数多いる自動車系YouTuberの中でも、濃密なキャラと語り口で異彩を放つ「ウナ丼」。縁が回って回ってオートメカニックで連載を持ってもらえることになりました。その記念すべき第1回目は「いま溺愛している一風変わったクルマは?」というのがお題。誰もがニヤりのウナ丼節、ぜひご堪能あれ。
●文/写真:ウナ丼 ●まとめ:月刊自家用車編集部
コルベットの変態ぶりに”ズギュン”とやられました(笑)
初回は第42回 2021–202日本カー・オブ・ザ・イヤー投票後記です。私め、1位ランドクルーザーに10点入れましたが、ここでは7点を投じて2位にしたコルベットについて。
8代目にしてFRからMRに大変更のこれ、コストパフォーマンスと本物感は完全に丸亀製麺でした。
自然吸気の6.2L・V8エンジンは502PS。OHVでもともと重心は低いけれど、さらに下方に積みたくてドライサンプ化。
恐ろしくダイレクトにスパンスパン決まる8速DCT使って0-100km/hは2.9秒ってとんでもなく速いんだけど、気筒休止もあって燃費もいい。
シャシーはアルミをベースにサブ骨格にはカーボンやマグネシウム(正気か!?)を使うなどして剛性と軽量さを狙ってる。
デザインだってインテリアは唯一無二の世界観だし質感も高い。外観はドゥカティ959パニガーレに影響を受けた、つまりはクルマとしてはまったく独自性の高いデザインだし、何よりエンジンをしっかり見せるように窓と補強材の配置を考えているのがうれしい。昨今のミッド/リヤエンジン車はなんでカバーして見せないんだよ! 大フード開けて見えるのがウォッシャーのキャップってなんだよ!! って思ってたので「あー、もうその点シボレーちゃんはわかってるんだからぁ~」
で、それら本物の材料やメカニズムを集めているにもかかわらず価格が安い。本国では6万2195ドル(約710万円)から、日本ではブレンボやフロントリフトアップ機構など特盛りで1180万円から。安い! 安すぎるから4台ください!!……となっちゃうでしょう、私が前澤友作氏なら。この、本物なのに安いってのが丸亀製麺なところのひとつめ。じつはアソコの麺ってば、100%国産小麦なんですよ。
でも肝心なのは走ってなんぼじゃないですか。そこもコルベットはバカ良くて倒れます。
これ、控え目に言ってスーパーウルトラレーシングトルネードレーシングMAXレーシングカーなんです。3度言うほどレーシングカー(注:想像の中の。だって本物に乗ったことないから)なんですが、きちんと街でも気持ちよくなるように調律してる。
まあとにかくボディが硬い。サスは精密に動く。トラクションは鬼のよう。現代スーパースポーツがモーターも使って4輪で制御しまくるのとは違って単なる2駆なんだけど、これ、スパイクタイヤを路面にぶっさしてるのかい!?(北斗の拳の悪者バギー・イメージ)ってほどの食いつきよう。
エンジンはバルルーと、悪のまじかる☆タルるートくんみたいな音を立てながら、しかしクロスプレーンクランクなので振動は限りなく少なく、そんでもって高回転はもうバカみたいに一気に「バンっ!!」つって跳ね上がるもんだから「うぉたのーしーー!!」
ルームミラーからエンジンがちらりと見えるんですが、彼ったら踏むたびにグワングワン動いてやんの……見えるって最高!!!!
というわけで、食べても本場讃岐うどんと比肩する丸亀製麺みたいなんですよ。アメリカで実はコルベット、年間2万台以上売ってるあたりも全国で爆売れの丸亀製麺に印象が重なるし……。
最後に欧州勢に先行されてる伝統とかブランド力について。2021年のル・マン24時間LM GTE PRO クラスではC8コルベット、初参戦でいきなり準優勝。1位はフェラーリ488エボで3位はポルシェ911RSRでした。今はまだミッドシップ作りの経験は浅いコルベットですが、この先歴史を重ねていくとどう化けるかわかりませんよ(って暑苦しく語るお前はどの立ち位置なんだ!?)。
※価格等は本記事がオートメカニック誌に掲載された2022年1月時点のものです。
ウナ丼の「ここが溺愛ポイント!」
※本記事はオートメカニック2022年1月号に掲載されたものです。
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