
長時間の駐車が視野に入っている場合は素直にパーキングにクルマを止めるが、絶妙な短時間の駐車でお世話になった人も多いであろう「パーキングメーター」。しかし、所用に手こずって結果として駐車時間をオーバーしてしまうと、何が起こるのだろうか。
●文&写真:Peacock Blue K.K.
パーキングメーターの時間を超過した…いったいどうなる?
ゲート式駐車場/クイック式駐車場など、一口に駐車場といってもその形態は多種多様。都市部の大通りに設置されていることの多い「パーキングメーター」もそのうちの一つです。たとえば繁華街の大通りに面した店舗で買い物をする場合、道路に面したパーキングメーターを利用すればすぐに入店することができます。また店の入口とクルマが近いので、荷物をすぐに積載することができるのも、パーキングメーターのメリットと言えるでしょう。
パーキングメーター。
では、もしもパーキングメーターの駐車時間を超過してしまった場合、何かしらの違反行為が適用されてしまうのでしょうか。
パーキングメーターは、「時間制限駐車区間」内に設置されています。警視庁によると、時間制限駐車区間とは「短時間駐車の需要に対応するため、道路状況、交通への影響や支障などを勘案して、駐車枠で指定した場所・方法に限り短時間駐車を認めるというもの」。
また、「時間を限って同一車両が引き続き駐車できる道路の区間であることが道路標識等により指定されている道路の区間のこと」をさします。つまりパーキングメーター、もとい時間制限駐車区間はあくまで「短時間の駐車が認められた場所」であり「駐車場」ではないようです。基本的にパーキングメーターは、45分もしくは60分までの駐車しか認められていません。
もしも定められた時間を超過しているにもかかわらずパーキングメーターを利用した場合、”駐車違反”が適用され、違反点1点に加え反則金1万円が科せられることになります。
パーキングメーターの多くは60分制限となっており、この時間を超過すると駐車違反が適用されることに
また、定められた時間を過ぎてから改めて手数料を支払ったとしても、駐車違反が適用される点には注意が必要です。
なお、パーキングメーターの近くには”9時〜20時”といったように、利用できる時間帯が表記された標識が設置されているはずなので、短時間と言えど時間を超過しないよう、利用する際は十分に確認しておきましょう。
ちなみにパーキングメーターは、上述の標識に記載された時間にのみ作動していることがほとんど。では、作動していない時間にこっそり駐車することも可能なのでは…と思う人もいるかもしれません。
しかし時間制限駐車区間の標識のほかに、たとえば周囲に”駐車禁止”/”駐停車禁止”などの標識が設置されていた場合は、パーキングメーターが作動していなかったとしても駐車禁止違反が適用されるようです。
ちゃんと覚えておきたい パーキングメーターでしちゃダメなこと
上述の行為以外にも、パーキングメーターを利用する上で守らなければならないことがいくつかあります。
まずひとつ目は、駐車する場所として定められている白枠からはみ出して駐車する行為。パーキングメーターが設置されている場所には、白線で囲まれた駐車スペースがあります。
この枠をはみ出して駐車すると、他の車両/利用者の迷惑になってしまうだけでなく、パーキングメーターの機械が車両をうまく感知しない可能性もあります。急いでいるからといって雑に駐車し、車両が枠からはみ出ることのないよう心掛けましょう。
パーキングメーターを利用する際は、白枠からはみ出さないように駐車する必要がある
ふたつ目に、白枠に複数台駐車する行為が挙げられます。白枠はクルマ一台分の駐車スペースとなっているものの、クルマを2台横並びに駐車することで一台分の駐車料金に収めようとする利用者もごく稀にいるようです。パーキングメーターの駐車ルールに反していることに加え、周囲の車両の通行を妨げる行為でもあることを念頭に置き、ルールを守って安全に利用しましょう。
また、大型車両で2つの白枠を跨いで駐車する行為も、NG行為のひとつ。上述のようにパーキングメーターの白枠は一つにつき一台分と定められているので、無理に駐車してはいけません。
そして4つ目のNG行為は、料金を後払いだと勘違いすることです。パーキングメーターが感知を開始したら、先に料金を支払う必要があります。後払いではないので、料金の支払いを忘れたままその場を離れる…なんてことにならないよう、気をつけましょう。
買い物をする際などに便利なパーキングメーター。気軽に利用しやすい一方で、利用方法を理解していないと違反が適用される可能性もある点には留意しておくとよさそうです。
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