレー ベースとなる車両はダイハツのアトレー。 燃費が良く小回りの効く軽自動車でありながら、車内スペースが広く、多くの荷物も[…]
- 1
- 2