
●文:月刊自家用車編集部
ノア:モデル概要
手ごろなボディサイズと積載性を兼ね備えた扱いやすさで人気のミドルミニバン。兄弟車のヴォクシーよりも大人びたデザインを採用するなど、ファミリーユーザーを強く意識していることが特徴。
7年ぶりのフルモデルチェンジとなった現行型(4代目)は、先代からは基本的なデザインを踏襲しながらも、ボディサイズが若干大きくなり、全幅は1730mmの3ナンバーボディに進化。ただ、ホイールベースと最小回転半径は変更がなく、取り回し性能はほとんど変わっていない。
シャーシは、カローラ系にも採用されているGA-Cプラットフォームをミニバン向けに最適化。先代と比べると衝突安全性や操安性、キャビンユーティリティが大きく向上してる。
パワートレーンは、ガソリン車は2Lダイナミックフォースエンジン&ダイレクトシフトCVTの組み合わせ。ハイブリッド車は、先代と同じく1.8Lハイブリッドを搭載しているが、電動系ユニットが新設計され、さらに駆動用バッテリーも新開発のリチウム電池セルを採用することで出力は15%向上している。
最新世代のトヨタセーフティセンスが採用されるなど、安全&運転支援機能の充実も見どころのひとつ。全車速型ACC(アダプティブクルーズコントロール)や走行ライン制御型LKA(レーンキーピングアシストシステム)、LTA(レーントレーシングアシスト)のほか、歩行者の飛び出しなどリスクの先読みを行うプロアクティブドライビングアシストや、高速道路渋滞時に時速40km/h以下でのハンズオフ走行に対応するアドバンストドライブを採用するなど、トヨタ車、最高レベルの装備機能を搭載している(ヴォクシーも共通)。
ノア:スタイリング&パッケージ
基本的なシルエットは先代を踏襲するが、ボディサイズが1730mmとワイド化されたことで、全グレード3ナンバーボディを基本としている。標準ボディ車のほか、エアロボディ車も用意される。どちらも目を惹くのが、存在感十分のフロントグリル。開口部いっぱいに広がるデザインを採用したことで、迫力感も向上。カラー塗装はスモークメッキ+メッキの2トーンで、フロントから繋がるサイドウインドウグラフィックはリヤ側で跳ね上がるデザインを採用し、テールランプからリヤガーニッシュに続く連続感を持たせたイメージも特徴になる。テールランプは赤色レンズとなり、LEDを採用している。
【トヨタ ノア ハイブリッド S-Z 2WD(2022年1月モデル)】 ●全長×全幅×全高:4695×1730×1895mm ●ホイールベース:2850mm ●車両重量:1670kg ●乗車定員:7名 ●パワーユニット:1797cc直4DOHC(98ps/14.5kg-m)+モーター(70kW/185Nm) ●トランスミッション:電気式CVT ●WLTCモード総合燃費:23.0km/L ●ブレーキ:ベンチレーテッドディスク(F)/デベンチレーテッドディスク(R) ●サスペンション:マクファーソンストラット式(F)/トーションビーム式(R) ●タイヤ:205/55R17
ノア:インパネ内装&シート
インパネまわりは、インフォメーションパネルを7インチTFT液晶ディスプレイ採用のメーター内に集約し視認性を向上させ、メータークラスターを小型してすっきりとしたデザインを採用。
7人乗り仕様は、セカンドキャプテンシートを採用。クラス初となるオットマン機構とシートヒーターに加え、折りたたみ式大型サイドテーブルなどを装備している。シートスライドは超ロングスライド(スライド量745mm)にも対応。8人乗り仕様のセカンドシートは、3人かけベンチシートだが、7人乗り仕様にもオプションで2人かけベンチシートタイプが用意されている。
ノア:パワートレーン
1.8L直列4気筒DOHCエンジン(2ZR-FXE)を採用した新世代ハイブリッドシステムは、すべての電動モジュールを刷新。先代以上に力強い走りを楽しませてくれる。燃費もクラストップレベルのWLTCモード走行燃費23.4km/Lを達成している。4WD車には最新のハイブリッド技術を継承した新型E-Fourを採用。後輪駆動力を強化することで、走行安定性も向上している。
ノア:モデル変遷
[最新型] 2022年1月:標準ボディ車とエアロボディ車を設定
兄弟車のヴォクシーと同時に発売開始。パワートレーンは2Lガソリン車と1.8Lハイブリッド車を選択可能。駆動方式はFFと4WDを用意。グレードはガソリン車もハイブリッド車も5タイプ。通常ボディ車とグレード名にSが付くエアロボディ車の2系統が用意されている。当時の月販目標台数は8100台とされていた。
X/G/Zの3グレードは、外装加飾が少しおとなしめな標準車という位置づけ。写真はハイブリッドZ。
●ノア グレードバリエーション&価格 | ||
パワートレーン | グレード【トランスミッション】 | 価格【2WD/4WD】 |
1986cc直4DOHC 170ps/20.6kg-m | X(7名乗り)【CVT】 | 267万円/286万8000円 |
X(8名乗り)【CVT】 | 267万円/286万8000円 | |
G(7名乗り)【CVT】 | 297万円/316万8000円 | |
G(8名乗り)【CVT】 | 297万円/316万8000円 | |
Z(7名乗り)【CVT】 | 324万円/343万8000円 | |
S-G(7名乗り)【CVT】 | 304万円/323万8000円 | |
S-G(8名乗り)【CVT】 | 304万円/323万8000円 | |
S-Z(7名乗り)【CVT】 | 332万円/351万8000円 | |
1797cc直4DOHC 98ps/14.5kg-m + モーター(フロント) 70kW/185Nm | ハイブリッド X(7名乗り)【電気式無段変速】 | 305万円(2WD) |
ハイブリッド X(8名乗り)【電気式無段変速】 | 305万円(2WD) | |
ハイブリッド G(7名乗り)【電気式無段変速】 | 332万円(2WD) | |
ハイブリッド G(8名乗り)【電気式無段変速】 | 332万円(2WD) | |
ハイブリッド Z(7名乗り)【電気式無段変速】 | 359万円(2WD) | |
ハイブリッド S-G(7名乗り)【電気式無段変速】 | 339万円(2WD) | |
ハイブリッド S-G(8名乗り)【電気式無段変速】 | 339万円(2WD) | |
ハイブリッド S-Z(7名乗り)【電気式無段変速】 | 367万円(2WD) | |
1797cc直4DOHC 98ps/14.5kg-m + モーター(フロント) 70kW/185Nm + モーター(リヤ) 30kW/84Nm | ハイブリッド X(7名乗り)【電気式無段変速】 | 327万円(4WD) |
ハイブリッド G(7名乗り)【電気式無段変速】 | 354万円(4WD) | |
ハイブリッド Z(7名乗り)【電気式無段変速】 | 381万円(4WD) | |
ハイブリッド S-G(7名乗り)【電気式無段変速】 | 361万円(4WD) | |
ハイブリッド S-Z(7名乗り)【電気式無段変速】 | 389万円(4WD) |
ノア:最新値引き額/納期情報(2024年9月)
- 車両本体目標値引き額:-
- 納期の目安:-
- リセール予想:B
現在、ガソリン車もハイブリッド車も受注を停止中。夏頃は秋以降に一部改良がされるという情報もあったが、最新の情報によると「再開時期は正直分からない」という状態。年明けまでこの状態が続く可能性が高い。
発売再開後は再び受注が殺到することが予想できるので、納車を急ぐならばディーラーに一声かけておくことをオススメする。この影響でノア&ヴォクシーの中古車価格はかなり値上がりしている状況だ。
※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(新車カタログ(国産車) | トヨタ)
アルファード:モデル概要 4代目となるアルファードは「性能を世界基準に昇華させる」を開発テーマに定め、プラットフォームを刷新、単なるミニバンから“高級サルーン”を意識したクルマになっており、振動や騒音[…]
RAV4 モデル概要:プレミアムキャラの強化でイメージ一新、トヨタ自慢のミドルSUV 現行型は5代目となるモデルで、国内向けのモデルとしては2005年に登場した3代目以来の復活になる。その開発コンセプ[…]
カローラ:モデル概要〈TNGA技術が注がれた新世代のベーシックセダン〉 カローラは、1966年に誕生して以来、世界150以上の国と地域で、販売累計台数が4750万台を超えるロングセラーモデル。12代目[…]
MIRAI:モデル概要|環境車から、クルマの本質で勝負できる 上質なセダンに進化 水素を燃料とするFCV(燃料電池自動車)は、ゼロエミッションでありながら短い燃料充填時間で長い航続距離を可能とす[…]
プリウス:モデル概要 プリウスは、1997年に世界初の量産型ハイブリッドカーとして誕生。以来、圧倒的な燃費性能を備えた新世代のエコカーとして、ハイブリッドの普及を牽引してきたモデルだ。 2023年に登[…]
人気記事ランキング(全体)
就寝定員を1人に設定。広々デスクを装備! 遊びに行ってもリモートワークができる! 給電ベースは、オートワンの軽キャンパー給電くん同様、蓄電できる軽自動車がコンセプト。大型のバッテリーと最大2000Wの[…]
プロトタイプといいつつも、スガタカタチはほぼ完成形 このたびインテリアやメカニズムが公開された次期プレリュードは、“プロトタイプ”こそ取れないものの、そのスガタカタチはどうみても製品仕様に限りなく近い[…]
ベース車両はトヨタのハイエース トヨタ・ハイエースは、圧倒的な耐久性と広い荷室を備えた日本を代表するバンだ。ビジネスからアウトドア、さらにはキャンピングカーのベース車両としても高い人気を誇る。仕事でも[…]
見た目は普通でも中身はスペシャル、あえて別ネームで差別化 「トヨタ・1600GT」は、1967年に発売されたトヨタのスポーツクーペです。 もしこの段階で名称をWEBで検索してその画像を見たとしたら、「[…]
ショックレスリングとは? 一般の金属とは異なる原子の規則相と不規則相が存在する“特殊制振合金”を採用した金属製のリングで、シート取付ボルトやサスペンションアッパーマウントのボルトに挟み込むだけで、効果[…]
最新の投稿記事(全体)
ハイルーフ&ロングボディの「L3H3」グレードを新設定 フィアット・デュカトは、日本国内ではキャンピングカーのベース車両として人気のモデル。日本国内には2022年12月よりフィアット プロフェッショナ[…]
就寝定員を1人に設定。広々デスクを装備! 遊びに行ってもリモートワークができる! 給電ベースは、オートワンの軽キャンパー給電くん同様、蓄電できる軽自動車がコンセプト。大型のバッテリーと最大2000Wの[…]
アウトドアショップで発見「ポーチマイクロファイバーレンズクロス」は、車に積んでおきたい便利グッズ アウトドアショップで見つけた商品は「ポーチマイクロファイバーレンズクロス(チャムス)」というもの。一見[…]
18年ぶりに復活した“クラウンワゴン” 2022年、クラウン(クロスオーバー)から始まり、セダン、スポーツと続いていよいよ最後の4タイプ目となるエステートが登場した。これまでにも、クラウンには1970[…]
名門“三菱”は、戦前は軍用装備メーカーとして発展 三菱自動車はホンダより後発の自動車メーカー。そういうと、嘘つき呼ばわりされそうだが、これは事実だ。母体である三菱重工業から独立して、現在の三菱自動車工[…]
- 1
- 2