
セルフ式のガソリンスタンドは、いまや日常の一部となり、多くのドライバーが当たり前のように利用している。しかし、その“慣れ”が思わぬリスクを生むこともある。実際に給油の現場で目にしたのは、思わず声が出そうになるほど危険な光景だった。何気ない行動の裏に潜むリスクを知ると、ガソリンという存在の怖さを改めて実感させられる。今回は、現場で遭遇した一幕をもとに、セルフ給油時に絶対に避けるべき行動について考えていく。
●文:月刊自家用車編集部
セルフ給油中に目撃した“あり得ない光景”
いつものようにセルフ式のガソリンスタンドで給油を行っていたときのことだ。周囲を見渡すと、特に変わった様子はなく、誰もが黙々と作業を進めている。そんな中、隣の給油レーンでふと視線が止まった。
ガソリンスタンドのイメージ。
給油ノズルを握るドライバーの手元に違和感があった。よく見ると、もう片方の手には電子タバコが握られている。しかも、ただ持っているだけでなく、口元に運びながら操作している様子だった。
一瞬、自分の見間違いかと思ったが、状況を理解した瞬間、背筋がゾッとした。ガソリンを扱っている最中に電子タバコ――。その組み合わせがいかに危険かを考えると、「それはさすがにまずい」と感じざるを得なかった。
周囲には特に騒ぎもなく、本人も悪びれる様子はない。しかし、ガソリンという危険物を扱う現場での行動としては、あまりにも無防備だと感じたのが正直なところだ。
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ガソリンスタンドで電子タバコが危険な理由
ガソリンは極めて揮発性が高く、気温が低い環境でも容易に気化する性質を持つ。さらに、その蒸気は非常に引火しやすく、小さな火源でも燃焼する危険性がある。
このためガソリンスタンドでは、火気の持ち込みが厳しく制限されている。紙巻きタバコはもちろんだが、電子タバコも例外ではない。電子タバコは火を使わないというイメージがあるかもしれないが、内部には発熱体があり、状況によっては着火源となり得る。
ガソリンスタンドでの使用は絶対に避けるべし。
給油中は、目に見えないガソリン蒸気が周囲に広がっている可能性がある。その状態で電子タバコを使用すれば、万が一の引火リスクをゼロにはできない。実際には何も起きないケースがほとんどだとしても、“起きたときの影響”があまりにも大きいのが問題だ。
また、給油時にはエンジン停止が義務付けられており、静電気除去シートに触れることも推奨されている。これらはすべて、わずかな火花や発熱が重大事故につながる可能性を考慮したルールだ。
つまり、ガソリンスタンドという場所は、見た目以上に繊細な環境で成り立っている。そこに電子タバコという要素を持ち込むこと自体が、本来は避けるべき行為だと言える。
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慣れが生む油断こそが最大のリスク
セルフ給油が一般的になったことで、ガソリンは以前よりも身近な存在になった。その一方で、「いつも通りだから大丈夫」という感覚が油断を生みやすくなっているのも事実だ。
今回目にした光景も、おそらく本人にとっては何気ない行動だったのだろう。しかし、ガソリンという危険物を扱っている以上、ほんの小さな気の緩みが大きな事故につながる可能性がある。
給油のイメージ。
電子タバコに限らず、エンジンをかけたままの給油や、静電気対策を怠るといった行為も同様だ。どれも「つい」「面倒だから」といった理由で起こりがちだが、その積み重ねがリスクを高めていく。
ガソリンスタンドは日常の延長線上にある場所だが、取り扱っているものは決して日常的に安全なものではない。だからこそ、基本的なルールを守ることが重要になる。
今回の出来事は、改めてその事実を強く意識させられるものだった。慣れた作業ほど一度立ち止まり、正しい手順を確認する。その積み重ねが、安全なカーライフを支えていく。
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