ジェイテクト、燃料電池自動車向け第3世代「高圧水素供給バルブ」「高圧水素減圧弁」を開発

  • 株式会社 ジェイテクト[PR TIMES]

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商用車向けに高流量対応となる追加モデルを開発

株式会社ジェイテクト(本社:愛知県刈谷市、社長:佐藤和弘、以下「ジェイテクト」)は、カーボンニュートラル達成に向けて注目を集める水素社会への貢献を目指し、今後展開が期待される商用車向けに高流量・高信頼性対応となる燃料電池自動車(以下「FCEV(*1)」)用「高圧水素供給バルブ」と「高圧水素減圧弁」を開発しました。

 (*1)「FCEV」はトヨタ自動車株式会社の登録商標です。

(左から)第3世代高圧水素供給バルブ、第3世代高圧水素減圧弁(左から)第3世代高圧水素供給バルブ、第3世代高圧水素減圧弁

1.開発背景

20年以上の技術開発及び2世代に亘る市販車への世界トップレベルの量産実績(*2)を通じて培った当社FC製品の小型軽量・高信頼性といった強みを活かし、この度、水素社会の拡大を見据え、商用車向けに高流量対応となる第3世代の開発に至りました。

(*2)量産実績(2022年12月末時点の弊社独自試算):量産品としての生産実績5.4万個以上、量産延べ走行距離7.9億㎞以上(≒地球2万周分相当)

<参考:当社のFC技術の沿革>

・2002年~ 油圧パワーステアリングで培った流体技術を応用してFC事業に着手

・2014年~ トヨタ自動車株式会社の初代「MIRAI (*3)」向けに両製品の供給を開始

・2020年~ 新型「MIRAI」向けに第2世代を量産開始

(*3)「MIARI」はトヨタ自動車株式会社の登録商標です。

2.製品の概要

ジェイテクトが手掛ける高圧水素用供給バルブ及び減圧弁はFCEVの高圧水素貯蔵システムに搭載されており、高圧水素システムの肝である基盤技術と言えます。

■高圧水素供給バルブとは

・高圧水素が貯蔵されているタンクに装着され、高圧水素を適正量で供給する製品

・異常時、火災時に供給停止する安全機能を備える

■高圧水素減圧弁とは

・バルブから供給された高圧水素を燃料電池スタック(*4)で必要な圧力に調整(減圧)する製品

(*4)水素と酸素を化学反応させて電気をつくる機構

高圧水素供給バルブ及び高圧水素減圧弁 搭載箇所高圧水素供給バルブ及び高圧水素減圧弁 搭載箇所

3.今回の開発品の特長

①部品点数削減及び小型・軽量化

高圧水素供給バルブのIN/OUTポートを共通1ポート化。これによりシステム簡素化にも貢献

②FCEV商用車導入拡大に貢献

(1)水素供給流量増大で乗用車より多量の水素を消費する商用車のFCEV化に貢献

高圧水素供給バルブ…従来品比200%、高圧水素減圧弁…従来品比130%

(2)高圧水素供給バルブの水素ガス流路拡大で、水素充填時間を短縮

(3)疲労寿命向上により、商用車に求められる長時間使用に対応

ジェイテクトが長年培ってきた高信頼性をさらに高くし、製品寿命向上

4. HYDROGEN Technology EXPOへの出展について

量産中の第2世代の製品に加えて、商用車のFCEV化を検討するお客様に貢献する製品として

第3世代「高圧水素供給バルブ」及び「高圧水素減圧弁」を紹介いたします。

■開催都市:ドイツ・ブレーメン

■会期:2023年9月27日(水)~28日(木) 

■小間番号:6C23 (Toyota Tsusho Europe S.A.ブース内)

■公式サイト:https://www.hydrogen-worldexpo.com/

5.今後の展望

乗用車向けのみならず、今後は商用車、建機、鉄道、船舶といった大型モビリティ領域をはじめ、普及が期待されるドローンへの活用など、様々なシーン・ニーズに合わせた提案によって、「ジェイテクトの基本理念」の最上位に掲げる「地球のため、世の中のため、お客様のため」を実践し、カーボンニュートラルや循環型社会の実現につながる、水素社会の発展に貢献してまいります。

6.今回の開発品を通じて達成可能なSDGsの目標とターゲット

7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに

 すべての人々に手ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネルギーへのアクセスを確保する

13.気候変動に具体的な対策を

 気候変動とその影響に立ち向かうため、緊急対策を取る

ジェイテクトグループでは「2035年オールジェイテクトによるカーボンニュートラル達成」に向けて、事業活動に取り組んでおります。