●文:川島茂夫 ●まとめ:月刊自家用車編集部
ブリヂストンのレグノなら高バランス&高性能を多くの車種で享受できる
プレミアムコンフォートの先駆的なブランドであり、歴代モデルはいずれも快適性と高性能を高水準で両立してきた。現在のラインナップはコンパクトカーから上級セダンを主対象としたGR-X2、ミニバンや乗用車系SUVを対象としたGRVⅡ、軽乗用を対象としたGR-レジェーラの3系統。要するに、これら3タイプで限界性能追求型のスポーツモデルやオフロード志向のSUV以外をカバーする構成だ。
トレッド部のケースに貼り込まれたノイズ吸収シートなど3タイプに共通した設計/構造面の特徴もあるが、それぞれが対象車種の特徴や使用環境に応じた静粛性や操安性向上技術を導入しているのも見逃せない。例えば、GRVⅡではサードシートの静粛性や高速直進性、レジェーラならショルダー部の鳴き対策やハイト系でも安心な操安性のための独自の設計を組み入れている。
レグノブランドの牽引役となるGR-XⅡには摩耗時の空気柱共鳴音を抑えるシークレットグルーブを採用し、太い縦溝の採用とともに摩耗時のウェット性能低下も抑制。ドライ路面でのグリップ性能だけでなく、ライフ全般での静粛性とウェット性能の維持を狙った設計が特徴だ。
ドライ路面において新品と60%摩耗とで静粛性のテストも行ってみたが、耳障りな高周波音も含め、音質も音量もほとんど変化はなかった。タイヤノイズの低さもさることながら、音質面での体感静粛性の高さが印象的だった。
段差乗り越えでの突き上げは包み込むように穏やか。踏面の当たり感の往なしが好感触だ。また、操安面では過度な反応を抑えた腰のある操縦感覚を示す。キレより据わりを重視しているのがツーリング志向の最上級セダンに似合い。バランスよく高レベルでまとめられた、レグノらしい上質な走りだ。
※本記事の内容はオリジナルサイト公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
※特別な表記がないかぎり、価格情報は消費税込みの価格です。
関連する記事
数値以上の性能向上を体験できる氷上性能向上の革新的技術のひとつが発泡ゴムなのは間違いなく、方法は異なっても接地面のミクロの除水は今や基本技術となっている。ブリザックの[…]
スープラ(欧州仕様、プロトタイプ)ハイパワーエンジン用に6速マニュアルトランスミッション新開発TOYOTA GAZOO Racing(以下、TGR)は、2022年4月[…]
ヴィンテージVWの足元は純正のままでもゴージャス!「オシャレは足元から」これは人もクルマも同じだ。クルマいじりの手始めとしてホイールを交換するのは定番で、カーマニアな[…]
デザインと機能面が強化「日産リーフ」は、モータードライブならではのスムースでパワフルな加速や静粛性に加え、自宅では家庭用の蓄電池としての活用が可能で、電気自動車ならで[…]
6速AGS(オートギヤシフト)を国内初採用スズキは22年4月21日に新しいハイブリッドシステムをコンパクトSUV「エスクード」に搭載し、297万円で発売した。この新ハ[…]
最新の記事
- 1
- 2