
今回紹介するバンコンは、ニッサン・キャラバンを知り尽くす日産ディーラー直営のキャンピングカー専門店による1台。バンコンはまるで“走る部屋”のような機能的で快適な室内空間が広がるクルマが多いが、そこにアウトドアアクティビティに似合うミリタリーテイストや無骨さもほしいという方も多いはず。荒野を旅したくなるような高規格バンコンが、日産ピーズフィールドクラフトのクラフトキャンパー オアシスだ。
●文:月刊自家用車編集部
2025 NEW MODELは冒険心をくすぐる高規格バンコンだ
日産ピーズフィールドクラフトは、日産東京販売直営のキャンピングカープロショップで、日産車を知り尽くすキャンピングカー専門ディーラーが数々のオリジナルモデルを製作。
その一つが東京キャンピングカーショー2025で展示されていたクラフトキャンパー オアシス(以下オアシス)だ。
オアシスは2025年にデビュー。ベース車はニッサン・キャラバン グランド プレミアムGX。
ボディカラーはステルスグレーでアウトドアに似合いそうな佇まい。リアゲートから車内をのぞくと、インテリアのカラーはグレー系でまとめられ、クールな印象を受ける。
高規格バンコンに冒険心をくすぐるようなデザインと機能を備えたオアシスの特徴をみていこう。
海でも山でも宿泊地がオアシスになる快適仕様
展示車はフロントダイネットスペースに脱着式テーブルを設置した状態でディスプレー。
テーブルは後方にも設置でき、後ろ向きにしたセカンドシートとベッドマットを利用してリヤダイネットスペースを展開することもできる。
テーブルは料理をゆったり置けるビッグサイズで、4つのドリンクホルダーを装備。雨の日も車内でゆったり食事が楽しめそうだ。
テーブルを使わないときはリア左側の壁面にバックル付きベルトで固定•収納でき、就寝時や移動中に邪魔にならない。
リヤ右サイドにはシンク付きのキャビネットを装備。シャワーヘッドは収縮式で外でも使え、カセットガス式の調理器具も標準装備されているので、車内調理も可能だ。
シートのパイピングと同じイエローをキャビネットのさし色に使い、室内を統一感のあるデザインでまとめている。
天井には家具調の照明が設置され、6灯のLEDライトが室内全体をやさしい灯りで包み込む。日が暮れてからもリラックスしたくつろぎの時間が過ごせそうだ。
天井には6灯のLED照明を装備。
展示車にはオプションで家庭用エアコンとFFヒーターも設置。もちろん断熱加工(天井、サイド、床)も施され、夏の海に行っても、冬の雪山にこもってもオアシスのように快適な室内で過ごすことができそうだ。
またリヤ左側のキャビネットにはポータブルバッテリーまたは外部コンセント接続を想定した車内電源コネクタを装備し、車中泊の電化にも対応している。
オプションでホームエアコンも用意されている。
フレキシブルに展開できる3段ベッド! アウトドアとクルマ旅をつなぐ実用性
車中泊車の機能で核となるベッドスペースは、就寝人数や積載する荷物の量に応じてフレキシブルに対応できるのもオアシスの特長だ。
ベッドは車内両サイドにあるレールにベッドマットを橋渡しする形で下段、中段、上段と3段階で設置できる。
下段はセカンドシートと標準装備のベッドマットでリアキャビネットぎりぎりまでフラットなベッドが展開でき、2名就寝を確保。
ベッドマットは1280mm×450mmを2枚、1280mm×300mmを3枚を標準装備し、ベッドマットの組み合わせを変えることで上下段のサイズを好みで変更可能。オプションのベッドマットを追加すれば、就寝スペースを広げることもできる。
さらにベッドレールエクステンドスライダーのレールを前方に引き伸ばせば、上段と中段ベッドの全長を最大1800mmまで伸長可能。未使用時はスライドインすれば、乗降時の邪魔にならない。
上段または中段にベッドを展開すれば、ベッド下には大容量の収納スペースが確保できる。釣り竿やスキーなど趣味の長尺モノの収納にも便利だ。
快適な高規格バンコンでありながら、遊び心を刺激する秘密基地感が強いのがオアシスの魅力。フレキシブルに展開できるベッドも使い勝手が良い。
趣味のアイテムを積み込んでも車内でゆったりくつろげて、快適に眠れる多彩なギミックが架装されている。アウトドアアクティビティとクルマ旅をつなぐ実用性。キャンプや釣り、スノースポーツなど装備の多い遠征旅でも頼もしい相棒となってくれそうだ。
オアシスの車両本体価格は575万7400円(税込)。展示車の価格はオプション装備込みで837万6532円(税込、諸費用別途)。
リア左側の窓埋め部はテーブルが収納できるほかにラゲッジバーやスポットライト、モールシステムのような小物収納面を設置。このちょっとしたミリタリー感や無骨さもオアシスらしさを魅せる。
主要装備(標準装備)
- リアヒーター
- 給•排水タンク(各12L)
- 調理器具(カセット式)
- リヤ専用クーラー(壁掛けAC)
展示車に装着されているオプション•参考装備品(価格はすべて税込)
- FFヒーター+ホームエアコン 130万3500円
- フロントダイネットマット(2席) 10万5600円
- 日産純正フロントフロアカーペット 1万8700円
- 日産純正15インチアルミホイール&袋ナット 19万7032円
- 助手席側オートスライドドア+スクラッチシールド+特別塗装色 17万2700円
- 前席中央アームレスト付フラットボード 4万9500円
- 11インチメモリーナビ+ETC2.0+AV映像出力+前後ドラレコ 46万9800円
- AWINエアロパーツ(参考装備品) 30万2300円
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
人気記事ランキング(全体)
サニーに代わるエントリーカーとして開発 日本が高度経済成長期に入って庶民にも“マイカー”が浸透し始めた1960年代には、日産を代表する大衆車の「サニー」が登場します。 この「サニー」は、ほぼ同時期に発[…]
カーメイトの人気シリーズ「ゼロワイパー」 カーメイトが展開するゼロワイパーは、フロントウィンドウに施工することで、雨天時でもクリアな視界を確保できる撥水コート剤だ。このシリーズには、フィルムタイプもラ[…]
ファミリーで過ごす時間を大切にする空間づくり 「Walk Type-A」は、家族や仲間と過ごす時間を軸に設計されたキャンピングカーで、間仕切りを極力なくした開放的な室内が特徴。広々としたダイニングスペ[…]
優雅な大人のクルマ旅が楽しめる軽キャンパー バンテックは埼玉県所沢市に本社を構え、キャンピングカーの製造•販売を展開。『快適で安全』を理念にオリジナルモデルを開発している。 キャブコンなど比較的大型の[…]
洗練された”ふたりのくるま旅”を演出する創業40周年記念モデル リンエイプロダクトが手掛ける最新のキャンピングカー「ファシールバカンチェス ダイネット40」は、創業40周年を記念する特別なモデルであり[…]
最新の投稿記事(全体)
プレリュード純正アクセサリー「テールゲートスポイラー」を再現 タミヤのプラモデル「1/24 Hondaプレリュード(BF1)」が9月13日ごろに発売される。新型プレリュードの流麗なフォルムを細部にいた[…]
2025 NEW MODELは冒険心をくすぐる高規格バンコンだ 日産ピーズフィールドクラフトは、日産東京販売直営のキャンピングカープロショップで、日産車を知り尽くすキャンピングカー専門ディ[…]
もともとプレリュードは、北米の女性を狙ったホンダの世界戦略カーだった ホンダと言えば多くの人がモータースポーツを思い浮かべるだろう。創業者である本田宗一郎が、それを効果的に使ったのは事実だ。戦後生まれ[…]
スポーティーと上級感をさらに高めるアイテムがラインナップ 新型プレリュードの純正アクセサリーは、「UNLIMITED GLIDE PLUS SPORTS ESSENCE(アンリミテッド グライド プラ[…]
前輪駆動のクーペは絶滅危惧種 「ホンダ・プレリュード」の車名を聞いて懐かしく感じるユーザーは、相応の年齢に達していると思う。 プレリュードはミドルサイズのクーペで、1978年に初代モデルを発売した。 […]
- 1
- 2