
今年を代表するクルマの頂点を決める「2026-2027日本カー・オブ・ザ・イヤー」の最終選考候補となる「10ベストカー」がついに決定した。本年度のノミネート車33モデルから選ばれたのは、新世代軽EVをはじめ全面刷新された本格SUV、意欲的なインポートモデルまで実力派ぞろい。12月3日の最終選考会で栄冠を手にする一台はどれだろうか? 各車の見どころを徹底解説しよう。
●文:月刊自家用車編集部
スズキ e SKY
スズキ初の軽乗用バッテリーEVである。ガソリン軽自動車からの乗り換えを意識した扱いやすい操作性と、新開発プラットフォーム「HEARTECT-e」による広い室内空間が特徴である。床下に薄型LFPバッテリーを配置し、電費効率の徹底追求によりWLTCモード310kmの航続距離を実現した。寒冷地での航続低下を抑える高効率ヒートポンプや、手頃な導入コスト設定が見どころである。
トヨタ RAV4
ミドルクラスSUVを牽引する人気モデルである。TNGA思想に基づく高剛性ボディと洗練されたオフロード志向のデザインを継承し、最新モデルではコネクティッドナビや安全支援「Toyota Safety Sense」の検知機能が一段と向上した。電動式4WD「E-Four」の緻密なトルク制御による悪路走破性と、日常域での優れたハイブリッド低燃費を両立させた総合力の高さが大きなポイント。
日産 エルグランド
長年の沈黙を破り全面刷新を遂げたフラッグシップミニバンである。「リニアモーターカーのような滑らかさ」を目指しており、全高を大幅に高めた堂々たる箱型シルエットへと回帰した。日本の伝統工芸「組子」調グリルや広大な室内ラウンジ空間を備え、第3世代「e-POWER」に前後独立モーター制御「e-4ORCE」とハンズオフ機能「プロパイロット2.0」を融合した快適な走行性能が秀逸だ。
日産 キックス
第3世代「e-POWER」を初搭載してフルモデルチェンジしたコンパクトクロスオーバーである。新開発1.4L専用エンジンと高出力モーターを組み合わせ、静粛性と力強い加速を大幅に強化した。待望の本格電動4WD「e-4ORCE」が設定され、悪路や雪道での安定性も向上している。ワイドで力強いボクシーな新世代ルックと、12.3インチ大型ツインディスプレイを採用した質感の高い内装も魅力的だ。
ホンダ Super-ONE
走る楽しさを追求した新世代のAセグメント小型EVである。Honda eの思想を受け継ぎつつ、扱いやすいトールワゴン形状を採用して実用性を改善した。最大の見どころは、ステアリングスイッチ操作で最高出力を一気に95PSへと引き上げる専用「BOOSTモード」と、BOSE共同開発の迫力ある加減速サウンド演出である。軽量コンパクトな車体を生かした俊敏なハンドリングが痛快!
MAZDA CX-5
マツダの屋台骨を支える中核SUVの3代目フルモデルチェンジ版である。進化した「魂動デザイン」とホイールベース延長によるゆとりある居住性・積載性を獲得した。新電子プラットフォーム「MAZDA E/E ARCHITECTURE+」上に15.6インチの大型ディスプレイやGoogle内蔵インフォテインメントを初搭載した。心地よい「人馬一体」の操縦性とモダンなデジタル空間の融合が大人っぽさを感じさせる。
BMW iX3
BMWの次世代EVアーキテクチャ「ノイエ・クラッセ」を初採用したピュアEV・SUVである。800V高電圧システムと第6世代eDrive技術を組み合わせ、一充電走行距離906kmという圧倒的な航続性能を達成した。フロントガラス全幅に投影される「パノラミック・ビジョン」や、ドライバーの視線移動だけで車線変更を促す高度運転支援など、知能化されたインターフェースが先進的だ。
BYD ラッコ(RACCO)
中国BYDが日本市場専用に開発した軽スーパーハイトワゴン規格のEVである。両側電動スライドドアと「ブレードバッテリー」を車体骨格化するCTB技術を採用し、高い剛性と広大な頭上空間を実現した。軽として画期的なSDV構造によりOTAアップデートに対応し、最長320kmの航続距離と補助金を考慮すれば実質200万円を切る圧倒的なコストパフォーマンスが光る。
Kia PV5
韓国キアの次世代モビリティ構想「PBV(Platform Beyond Vehicle)」を体現した中型バン型EVである。フラットな専用EVシャシーにモジュール化ボディを載せ、商用カーゴから多人数乗用パッセンジャーまで用途に応じて柔軟に空間を再構成できる。超低床フロアによる優れた乗降・積載性と、車外給電(V2L)を活用した走るオフィス・キャンプ基地としての高い拡張性がポイント。
ボルボ ES90
ボルボが誇る最高峰フラッグシップ電動サルーンである。エレガントなファストバック造形にSUV並みのゆとりを融合したクロスオーバー的意匠が際立つ。800V充電アーキテクチャと最大106kWh大容量バッテリーにより最大700km超の長距離走行を可能にした。ルーフにLiDARを標準装備し、デュアルNVIDIA DRIVEコンピューターによる次世代の自律安全性能が見どころである。
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