
ルノー・ジャポンは、3月17日にフランスで発表された電動小型スーパーカー「ルノー5(サンク)ターボ 3E」について国内導入を予定していることを発表した。
●文:月刊自家用車編集部
古の名スポーツカーが、100%電動EVとして現代に復活
「ルノー5(サンク)ターボ 3E」は、1980年代にラリーで活躍した小型ミッドシップモデルの「ルノー5ターボ」「ルノー 5ターボ2」が、100%電動EVとして現代に復活したモデル。
レトロフューチャリスティックなデザインの完全電動ホットハッチは、リヤのエアインレットのひとつに現代的な充電ソケットがあり、オリジナルの「ターボ」をインスパイアしたブリスターフェンダーをもつ。ルーフはカーボン製で軽量かつ高剛性、その名前と伝統にふさわしい「ポケットロケット」に仕上げられている。
オリジナルの「ルノー5ターボ」はWRCのホモロゲーションモデルとして生産された歴史を持ち、「ルノー5」をベースに魔改造を施されたことでも知られている。特にクーリングのため張り出されたブリスターフェンダーによって全幅はベースモデルより200mm以上広げられ、とてもコンパクトカーベースとは思えないアグレッシブなアピアランスと戦闘力が与えられていた。
前後フェンダーが大きく張り出したハッチバックスタイルに、リアアクスルを駆動するミッドシップ構成など、ルノーのアイコン的名車を見事に再現している。
縦長のテールライトとそれを包み込むワイドなリアフェンダーは、まさに5ターボのイメージ。
2022年にルノー 5が50周年を迎えたことを記念して制作された、5 ターボ 3E ドリフトバージョン。巨大なリアウイングや大胆に穿たれたボンネットスクープ、全身にまとったLEDなど完全なショーカーだが、今回発表された量産予定モデルとの共通点も少なくない。
最新BEVスポーツとして国内導入が発表された「ルノー5ターボ 3E」は、カーボンボディに専用に改良されたアルミシャシー、そしてパワートレーンに電気モーターを採用する現代的なモデル。リヤアクスルに搭載されるツインモーターは合計で540bhpを発生し、0-100km/h加速は3.5秒を記録する。先代モデルと同様に後輪駆動レイアウトを採用するのは、先代の5ターボが4WD全盛時代のラリーを最後まで後輪駆動で戦った故事に由来しているのかもしれない。
なお、ルノー・ジャポンによると、価格も含めた詳細は決定次第発表される、とのこと。世界限定1980台のうち何台が日本に割り当てられるかも不明だが、コアなマニアを中心に大きな注目を集めるのは間違いないだろう。
ルノー 5 ターボ 3E 主要諸元(※主要諸元はすべて欧州仕様値)
- 全長:4.08m
- 全幅:2.03m
- 全高:1.38m
- ホイールベース:2.57m
- 最低地上高:118mm
- 車重:1450㎏
- パワートレーン:インホイールモーター(後輪)2×200kW(540hp/4800Nm)
- バッテリー:70kWリチウムイオンバッテリー (最大航続距離400km WLTP)
- パフォーマンス:0-100km/h<3.5sec
- 最高速度:270km/h
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(ルノー)
ホイールベース延長で3列シートを装着する7人乗り仕様 全席独立シート化で、快適クルージングをサポート ルノー グランカングーは、現行ルノー カングーをベースに、ホイールベースと全長を延長したモデル。今[…]
カングーならではのダブルバックドアを彩る新アクセサリー ルノー カングーの最大の特徴として、多くのユーザーが真っ先に挙げるのがダブルバックドアだ。左右それぞれが独立して開閉できる観音開き式の構造は、使[…]
ルノーの新エンブレム「ロザンジュ」に変更。10インチのデジタルパネルも搭載 今回導入されるマイナーチェンジモデルでは、新しいルノーエンブレム「ロザンジュ」を纏ったフロントマスクに変更。さらには新装備と[…]
世界全体で210台の中から、日本国内は14台が導入 今回導入される「アルピーヌ A110 R 70 BLEU BLANC ROUGE」は、世界全体で210台のみ販売される稀少な限定車。 アルピーヌ創業[…]
ビッグマイナーで商品力を強化。国産ライバルがひしめく超激戦区に殴り込み ルノー・キャプチャーは2013年に初代モデルが誕生し、2019年に現行の2代目モデルが登場している。全長4.3mほどのBセグメン[…]
人気記事ランキング(全体)
コルドバクルーズが描く“大人二人の贅沢な旅”の世界観 トイファクトリーが送り出す「CORDOBA CRUISE」は、名前からして旅情を刺激する。スペインの世界遺産都市・コルドバの優雅さをモチーフにした[…]
給油中に気づく違和感と、キャップを巡る小さなストレス 給油という動作は、慣れてしまえば機械的にこなしてしまう作業だ。セルフ式スタンドの普及で、自らノズルを握る機会は確実に増えた。ところが、燃料キャップ[…]
ショックレスリングとは? 一般の金属とは異なる原子の規則相と不規則相が存在する“特殊制振合金”を採用した金属製のリングで、シート取付ボルトやサスペンションアッパーマウントのボルトに挟み込むだけで、効果[…]
受注再開は、2026年夏ごろが有力 カローラクロスは、2025年5月の改良時にフェイスリフトの実施やガソリン車の廃止、スポーティなGRスポーツの追加など、過去最大規模の大きな変更が加えられた。改良前か[…]
広大なハンドル前のスペースを有効活用 愛車の車内を見渡してみると、うまく活用できそうなスペースが存在することに気づく。「ちょっとした収納とか作れそうな場所があるな…」と。しかし、DIYはちょっと面倒、[…]
最新の投稿記事(全体)
「ダットサン・フェアレディ1600」がベースのスペシャリティクーペ 初代の「シルビア(CSP311型)」が誕生したのは、いまから60年も前の1965年です。型式名が表すように、ダットサン「フェアレディ[…]
部品供給の不安を解消するべく、新たなサービスをグローバルで展開 「Honda Heritage Works」サービスは、販売終了となった部品を復刻し、グローバルに供給する「Honda Heritage[…]
ショックレスリングとは? 一般の金属とは異なる原子の規則相と不規則相が存在する“特殊制振合金”を採用した金属製のリングで、シート取付ボルトやサスペンションアッパーマウントのボルトに挟み込むだけで、効果[…]
給油中に気づく違和感と、キャップを巡る小さなストレス 給油という動作は、慣れてしまえば機械的にこなしてしまう作業だ。セルフ式スタンドの普及で、自らノズルを握る機会は確実に増えた。ところが、燃料キャップ[…]
MAZDA CX-3 XD Vivid Monotone Ⅱ グレードを整理することで、選び方がシンプルに 今回の機種体系変更では、好評な装備を追加したほか、ラインナップをガソリンモデルの「15S U[…]
- 1
- 2





















