2022年12月8日(木)、「2022-2023 日本カー・オブ・ザ・イヤー」の最終選考会が開催され、以下の通り各賞が決定した。
●文:月刊自家用車編集部 ●外部リンク:日本カー・オブ・ザ・イヤー
日本カー・オブ・ザ・イヤーとは?
日本のモータリゼーションの発展と、コンシューマーへの最新モデルおよび最新技術の周知を目的として1980年に創設され、文字どおり、日本を代表する“クルマの賞典”として、日本国内のみならず海外からも高く評価されている。
43回目となる今年度のノミネート車は、2021年11月1日から2022年10月31日までに日本国内で発表された全48台の乗用車。自動車評論家、ジャーナリスト、有識者からなる60名の選考委員による第一次選考で、上位10台の「10ベストカー」が選出され、その中から、同じく選考委員による最終選考投票により、今年度のイヤーカーが決定した。
※本年度は第10位の指名数が同数だったため、「第10位の指名数が同数の場合は対象車群に加える」という日本カー・オブ・ザ・イヤー実施規約に則り、11台の10ベストカーが選出されました。なお、「デザイン・カー・オブ・ザ・イヤー」、「テクノロジー・カー・オブ・ザ・イヤー」、「パフォーマンス・カー・オブ・ザ・イヤー」、「K CAR オブ・ザ・イヤー」については、すべてのノミネート車(今年度は48台)が選考対象。
■日本カー・オブ・ザ・イヤー
「日産/三菱 サクラ/eK クロス EV」
日産自動車株式会社/三菱自動車工業株式会社
<授賞理由>
日本独自の軽自動車規格を採用し、現実的な車両価格でバッテリーEVを所有するハードルを下げ、日本でのバッテリーEV普及の可能性を高めた。また本格的な脱炭素時代を前に、減少するガソリンスタンドや公共交通などの衰退も予想される状況で、軽自動車+バッテリーEVという組み合わせは、高齢者を含めた多くの人の移動の自由を担保するだけでなく、社会的課題解決への可能性を示している。さらに、走行性能についてもハンドリングと動力性能が従来の軽自動車を凌駕しているという声が多く集まった。安全装備も360Åãセーフティアシスト(全方位運転支援システム)を搭載し、高級車並みの運転支援機能を装備している点も評価された。
■インポート・カー・オブ・ザ・イヤー
「ヒョンデ IONIQ 5」
ヒョンデ モビリティ ジャパン株式会社
<授賞理由>
革新的なエクステリア/インテリアデザインとともにバッテリーEVとして、498km~618km(WLTCモード)という実用的な航続距離や卓越した動力性能のほか、充実した快適装備や安全装備、V2Hや室内/外V2Lにも対応している点などが評価された。さらに、ステアリングのパドルシフトレバーで回生制動量を変更できる点も、走りの楽しさを高めてくれるポイントとして指摘する声が多かった。
■デザイン・カー・オブ・ザ・イヤー
「BMW iX」
ビー・エム・ダブリュー株式会社
<授賞理由>
これまでのBMWデザインとは全く異なる世界観・方向性、リスクを恐れずに変化なくして新たな時代を作ることはできないという考え方で新たな境地を開いた。垂直でほぼ全面的に囲い込まれたBMWキドニー・グリルなど、従来のデザイン言語を踏まえながら、革新的な取り組みを高く評価したという声が聞かれた。またラウンジを彷彿させる優雅なインテリアについても従来の自動車の概念を覆すものという評価も集まった。
■テクノロジー・カー・オブ・ザ・イヤー
「日産 エクストレイル」
日産自動車株式会社
<授賞理由>
発電用に1.5リッター直列3気筒VCターボの可変圧縮比エンジン、加えて高出力モーターを採用した第2世代「e-POWER」とともに電動駆動4輪制御技術「e-4ORCE」を新たに搭載。内燃機関とEVの革新的な技術が、この1台に集約されている点が評価された。これらシステムの制御の巧みさにも評価が集まり、選考委員からは「技術の日産」という言葉を思い出したという言葉も聞かれた。
■パフォーマンス・カー・オブ・ザ・イヤー
「ホンダ シビック e:HEV/シビック タイプR」
本田技研工業株式会社
<授賞理由>
ハイブリッドカーであるe:HEVは、洗練されたパワートレーンにより、現代的でスマートな走りがしっかり作り上げられたスポーツサルーンとして評価された。タイプRは、優れたシャシー性能と空力ボディ、滑らかな回転フィールのVTECターボエンジンにより、街乗りからサーキット走行まで幅広くカバーするパフォーマンスを実現。ドライバーに素直な感動を与えてくれる点に多くの評価が集まった。
■K CAR オブ・ザ・イヤー
「日産/三菱 サクラ/eK クロス EV」
日産自動車株式会社/三菱自動車工業株式会社
<授賞理由>
軽自動車というカテゴリー内においても、バッテリーEVの入門車としての買い得感が高い。また想定される使用環境を考えた場合、極めて現実的な実質120km~150kmの航続距離や日本カー・オブ・ザ・イヤーの授賞理由としても多くの選考委員が指摘した、操縦安定性や静粛性などを高次元でまとめた点が高く評価された。
なお、得点などの詳細については、公式サイトより確認することができる。
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