
新車購入のやり方は十人十色。それゆえにどのように進めればいいのか? 分からないユーザーもいるだろう。ここではそんな新車購入ビギナーに向けて、抑えておきたい3つのポイントをピックアップ。知っているかどうかで大きな差が出てしまうので、ぜひともご確認あれ。
●文:月刊自家用車編集部(ハラ)
【ディーラーとの初商談】「ライバルも気になっている」と伝えてしまうのが、”良い条件”を引き出す早道
新車購入で大幅値引きを引き出す決め手は、ライバル車同士を戦わせる「競合」をしっかりとやることだ。具体的にはアクアVSフィットHV(コンパクトカー)、ノア&ヴォクシーVSステップワゴン(ミドルミニバン)のようなライバル関係にあるクルマを想定して商談を進めていく方法だ。
仮に本命モデルが決まっていたとしても、第一回目の最初の商談では「あのクルマも気になっているので、このあとに見に行く」と、セールスマンには”ライバル車”がいることを匂わせておきたい。まずは見積もり書をもらったら、軽く条件を眺める程度でOK。この段階では値引き額もジャブ程度なので気にしなくてもいい。二回目以降の商談で「あちらは○万円値引きしてくれた」と攻めていく流れだ。
ちなみに見積もりを出してもらう時は、ディーラーオプション(付属品)は基本的に「なし」にしておくのが得策。フロアマットやサイドバイザーなどの付属品は値引きがしやすいアイテムなので、商談の最終局面での武器にすることができるからだ。
【競合のやり方(ライバル車選び)】ライバルメーカーはもちろん、別資本のディーラーでの同士競合も有効
競合相手は、他メーカーのライバル車だけではなく、同メーカーのクルマとの「同士競合」も視野に入れたい。特にデビューしたばかりの新型車は反応が薄いケースも多いので、同士競合は極めて有効だ。
同士競合は資本(経営母体)が異なるディーラーでやるのが基本。資本が異なるディーラーの見分け方は「社名が一文字でも違えば別経営」ということを覚えておくこと。「〇〇東京」と「〇〇西東京」、「☓☓神奈川」と「☓☓神奈川西」は別経営のディーラーと考えていい。同じメーカーの看板を背負っていても別経営のディーラーは競争相手。同じクルマを扱っての勝負になるだけに負けるわけにはいかないと、セールスマンも本気の条件を出してくる。
ちなみに新車ディーラーは基本的に都道府県単位のフランチャイズ制で営業しているので、隣の県のディーラーで商談を進めていく「越境交渉」も有効だ。
【契約直前の動き方】ハンコを捺す直前は、多少無理めの条件で勝負すべし
商談が煮詰まってきて、納得できる条件が出たとしても喜ぶのは早い。ここでハンコ(契約)を武器に最後の要求を伝えること。例えば「最後に総支払い額を○○万円まで下げてくれれば、いまハンコを押しますよ」という交渉術は極めて有効。セールスマンの心理からすれば、精一杯出した条件を再び持ち帰られてしまって、ライバル車の商談の材料として使われるのはキツイ。そんな時に「この条件を飲んでくれたら、この場でライバル車のセールスマンに断りの電話を入れますよ」なんてやるのも効果的だ。セールスマンとしても、今日契約が成立するとなれば上司の説得もしやすく決済も取りやすい。「この金額は無理ですけど、端数くらいならばなんとか……」ということも十分ありえる。心の中で購入が決定していても、最後は多少無理めの条件を交渉してみたい。
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