
様々な家電をそのままキャンプに使えたら! の夢を実現したオートワンの電化キャンパー。ジャパンキャンピングカーショー2025では、アウトドア感ムンムンの新作軽キャンパーが展示されていた。その名は『給電ベース』。“蓄電できる軽自動車”をうたう、移動オフィスとしても活用できそうな軽キャンパーを紹介しよう。
●撮影/文:月刊自家用車編集部
就寝定員を1人に設定。広々デスクを装備! 遊びに行ってもリモートワークができる!
給電ベースは、オートワンの軽キャンパー給電くん同様、蓄電できる軽自動車がコンセプト。大型のバッテリーと最大2000Wのインバーターで様々な家電が使える電化軽キャンパーのニューモデルだ。
給電ベースはスズキ スペーシアベースを軽キャンパーに変換。
ベース車はスズキのスペーシアベースで、展示車はカヤックを積みアウトドア感が満載。ただ、車内を見ると大きなデスクが設けられ、使用イメージとしてパソコンが置かれていた。
広々としたテーブルは脱着式。
というのもスズキ エブリイバンがベース車の給電くんは、就寝定員が2人に対し、給電ベースは就寝定員1人と割り切った設計。遊びだけでなく、広々としたデスクスペースと充実の電源システムで、いつでもどこでも快適にリモートワークやデスクワークができる軽キャンパーとなっている。
充実の電源システムを装備! まるで走る部屋!
家電が使える電化軽キャンパーだけあって、AC100V電源コンセントは当然装備。寒い冬の車中泊も電気毛布や電気ヒーターなどを利用して安全に暖かくすごすことができる。また車外にもAC100V電源コンセントが装着されている。今までは車内からケーブルを伸ばして電気関係を使っていたので、これは斬新だ。
車内のAC100V電源コンセントは2口。デスク脇にあり使い勝手が良い。
電源は大型バッテリーと55Aのサブバッテリーを搭載。700Wのインバーターを標準装備し、オプションで2000Wのインバーターも用意され、炊飯器など消費電力の多い家電をはじめ、幅広い電化製品に対応可能。まるで走る部屋、走るオフィスのように便利に使える。
スズキのスペーシアベースをカスタム。多様な電化システムを搭載し蓄電できる。
充電は走行充電システムのほかに、停車時中でも40Wソーラーパネルでサブバッテリーに充電が可能となっている。
40Wソーラーパネルを標準装備。オプションで100Wソーラーパネルもある。
またオプションで過放電防止機能付きバッテリー残量計も用意。バッテリー残量がひと目でわかり、過放電を防止して安心して使える。
シンプルな装備で一人旅が自由に満喫できる車内空間
内装に目を向ければ、就寝マットを標準装備。助手席をフラットにすれば1人用の就寝スペースが確保できる。
就寝スペースは全長205cm×幅56cmで大人でも十分な広さ。
デスク使用時は、運転席を背もたれに収納したリアシートがイスの座面になり、楽な姿勢で机に向かうことができる。旅をしながら動画の編集•配信といった作業も問題なくでき、眠くなったらすぐ床に就ける。一人旅を満喫できる自由な空間が広がる。
オプションで遮光カーテンも用意され、車中泊時は外からの目を気にせず、また朝日で必要以上に早起きさせられるといった状況も防げる。
明るい色のカーテンでライトを点ければ夜間でも車内は明るくすごせる。
一人旅、仕事部屋、電源車、近所の買い物など多目的に使える軽キャンパーだ!
展示車の駆動方式はフルタイム4WDで悪路の走破性も高く、カヤックをはじめキャンプ、釣りなど様々なアウトドアアクティビティを楽しむためのベースとなってくれるはず。ルーフラックを利用すれば積載力が飛躍的にアップ! カヤックなどアウトドアギアが良く似合う。
ルーフラックを利用すれば積載力が飛躍的にアップする。
前述のとおりデスクは思いのほか広く、車旅をしながら仕事もできる。自然の中でリアゲートを開けば、デスクワークの合間にリフレッシュできるはずだ。
パソコンと資料類が余裕で置けるデスクスペース、天井LED照明など室内灯のオプションも充実しており、リアゲートを開ければ開放的な空間が広がる。ベットマット下は各所に空きがあり収納スペースにもなる。
また外部100V電源コンセント(入•出)もあり、家で充電も可能。自宅で仕事や勉強に集中したいときの離れにもなり、災害時は電源車としても活躍するので安心感にもつながるだろう。乗車定員は通常の軽自動車と同じ4名で買い物の足にも使える。一人旅はもちろん、趣味や家族構成に応じて多目的に使えるのも給電ベースのメリットだ。給電ベースの車両本体価格は198万円8000円~(税別。2025年3月現在)。価格も魅力的だ。
標準装備
- エアコン(シングル)
- 走行充電システム
- 55Aサブバッテリー
- 40Wソーラーパネル
- 700Wインバーター
- 外部100V電源(入•出)
- ボルトメーター
- 就寝マット
オプション設定
- バッテリーチャージャー
- 遮光カーテン
- アクリル2重窓(リア)
- サイドオーニング(フィアマ)
- FFヒーター
- ナビリレー
- 100Wソーラー
- 過放電防止残量計
- 撥水シェード
- リフトアップ(サスペンション)
展示車に装着されているオプション•参考装備品
- 2000Wインバーター 7万1500円
- 100Aサブバッテリー 5万3130円
- バッテリーチャージャー 5万2800円
- 100Wソーラーパネル 8万8000円
- 過放電防止残量計 2万7500円
- 天井LED照明 2万8600円
- リア防水照明 2万8600円
- 首振りLED照明 3万800円
※価格はすべて税込み。2025年3月現在
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
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