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【輸入車試乗 】VOLVO C40 Recharge Twin

完全電動化を発表したボルボが放つ、初のピュアエレクトリックモデルがついに日本にも上陸。その走りはまさに次世代の高性能を謳うに相応しいものだった。普及型の2WDモデルの導入も決定しているだけに要注目だ。

●文:川島茂夫 ●まとめ:月刊自家用車編集部

際立った“高性能”が落ち着きをもたらす

試乗した4WDモデルは150kWのモーターを前後に搭載。最高出力は300kW(408PS)にも達し、社内計測での0-100㎞/h加速はわずか4.7秒。試しに全開で加速させたが、会話が途切れるほどの速さ。しかもその加速が高速まで持続する。「凄いの一言に尽きる」も大袈裟ではないのだが、ドライバビリティの本質は優しい穏やかさである。

体感的にはアクセルペダルストロークの半分くらいで最大トルクの三分の一を制御。ストロークの八割から全開でトルクの六割以上をコントロールする感じ。緩やかな踏み増し時の加速も高性能BEVとしてはなだらか。悪く言えば俊敏さを欠くが、滑らかなペダルワークを心掛けているドライバーには最適な特性だ。つまり、いたずらに深踏みしなければ品良く力強いドライブフィールで、しかも自然と電費にも優しい走りになる。

重量を質に転嫁した走りの質感、それでいて重さの弊害を除いた収束感と据わりの良さ。ドライバーや同乗者のストレス軽減と寛ぎを求めたフットワークも似合いだ。

アクセルオフ時の強エンブレ回生とコースティングを選べる1ペダルドライブモードも用意されるが、クリープ制御はカット。扱いやすさはノーマルモードが一番だ。BEVの特徴の演出も多少あるが、あくまでもオマケでボルボの目指した本質とは異なるように思えた。環境性能を求めてBEVに乗るなら走らせ方もそれに相応しいものへと、ユーザーと一緒にクルマの楽しさの意識改革しようとする姿勢が感じられる意欲作だ。

◆スタイリッシュなデザイン

XC40よりもルーフ高が65㎜ 低くなって流麗なクーペスタイルに変身。フロントグリルの開口部がグンと狭くなったほか、ルーフ後端とテールゲートに特徴的なスポイラーも装備。

縦型9インチのディスプレイ。Googleと共同開発した新しいインフォテイメントシステムを搭載。

急速充電はDC(CHAdeMO)150kWまで対応。1回の充電で485㎞の走行が可能だ。


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