
2023年6月5日にイタリア・ミラノでワールドプレミアされたレクサスのクラスレスコンパクトの新型「LBX」。バッテリーEVである「RZ」から採用された「スピンドルボディ」とは印象の異なるデザインを採用している。「ユニファイドスピンドルグリル」と呼ばれるそのフェイスは何が違うのだろうか!?
●文:月刊自家用車編集部
カーボンニュートラル時代に求められる 徹底した空力性能の向上に挑戦、原点回帰した新たなフロントフェイス



レクサスのフロントフェイスの歴史は、1989年の初代LS(初代セルシオ)まで遡る。初代LSから徹底した空力性能への挑戦が始まり、2003年に東京モーターショーでコンセプトカーとして登場した「LF-S」での「レゾリュートルック(毅然とした表情)」、2012年にミドルクラスセダン「GS」で挑戦した冷却性能向上を活かした造形で、現在のレクサスで当たり前に採用されている「スピンドルグリル」、そして2022年に登場したバッテリーEV「RZ」から採用されたグリル形状に頼らない造形の「スピンドルボディ」だ。
デザインコンセプトを「Premium Casual(プレミアム カジュアル)」として開発された新型「LBX」は、カーボンニュートラル時代において求められる徹底した空力性能の向上に挑戦したという。空力や操縦安定性に着目して、基本性能向上を実現しつつ、前述した「レゾリュートルック」に原点回帰した新たな「LEXUS」のフロントフェイスとなる「ユニファイドスピンドルグリル」として表現した、としている。
「ユニファイドスピンドルグリル」は、スピンドル形状を低い位置に配置されるラジエーターまで上下に圧縮しつつ、フードとバンパー間のスリットが左右ヘッドランプに繋がるという造形とすることで、「レゾリュートルック」を構成しているという。
このようにフロント機能全体を包括的に捉えたというのが「ユニファイドスピンドルグリル」だが、アイコニックな表情や、低く構えたフード造形、ボディとグリルの境界を融合したシームレスなグリルによって低重心な存在感ある造形を生み出している。
さらには18インチという大径タイヤを収めるべく、大きく張り出したフロントフェンダーにより、ダイナミックかつスタンスのいい構えとなっている。また、フレームのないシームレスグリルと低く構えたグリルにより、風の流れの剥離や変動を抑制。ハンドル操作によるレスポンスの良さと乗り心地など、空力性能や操縦安定性にも貢献しているとのこと。
今後、3文字ネーミングの「LBX」ラインが「ユニファイドスピンドルグリル」でクラスレスなラインアップを拡充していくのか!? 楽しみに待とう。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(レクサス)
“OVERTRAIL+”に加えて、7人乗りの“version L”を新規設定 GX550は、「ザ・プレミアム・オフローダー」を開発コンセプトに掲げるモデル。GA-Fプラットフォームや、静粛性と出力燃費[…]
電気信号で操舵を行う「ステアバイワイヤシステム」が本格普及へ 今回発表された新型RZでは、モーターの高出力化や航続距離の伸長、充電時間の短縮が図られるなど、パワーユニットを刷新。ほかには次世代の操舵シ[…]
LXへの特別な思いを持つ松山選手が選んだ、特別な装備が散りばめられた1台 特別仕様車“HIDEKI MATSUYAMA EDITION”は、米国でツアーをともに戦ってきた戦友としてLXに特別な思いを寄[…]
レクサスならではの走りの味”Lexus Driving Signature”を貪欲に追求 今回実施される一部改良では、ハイブリッド車の「LX700h」の追加と、「OVERTRAIL+」グレードが設定さ[…]
ハイブリッドでもフルタイム4WDシステムが使える 注目のハイブリッドシステムは、トヨタ&レクサスでおなじみのシリーズパラレル式(=THS II)ではなく、V6-3.5L直噴ツインターボと10速ATの間[…]
最新の関連記事(新車)
「アルピーヌ A110 R 70」:世界770台限定の「R」バージョン最終仕様 今年でブランド創立70周年となるアルピーヌ。今回実施されるラインナップ変更では、ブランド設立を記念した「アルピーヌ A1[…]
N-BOXカスタムの一部グレードに、LEDフォグライトとフォグライトガーニッシュを追加設定 今回実施される一部改良では、N-BOXカスタムの一部グレードに、LEDフォグライトとフォグライトガーニッシュ[…]
最新技術の積極投入で、最先端のミドルSUVに進化 6代目となる新型フォレスターは、スバルの現行モデルが採用している最新技術と装備、デザインエッセンスを取り入れることでさらなる進化を実現。フルインナーフ[…]
レクサスのグローバルモデルが、上海でワールドプレミア レクサスESは、レクサスラインナップの中核を担うアッパーミドルセダン。7代目となる現行型は、従来メインマーケットとしてきた北米/中国エリアに加えて[…]
BYDシリーズ第4弾となる新型クロスオーバーSUV 「BYD SEALION 7」は、高い評価を得ているEVセダン「BYD SEAL(ビーワイディー シール)」を基盤として設計されたSUV。 国内仕様[…]
人気記事ランキング(全体)
シートサイドのスペースを有効活用できるUSB付きポケット 車のシートサイドや、シートとコンソールにある隙間などはデッドスペースになっていることが多い。小銭などの小物を落としてしまうことも多く、一度落と[…]
軽トラックTN360のボディを取り去ったフルオープンマルチパーパスカーだった ホンダZの誕生と時を同じくして鮮烈なデビューを飾ったのが、個性の塊とも言えるバモスホンダである。ベースとなっているのは、主[…]
ダイハツ・アトレー広すぎる室内スペース。シートをフルフラットにすると巨大なソファのよう こちらの軽キャンパーは、広々空間で人気のダイハツのアトレーがベースとなっている。写真を見てもらえればわかると思う[…]
ショックレスリングとは? 一般の金属とは異なる原子の規則相と不規則相が存在する“特殊制振合金”を採用した金属製のリングで、シート取付ボルトやサスペンションアッパーマウントのボルトに挟み込むだけで、効果[…]
ただものじゃない、激シブかっこいいプロボックス プロボックスは街でよく見かけるポピュラーな、トヨタの商用車のひとつ。そんな地味な、いかにもビジネス用途一点張りのプロボックスがSUV風の外観と、おしゃれ[…]
最新の投稿記事(全体)
純正マットの上に敷くだけで、プラスα効果を実感 クルマのフロアマットって、車内の泥汚れなどを防いでくれる必需品だけど、汚れ防止だけじゃない進化したフロアマットがあるのをご存知? 実はこれ、エーモンから[…]
「アルピーヌ A110 R 70」:世界770台限定の「R」バージョン最終仕様 今年でブランド創立70周年となるアルピーヌ。今回実施されるラインナップ変更では、ブランド設立を記念した「アルピーヌ A1[…]
バッテリーEVにも、スバルらしいアクティブイメージをプラス 発表された新型「トレイルシーカー」は、スバルのグローバルバッテリーEVとしては2番目に登場するe-SUVモデル。スバルとトヨタが、互いに強み[…]
新商品を発売前に公開して消費者の興味を引きつける、効果的なマーケティングであるのは間違いない そもそもティザーとは、英語のTeaserで「焦(じ)らす」という意味がある。ここでいうティザー・キャンペー[…]
軽トラックTN360のボディを取り去ったフルオープンマルチパーパスカーだった ホンダZの誕生と時を同じくして鮮烈なデビューを飾ったのが、個性の塊とも言えるバモスホンダである。ベースとなっているのは、主[…]
- 1
- 2