「やればできる!」アルミホイールのガリキズを自分で直すDIY補修テクニックを一挙公開‼︎│月刊自家用車WEB - 厳選クルマ情報

「やればできる!」アルミホイールのガリキズを自分で直すDIY補修テクニックを一挙公開‼︎

「やればできる!」アルミホイールのガリキズを自分で直すDIY補修テクニックを一挙公開‼︎

「やっちゃったぁ!」
ちょっと油断したがために、ホイールを縁石にぶつけてしまいホイールリム付近にガリキズが付いてしまった…。 修理工場に出すと結構な修理費がかかってしまうだけに、DIY作業でこのキズを直したい! もちろん、キズの程度にもよるのだが、ある程度のガリキズならばピンポイントでの塗装補修が有効らしい。この際、休日のDIYメンテでガリキズ修理、挑戦してみませんか? 

●文:オートメカニック編集部

よくありがちなホイールを縁石などでガリっと擦ってしまうトラブル。その際に付いたえぐれたキズは、放っておくとその部分から腐食が進行するため、なるべく早く補修しよう。

アルミホイールもキズがつけば腐食する! 早めの対処が必要だ

アルミは腐食しないと思ってる方、結構いるんじゃないですか? 実は、アルミも鉄などと同様にキズついたまま放っておけば腐食するのです。単にアルミの場合、特殊な表面処理によって腐食しにくくしているだけで、その保護皮膜が剥がれれば無防備になってしまうわけなんですね。

ただ、腐食といっても鉄のように変色して茶色くはならないのでわかりにくいだけなんです。よく、白い粉を吹いた状態になって艶がなくなり、クリーナーで磨いたくらいでは元には戻らず、黒いシミになって残ってしまう…これがアルミの腐食跡なんです。

クルマのトラブルでよくあるのが、道路脇に駐車する際、縁石などにアルミホイールをこすってしまい、リム部分にガリキズがついてしまうパターン。キズが付いてしまうと、見た目ももちろんよくないけど、前述した通り、アルミといえどもそのまま放っておくと腐食してしまうリスクもあります。修理に出すのが一番手っ取り早いんだけど、かかる修理費もバカにならない。じゃあ、いっそのことDIYで修理もいいんじゃないですか⁉︎

時間が経つとますます状態が悪くなっていくので、なるべく早めに補修したいものです。キズの程度にもよりますが、初期の段階なら部分補修で済むことが多いので、補修の手間も少なくてすむわけです。なにはともあれ、ガリっとやったら、放っておかないで早めの補修を心がけましょう。

というわけで、ここではガリってしまったアルミホイールのキズを、ほとんど目立たなくする補修テクニックを紹介します。ホイール修理って敷居が高そうに見えるけど、意外にやればできる!

【手順1】キズ溝に溜まった汚れを落とし凸凹を削り落として形を整える

キズ溝には擦れた時の削りカスや異物が詰まっている。日数が経過したものだと腐食が始まっていることもある。まず、金属ブラシでそのような異物を削り落とす。

次に、#400前後のサンドペーパーで磨いて、R形状からはみ出してしまっている突起を大まかに削り落とす。

汚れや削りカスを取り除くと、キズ部分は凹凸がなくかなりフラットな状態となった。

【手順2】脱脂したあとに、マスキングテープでリム端の受けを形成

乾いたきれいなウエスにシリコンオフをたっぷり染み込ませる。

爪を立てるようにしてキズ溝の底までムラなく拭いて汚れや油分、削りカスを取り除く。キズの周囲に付着している汚れもキッチリ拭き取る。

マスキングテープの粘着面をリム側に向けてピンと広げて持ち、リムとタイヤの隙間に押し込む。

ヘラで擦り付けるようにしてリム端に貼り付けることで、リム形状に合致する仕切り板に仕立てる。

【手順3】エポキシアルミパテを規定分量で混ぜ合わせる

(パテ埋め/その1)補修剤をつくる

硬化剤で固める補修剤は使用時、主材と硬化剤の混合比率を正確に計る必要がある。このため、GM-8300には専用の混合プレートが付属する。

付属のヘラで、その混合プレートの計量カップ(中)を満たせる量の主剤を取り出す。

ヘラ側面の直線面で計量カップ上面を擦ってすりきり一杯にする。

次に計量カップ(小)に主剤同様に硬化剤をすりきれ一杯取り出す。配分を間違えないように!

主材と硬化剤を混合用プレート(大)にすべて移動させ、色ムラがなくなるまで混ぜ合わせる。

混ぜ合わせる際、混合剤にエアが入り込まないよう「すり潰す」感じに混ぜるのがコツ。

【手順4】溝の奥まで確実に塗り込む

(パテ埋め/その2)いよいよパテ盛作業

補修剤を棒状に均し、パレットからこそげ取るようにしてヘラ先に均一に付着させる。

キズ溝の底までパテが十分入り込むよう、力を入れてしごくような感じに塗り付ける。

ヘラを立てぎみに保持し、リム端と面一になるようヘラ先の直線面でなでるようにして形を整える。

手順5】段差を削り落とし、研磨して形を整える

1〜2時間放置して十分硬化したらマスキングテープを取り外す。

カッターの刃を寝かせるように持ち、スライドさせるようにして大きな出っぱりを削り取る。目的はあくまで粗削り。凹凸が削れてほぼ平らになればOK。これで以後のやすりがけがラクになる。

カッターでの荒削りが終わったら、今度は小型の棒やすりで凹凸を削り取りつつ、リム形状に合わせて形を整える。

#400のサンドペーパーで周囲となだらかに繋がるよう研磨する。

手順6】タイヤビートをマスキングして、足付けをする

補修面とその周囲に付着した汚れや油分、削りカスをシリコンオフで拭いて取り除く。

曲面用マスキングテープを用意し、リムとビートの隙間に押し込みながらビート面に貼っていく。補修面から10㎝ほど広めに貼り付け、幅広マスキングテープをビートに貼ったマスキングに重ね貼りしてカバー範囲を広げる。

補修面よりひと回り広めの範囲を#1000で研磨して足付けする。

手順7】プラサフで下地を整え、同色で塗装する。乾燥させてマスキングテープを剥がせば補修終了!

エアブラシの塗料カップにプラサフを投入する。ガンと同様40〜60%の希釈率でOKだ。

地肌が露出した面をピンポイントで狙ってプラサフを薄く塗り重ねていく。

乾燥したら#1000で空研ぎしてなめらかに整える。

ホイール色と同じ塗料に入れ替えて、プラサフ面をピンポイントで狙いつつ色をのせていく。

プラサフの塗布面より一回り広めに、均等に色が出たら一段落。

エアブラシを洗浄してクリアに切り替え、色をのせた面のさらに一回り広めに、艶がでるまで塗布して完成。あとは塗料が乾燥するまで待つ。

補修完了!

マスキングテープを外すと、この通り。ガリキズはほとんど目立たなくなった。出来栄えは上々だ!

ここまで補修ができたら合格点。DIYでもやればできる!