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昔のクルマは「タイヤ」もカッコよかった?

クラシックカーの雰囲気の秘密は当時装着されていたバイアスタイヤにある。

●文/まとめ:ストリートVWs編集部

バイアスタイヤとラジアルタイヤの違い、気づいてましたか?

「今のクルマには魅力がない。昔のクルマはよかった……」と言う人は多い。そんな人たちに気づいて欲しいのは「昔のタイヤはカッコよかった」ということ。

今ではラジアルタイヤが主流だが、その昔はバイアスタイヤを履いていた。ジグザグだけのトレッドパターンに、コーラ瓶のようなシルエットはバイアスタイヤの特徴なのだ。

だからクラシックカーにラジアルタイヤを履くと、足元だけ現代風になってしまう。喩えるならヴィンテージジーンズにエアマックスを履く感じ。ま、それを1990年代風だとあえて狙うニッチな上級者は別として、やっぱり1950〜1970年代のクルマには、当時のタイヤを履きたいというもの。

しかし、ゴムでできたタイヤには寿命があって消耗品。しかも命を預ける重要なパーツなのだ。だから当時モノを履くことは現実的でないし、無理というもの。そこで、拘りのクラシックカーマニアのために復刻版バイアスタイヤが発売されており、当時の雰囲気を維持することも可能である。

ラジアルタイヤとバイアスタイヤのデザインは、サイドウォールの刻印だけでなくトレッド面やシルエットも大きく異なる。

「見た目バイアス、中身はラジアル」の夢のクラシックカー用タイヤ!

実はこのAUTOBAHN《R》タイヤは、バイアスのカタチだけどラジアル構造という夢のタイヤだ。

しかし、バイアスタイヤはラジアルタイヤに比べて安定性と高速性能が低いことは、当時から言われていた。かといってラジアルタイヤに履き替えれば性能はアップするが、見た目が現代的だし、当時の純正とはサイズも異なる。

「ならばバイアスタイヤのデザインを、ラジアル構造でつくればいいじゃない」と、クラシックカーオーナーの思いを実現したのが、大阪の空冷VWショップ「ガレージビンテージ」が発売したAUTOBAHN《R》(アウトバーン アール)タイヤだ。

空冷ビートルの新車時タイヤのデザインをできる限り忠実に再現しながら、構造はスチールベルト・ラジアルを実現。しかも価格は同サイズのバイアスタイヤよりも低く抑えた。

ラジアルとはいえ接地面が細くハイトの高いタイヤは性能が低いのではないかと疑問を抱くが、乗ってみると一般的なラジアルよりも乗り心地がよく、ハンドルも軽くて運転しやすい。

バイアスではわだちにハンドルを取られたり、高速走行で不安定に感じる場面があるが、ラジアル構造になることで安定性がバツグンに向上。タイトな峠道も、首都高の高速コーナーも、100km/h巡航も、タイヤに不安を感じることはない。現代の公道の流れに乗って走るならば、これがベストマッチなのだ。

バイアスの雰囲気を知ってしまった旧車オーナーは今後も注目だ!

今後、クラシカルなホワイトウォールも発売予定。

執筆現在、AUTOBAHN《R》タイヤは空冷ビートルサイズの560R15ブラックウォールをラインナップ。さらに、ひときわクラシックな雰囲気を放つ560R15ホワイトウォールと、VWバス用の640R15ブラックウォールの追加が2021年のStreet VWs Jamboreeにて発表された。どちらも2022年春の発売を予定している。

VWではなくても15インチのホイールに装着可能。ポルシェ356、MGA、オースチン、ジャガー、ヒルマンミンクス、トヨペットクラウンなど、近いタイヤサイズのクラシックカーをお持ちの方も必見である。

なお「ガレージビンテージ」ではバイアスタイヤも多数取り扱っている。ラインナップはウェブサイトをチェック!

GARAGE VINTAGE

〒538-0035 大阪府大阪市鶴見区浜4-20-4
TEL:06-6913-1069
営業時間:10:00〜20:00
定休日:水曜日、第1火曜日


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