
ミニバンの使い勝手とキャンピングカーの快適性を両立させた、新しいスタイルのホワイトハウスキャンパーが手がける「フリースタイル」は、ホンダ・フリード+をベースに仕立てられたコンパクトキャンパーである。コンパクトなボディながら、車内空間の工夫により、週末のアウトドアから日常の使い勝手まで、あらゆるシーンに対応する実用的な一台だ。
●文:月刊自家用車編集部
ミニバンの余裕を生かしたキャンパー設計
「フリースタイル」のベース車は、ホンダ・フリード+。もともとフリード+は、2列シート+広大な荷室という構成で、荷物の多いユーザーや趣味を楽しむ人々から支持を集めてきたモデルである。この車両にホワイトハウスキャンパーの手が加わることで、より快適な車中泊仕様へと進化を遂げている。
標準ルーフに加え、ポップアップルーフ仕様も選択可能。ポップアップ時には、大人2人が横になっても余裕のあるベッドスペースが出現する。開放感と快適性を両立させたこの機能は、キャンパーとしての完成度を一段と高めている。
快適装備が満載、使い勝手にもこだわり
車内はフルフラットベッドを展開可能で、オプションの「フラットクッションマット」を組み合わせれば、より快適な就寝スペースとなる。走行時にはマットを折りたたんで収納でき、日常使用の邪魔にならない点もポイントだ。
また、全窓には遮光カーテンを装備。夜間のプライバシー確保はもちろん、日中の車内温度上昇を抑える役割も果たす。さらに、スライドドアおよびリアゲートにはモスキートネット(オプション)を装着可能。夏場の車中泊でも快眠が得られる配慮がなされている。
冬も安心、エアヒーター装備
「フリースタイル」は冬場の快適性にも妥協がない。サブバッテリー駆動のエアヒーターを搭載することで、エンジンを切っていても車内を暖かく保つことができる。微量のガソリンを燃料とし、空気を汚すことなく動作するこのヒーターは、省エネかつ安全性にも優れる。特に寒冷地での車中泊や、早朝・深夜の冷え込み対策に心強い存在だ。
ダイネット化も可能な回転シート&テーブル
フロントの運転席・助手席は回転可能(オプション)。後席と対面できる仕様により、最大5人でのダイネット空間を形成できる。取り外し可能なサイドテーブルを組み合わせれば、食事や作業、団らんの場としても活用できる仕様となっている。
また、リヤモニター(オプション)も設定されており、長距離移動中の後席の快適性にも抜かりはない。移動中も、停車中も楽しめる空間づくりが徹底されている。
価格と仕様
「フリースタイル」は在庫限りでの提供となるフリード+ベース車両を使用しており、価格は税込3,072,300円からとなっている。ハイブリッド車も選択可能で、経済性や静粛性にも配慮されたラインナップだ。
標準ルーフ仕様に加え、ポップアップルーフ仕様や豊富なオプション類が用意されており、ユーザーのニーズやライフスタイルに応じたカスタマイズが可能となっている。
実用性と趣味性を両立させた“ファーストキャンパー”
「フリースタイル」は、日常の足としての実用性と、週末のレジャーを支える趣味性を高次元で融合させたキャンピングカーである。荷物を積んで出かけるアウトドアはもちろん、子どもとのキャンプ、ペットとの旅、さらにはテレワークの拠点としても活躍が期待できる。
これからキャンピングカーを初めて検討するファミリー層にとっても、「フリースタイル」は導入しやすい“ファーストキャンパー”となるだろう。広い車内、充実した装備、そしてホンダ・フリード+の安心感。コンパクトながら、その実力は本格派だ。
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