
軽トラックの概念を覆すキャンピングカーを紹介しよう。コンパクトなボディに信じられないほどの装備を詰め込み、居住性も快適性も妥協なし。ポップアップルーフで広々とした室内空間を確保しながら、冷蔵庫や電子レンジ、ポータブルトイレといった本格設備まで搭載。しかも街乗りや維持費の面でも扱いやすく、まさに“本物”を知るユーザーに刺さる1台だ。
●文:月刊自家用車編集部
軽トラックをキャンピングカーに仕立てるという逆転の発想
「軽トラで旅をする」。そう聞けば多くの人が、狭くて過酷なイメージを思い浮かべるだろう。しかし、その常識を覆したのがこの一台。ベースとなるのはトヨタ・ピクシストラックという、ごく一般的な軽トラックだが、そこにミスティックの手が加わることで、まったく別次元の存在に生まれ変わる。
最大の特徴は、前後に大きく開くポップアップルーフ。これによって室内高は驚きの183cmを確保し、大人でも快適に立ち上がれるスペースが誕生する。日本国内でこのタイプのポップアップを手がけるのは、同社だけという点も見逃せない。
空間だけでなく、快適装備もフル装備。外観は小さく見えても、中身は一級品のキャンピングカーに匹敵する完成度を誇る。
秘密基地のようなワクワク感と実用性を両立
Mini POP Beeの魅力は、単にコンパクトであるだけではない。室内にはベッドスペース、ソファ、キッチン、冷蔵庫、そしてトイレスペースまで備えられており、もはや“移動できる家”と言っても過言ではない。
対面式のダイネットは、家族や仲間との団らんにぴったり。テーブルを外せばベッドに変形し、大人3人と子供1人までが就寝できる設計。小さいながらも、空間効率は最大限に工夫されている。
キッチンには給排水タンクを備えたシンクがあり、調理や片付けもスムーズ。照明や電源まわりも抜かりなく、LED照明、USBソケット、100Vコンセント、サブバッテリーといった装備が標準で備わっている。
長く使えることを前提にした堅牢設計
キャンピングカーにとって、堅牢性と信頼性は重要な要素。Mini POP Beeは、その点でも抜かりがない。リアキャンパー部はすべて日本国内の社内で製作されており、軽量かつ高剛性な構造が安心感をもたらす。
さらに、サスペンションまわりにはミスティックオリジナルの強化パーツを用意。ショックアブソーバーやスタビライザーの追加で、走行安定性と乗り心地を高めることができる。
軽トラックベースであるがゆえに、維持費や税金面のメリットも大きい。長く付き合える旅の相棒として、多くのオーナーに選ばれる理由がここにある。
自分仕様にカスタムできる充実のオプション
Mini POP Beeは標準装備でも十分すぎる内容だが、さらに自分好みに仕上げたい人向けに、オプションも豊富に用意されている。
ソーラーパネルや12Vクーラー、大容量インバーターなど、電装系のグレードアップも可能。さらに、サイドオーニングやサイドテーブルといったアウトドアシーンで活躍する装備も揃っている。
ボディカラーやテント素材を変更できるカスタム仕様にも対応しており、まさに“世界に一台の自分仕様”を目指すことができる。
小さくても妥協しない“本物”のキャンピングカー
世の中には数多くの軽キャンパーが存在するが、その中でもMini POP Beeは異彩を放つ存在。単なる“軽トラに箱を載せただけ”のものとは一線を画し、細部まで作り込まれた本格的な構造と、実際に使える快適装備が詰め込まれている。
見た目のコンパクトさとは裏腹に、内部には大人4人が過ごせる空間が広がっている。週末のキャンプから、長期の車中泊旅まで、幅広いシーンに対応できる懐の深さが魅力だ。
運転のしやすさ、維持のしやすさを備えつつも、“旅を楽しむための道具”として一切の妥協がない。この軽トラックキャンパーは、まさに本物を知るユーザーのための一台といえる。
写真ギャラリー
ベースとなる車両はトヨタのピクシストラック。
バックドア側の扉から車内に入る。
車内はボックスシートがメインとなったレイアウト。
ポップアップルーフを展開し、天井が非常に高くなっている。
また、後部左側にはエアコンを配置。
ポップアップルーフを展開すれば、上部に就寝スペースを確保することができる。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
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