
トヨタの最新メカニズムと装備をまとって、2022年に登場した3代目シエンタ。全長4.3mほどのコンパクトなボディサイズながら、3列シートの7人乗り仕様も選べるとあって、荷物の多いファミリーでも十分にレジャーやお出かけを楽しめるはず。愛嬌のあるルックスも子どもの注目の的。モダンリビングのような居心地の良い車内や充実した先進安全装備など、みんなが笑顔になれるクルマです。
●文:まるも亜希子 ●まとめ:月刊自家用車編集部 ●写真:澤田和久
室内高130cmやウォークスルーなど、室内空間も広々
市街地でも運転しやすいコンパクトサイズで、乗り降りしやすい両側スライドドアや3列シートのクルマを求めるファミリーは多いと思います。新しくなったシエンタは、最小回転半径5.0mという取り回し性能の良さを実現しながら、開口部の高さが先代より6cmもアップして乗り降りがスムーズに。室内空間も広々で、室内高が130cmあり、小学校低学年くらいの子どもでも立って着替えができるほど。前席から2列目へのウォークスルー、左右ドアへのサイドウォークスルーができるのも家族の毎日に便利です。
シートアレンジは先代同様、2列目シートの床下に3列目シートが折り畳んで格納できるのが特徴。頻繁に操作するにはやや重労働ですが、その分、ラゲッジが低くフラットに使えるのは魅力です。バックドア開口部の高さも高くなっており、自転車の積み込みもしやすくなりました。子どもが駅まで自転車で通い、帰りはお迎えに行って自転車ごと積み込んでくるという使い方もできます。
また、Zグレードは消臭・撥水撥油加工のファブリックシートが標準。アウトドアレジャーが趣味のファミリーにもオススメです。
新世代の1.5Lエンジン+モーターのハイブリッドと1.5Lガソリンがあり、ハイブリッドモデルは上質でパワフル。乗り心地も落ち着いていて、ロングドライブも快適です。ガソリンモデルは軽快でしなやかな走りが特徴。価格は控えめで装備が充実しているガソリンのZグレードは、コスパ的にも優秀です。3列目のシートが不要なら、2列シート5人乗りモデルを選べばさらに大容量のラゲッジが手に入ります。
試乗グレード シエンタ ハイブリッドZ(FF・7人乗り)
●登場年月(最新改良):’22年8月(―)
●価格帯:195万~310万8000円
◆試乗グレード
シエンタ ハイブリッドZ(FF・7人乗り)
●車両本体価格:291万円
●ボディカラー:アーバンカーキ
◆主要諸元
●全長×全幅×全高(mm):4260×1695×1695 ●ホイールベース(mm):2750●トレッド前/後(mm):1490/1480 ●地上最低高(mm):140 ●車両重量(kg):1370 ●パワーユニット:1.490L直列3気筒(最高出力:91PS/5500rpm、最大トルク:12.2kg・m/3800~4800rpm)+前モーター(最高出力:59kW、最大トルク:141N・m) ●トランスミッション:電気式無段変速機 ●WLTCモード燃料消費率総合(km/L):28.2【市街地モード:27.1、郊外モード:29.8、高速道路モード:27.6】 ●燃料タンク(L):40(レギュラー) ●サスペンション前/後:マクファーソンストラット式/トーションビーム式 ●ブレーキ前/後:ベンチレーテッドディスク/ディスク ●最小回転半径(m):5.0 ●タイヤサイズ:185/65R15(※試乗車はOP設定のアルミホイールを装着。標準仕様はスチールホイール+樹脂フルキャップ仕様)
まるも的視点「シエンタ ハイブリッドZ」ここがいいね!
ここが○!
TNGAプラットフォーム採用で乗り心地や静粛性がぐんとアップ
ここが×!
4WDはハイブリッドのE-Fourのみガソリンモデルは全車FFに
乗り心地や荷室をチェック
手が触れやすい箇所に配されたファブリックが寛げる雰囲気。モダンリビングのような心地の良さを感じます。ポケット類も充実しています。
コンパクトな車体ながら、ロングドライブにも十分対応できる3列シートを実現。とくに3列目のつま先の自由度が高いのが嬉しい点。
バックドア開口部がかなり低いため自転車の積み込みも楽々。3列目が2列目の床下に完全格納できるのも大きな魅力です。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(シエンタ)
シエンタが“マイルーム”に変わる!YURTの新型車中泊キットが価格・仕様ともに大刷新 コンパクトミニバンとして人気のトヨタ・シエンタ。そのシエンタを“走るマイルーム”に変えてしまう専用車中泊キット「V[…]
ベース車両はトヨタのシエンタ ベースの車両はトヨタのシエンタ。 運転しやすいサイズ感ながら車内が広く、ファミリー層を中心としたユーザーに、非常に人気の高い車だ。愛嬌のある外観は家族の車として親しみがあ[…]
3列シートのコンパクトミニバンでも、ターゲットとしているユーザー層は異なっている 全長4.3m前後のコンパクトサイズに3列シート&リヤスライドドアを持つミニバンは、新型フリードとトヨタ・シエンタの2台[…]
シエンタ:モデル概要 現行型(3代目)は、初代モデルで高く評価されていた“使い勝手の良い室内空間”を強く意識したモデル。 全長4260mm/全幅1695mmと従来からのボディサイズを踏襲しながら、全体[…]
正式発売前から、ホンダディーラーには問い合わせが殺到中 松本「最近、新車市場では〝SF〟戦争が注目を集めているね」担当「なんスか、それ? SFって〝空想科学小説〟……んなわけないですよね」(笑)松本([…]
最新の関連記事(購入ガイド)
最新改良で新しい外装塗料を採用。美しさと耐久性が向上している 5月に実施された一部改良(7月より改良モデルは発売)では、外装の美しさと耐久性を向上させつつ、原材料費の高騰に対応した価格改定を実施。この[…]
最新改良で2WDモデルを廃止。全車4WDモデルのみのラインナップへ 2024年11月に実施した最新改良では、従来はメーカーオプションだった機能の一部グレードで標準装備化が図られた。 具体的には、Xグレ[…]
最新改良で安全装備を大幅に強化。PHEVにもGグレードを追加 6月の一部改良では、ダーク仕様のLEDヘッドランプやブラックメタリック塗装のフロントアッパーグリル、ブラック塗装の19インチアルミホイール[…]
正統派スタイリングでプレミアムキャラをアピールする稀有なモデル スズキ・フロンクスは、近年ニーズの高まる「実用性」と「プレミアム感」を上手に融合させたコンパクトSUV。これまで日産ジュークやトヨタC-[…]
新商品を発売前に公開して消費者の興味を引きつける、効果的なマーケティングであるのは間違いない そもそもティザーとは、英語のTeaserで「焦(じ)らす」という意味がある。ここでいうティザー・キャンペー[…]
人気記事ランキング(全体)
熱い期待を受けて登場したスバル360の後継モデル 1969年8月にデビューした「R-2」のキャッチコピーは「ハードミニ」。やわらかい丸みを帯びたデザインは当時の軽自動車市場の中にあっても個性を感じさせ[…]
サイドソファとスライドベッドがもたらす“ゆとりの居住空間” 「BASE CAMP Cross」のインテリアでまず印象的なのは、左側に設けられたL字型のサイドソファと、そのソファと組み合わせるように設計[…]
ベッド展開不要の快適な生活空間 全長5380mm、全幅1880mm、全高2380mmという大型バンコンでありながら、その中身は大人二人、あるいは二人+ペットでの旅にフォーカスされている。7名乗車・大人[…]
初代レパードは、日本国内向けの高級GTとして誕生 1986年に発売された「F31系」のレパードは、「レパード」としては2代目のモデルになります。 初代の「レパード」は、北米市場向けモデルの「マキシマ」[…]
快適性を追求した軽キャンの完成形 「ミニチュアクルーズ ATRAI」は、岡モータースが長年にわたり築き上げてきた軽キャンパー製作のノウハウを、現行アトレーのボディに惜しみなく注ぎ込んだ一台である。全長[…]
最新の投稿記事(全体)
初代レパードは、日本国内向けの高級GTとして誕生 1986年に発売された「F31系」のレパードは、「レパード」としては2代目のモデルになります。 初代の「レパード」は、北米市場向けモデルの「マキシマ」[…]
人気のメーカーオプションが一部グレードで標準装備化 今回の改良では、人気のメーカーオプションが一部グレードで標準装備化されることで、商品力を強化。 具体的には、Xグレードを除く全グレードにETC2.0[…]
33年の歴史をもつ老舗カスタムショー。家族で楽しめるコンテンツも充実 1991年に群馬トヨタ自動車が立ち上げた「RV-Park」イベントをルーツとして33年の歴史をもつ「群馬パーツショー」が、今年も7[…]
男性ユーザーもターゲット、所有する喜びや満足感を意識したハイトワゴンに進化 スタイリッシュさを追求したデザイン 初代が1995年に誕生し、ベーシックなハイトワゴン人気を牽引してきたムーヴが7代目へと大[…]
熱い期待を受けて登場したスバル360の後継モデル 1969年8月にデビューした「R-2」のキャッチコピーは「ハードミニ」。やわらかい丸みを帯びたデザインは当時の軽自動車市場の中にあっても個性を感じさせ[…]
- 1
- 2