
レクサスは、現地時間6月8日に米国・テキサス州オースティンでプレミアムオフローダー新型「GX」をワールドプレミアした。上級の「LX」ゆずりの3.5LV6ツインターボエンジンとレクサスボディオンフレーム車初の2.4Lターボハイブリッド仕様を設定。車名は3.5L車が「GX550」、2.4Lハイブリッド車が「GX550h」となる。2023年末より順次各市場に展開していくとしている。日本市場での正確な販売時期は現時点では不明だ。
●文:月刊自家用車編集部
本格オフローダーでありながらもLEXUSらしい乗り味を目指した
「ザ・プレミアム・オフローダー」を開発コンセプトとして誕生した新型「GX」。上級モデルの「LX」と同じボディオンフレームであるGA-Lプラットフォームを採用し、パワートレーンには、これも「LX」と同じ高出力・大トルクの3.5LV6ツインターボエンジンと燃費と出力を高次元で両立させたLEXUSボディオンフレーム車初の2.4Lターボハイブリッドパワートレーンをラインナップする。
本格オフローダーらしい最適パッケージを目指して、伝統のリヤリジッドサスペンション方式とホイールアーティキュレーションの伸長による路面追従性の向上を行い、不要な路面情報を低減し、運転により集中できる電動パワーステアリングシステム(EPS)を採用している。このEPSの採用とボディ剛性の向上により、オンロードでも軽快ですっきりとした操舵感を実現しているという。
エクステリアは、オフローダーとしてのタフなプロポーションを実現し、フロントマスクはスピンドルボディとオフロード機能を融合したものとし、リヤビューは安定感のあるスタンスとモダンなフォルムを実現している。また、レクサスの新たなアイコンである一文字リヤコンビネーションランプとLEXUSロゴタイプも最新レクサス車と同様に採用している。
インテリアデザインは、オフロードにおいてドライバーが車両姿勢を感じ取れるようにインストルメントパネル上面を基準に、水平・ 垂直基調のシンプルな構成としている。さらに、ステアリングスイッチとヘッドアップディスプレイを連携させて操作性を向上。
シート仕様は、キャプテンシートもしくはベンチシートのいずれかを選択可能な2列シートに、3列目シートも用意される。2列目・3列目シートは、十分な前後空間を確保して実用性を向上させ、3列目シートには左右独立で電動折りたたみが可能なオプションを設定している。
先進安全装備は、「Lexus Safety System +」を採用。プリクラッシュセーフティ(PCS)、レーダークルーズコントロール【全車速追従機能付】、レーンディパーチャーアラート(LDA)、ドライバー異常時対応システム、プロアクティブドライビングアシスト(PDA)が装備される。
“OVERTRAIL”
さらに、新グレードとして“OVERTRAIL”仕様を設定。5人乗りのみの本格オフローダー仕様で、LEXUSが推進している大自然と共生しながらアウトドアライフスタイルを彩るクルマの楽しさと、様々な体験を提供する「OVERTRAIL PROJECT」を体現したもの。専用のエクステリアに、「ムーンデザート」など専用ボディカラーを用意する。シートも、シートバックサイドを標準仕様に比べて柔らかくし、エクステリアのアンダーグリル形状をモチーフにデザインされたエンボスパターンなどを採用した専用タイプになる。
“OVERTRAIL”仕様はメカニズムも専用となり、265/70R 18のオールテレーンタイヤやレクサス初採用のオンロードの操縦安定性とオフロードの走破性を高次元で両立させるE-KDSS、オフロード走行時の負荷を軽減するクロールコントロール、従来のブレーキ油圧に加え、駆動力、サスペンションを統合制御するマルチテレインセレクトを採用。従来ローレンジ(L4)のみであった動作範囲をハイレンジ(H4)にも拡張している。さらには、車両周辺の状況確認を4つのカメラでサポートし、車両下の状態や前輪の位置が確認できるマルチテレインモニターも装備される。
レクサス・インターナショナル開発担当の塚崎公治氏は、「新型GXではLEXUSのアウトドアライフの世界観にフォーカスをあて、自然とクルマとの共生を目指すLEXUSの新たな一面を感じ取って頂くべく開発を進めてまいりました。『LEXUS本格オフローダーのど真ん中を創る』をキーコンセプトとし、単なるモデルチェンジではなく、新たなページを創出するゲームチェンジャーがこのクルマです。旅への衝動を掻き立てるデザインや、シーンや道を選ばずどこへでも行ける走行性能に拘り、世界中のあらゆる道を走り込むことで、伝統のオフロード性能とLexus Driving Signatureに基づくオンロード性能の両面を徹底的に鍛え上げてきました。いつでもどこへでも行ける高い性能はまるでダイバーズウォッチのように、所有する喜びをさらに高め、新たな体験をご提供できると確信しています。LEXUSの『人が自然と共存しながら、幸せを感じられる社会であってほしい』という想いをこのクルマで実現し持続可能な未来へ向け挑戦を続けていきます。」とコメントしている。
新型GX主要諸元(プロトタイプ)
・全長 :4,950mm
・全幅 :1,980mm
・全高 :1,870mm
・ホイールベース:2,850mm
・パワートレーン :3.5L V6ツインターボ[フルタイム4WD]/2.4L 直4気筒ターボハイブリッドシステム [フルタイム4WD]
・ホイールサイズ :18/20/22インチ
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(レクサス)
大容量ブレーキシステム&鍛造アルミで、強力なストッピングパワーを獲得 レクサスISは1999年の初代モデル誕生以来、「クルマを操る楽しさ」を追求してきたコンパクトFRスポーツセダン。これまでに世界約4[…]
1989年「レクサス」誕生。最初は「LS」と「ES」の2本立て レクサスの最初の商品は、日本では初代セルシオとして販売されたLSと、カムリのV6エンジン車、プロミネントがベースのES。LSの完成度と比[…]
過酷な道路環境を模したテストコースで得た、走りの質を高める改良を実施 レクサスLBXは、2023年12月の導入以降、60以上の国と地域で、約6.5万台(2025年3月末時点)の販売実績をもつクロスオー[…]
スピンドルグリルから「スピンドルボディ」へ。次世代デザインの到達点 ボディサイズは全長4,890mm、全幅1,920mm、ホイールベースは2,850mm。最低地上高は190~195mmに設定されており[…]
電動化を積極的に進めるレクサス。その次世代グローバルモデルのトップバッターとして登場。国内には2026年春に導入予定 初代ESは1989年の販売を開始以来、静粛性や乗り心地、広い室内空間で高い評価を得[…]
最新の関連記事(新車)
調光機能付プライバシーガラスに「半透明」モードを追加 今回実施された一部改良では、サスペンションをチューニングすることで乗り心地を向上させたほか、リヤドアガラス・リヤクォーターガラスの調光機能付プライ[…]
電動パワートレーンを採用したアルファの新エントリーモデル スポーツマインドをくすぐる流麗なエクステリア 今回導入されるアルファロメオ「ジュニア」は、スポーツカーの精神を受け継ぐコンパクトSUV。車名の[…]
ディーゼルターボにも新開発ハイブリッドを搭載。燃費性能が大きく向上 アウディA5/A5アバントシリーズは、初代発売から30年を超えてベストセラーとなっているアウディA4の成功の歴史を引き継ぐ新しいモデ[…]
前後バンパーの形状を変更。ボディカラーは新色を含む全12色を設定 改良モデルでは、これまで愛されてきた楕円形をモチーフとしたデザインを継承しつつも、より現代的で充実感のあるエクステリアへと進化。具体的[…]
「MEB」を採用する、ID.ファミリーの第2弾モデル 今回導入される「ID.Buzz」は、長年「ワーゲンバス」の愛称で親しまれてきたフォルクスワーゲン「Type 2」のヘリテージを継承しつつ、最新の電[…]
人気記事ランキング(全体)
ベッド展開不要の快適な生活空間 全長5380mm、全幅1880mm、全高2380mmという大型バンコンでありながら、その中身は大人二人、あるいは二人+ペットでの旅にフォーカスされている。7名乗車・大人[…]
リアサスは、固定式リーフスプリングからコイルスプリングへ進化していった 長い間、リアの車軸は固定式で、それをリーフスプリングで支えていた。コイルスプリングが実用化されると、一部の高級車でそれを使うもの[…]
快適性を追求した軽キャンの完成形 「ミニチュアクルーズ ATRAI」は、岡モータースが長年にわたり築き上げてきた軽キャンパー製作のノウハウを、現行アトレーのボディに惜しみなく注ぎ込んだ一台である。全長[…]
最新版CarPlay・Android Autoに対応するワイヤレスアダプター スマホと連携して、様々なサービスを使用できるディスプレイオーディオ、接続には大きく分けて、ケーブルを利用する場合とワイヤレ[…]
濡れ物・汚れ物も気にしない。唯一無二の「防水マルチルーム」 イゾラ最大の特徴とも言えるのが、車両後部に備えられた「防水マルチルーム」だ。これはレクビィ独自の装備であり、実用新案登録もされている。アウト[…]
最新の投稿記事(全体)
サイドソファとスライドベッドがもたらす“ゆとりの居住空間” 「BASE CAMP Cross」のインテリアでまず印象的なのは、左側に設けられたL字型のサイドソファと、そのソファと組み合わせるように設計[…]
リアサスは、固定式リーフスプリングからコイルスプリングへ進化していった 長い間、リアの車軸は固定式で、それをリーフスプリングで支えていた。コイルスプリングが実用化されると、一部の高級車でそれを使うもの[…]
ベッド展開不要の快適な生活空間 全長5380mm、全幅1880mm、全高2380mmという大型バンコンでありながら、その中身は大人二人、あるいは二人+ペットでの旅にフォーカスされている。7名乗車・大人[…]
最新改良で新しい外装塗料を採用。美しさと耐久性が向上している 5月に実施された一部改良(7月より改良モデルは発売)では、外装の美しさと耐久性を向上させつつ、原材料費の高騰に対応した価格改定を実施。この[…]
最新改良で2WDモデルを廃止。全車4WDモデルのみのラインナップへ 2024年11月に実施した最新改良では、従来はメーカーオプションだった機能の一部グレードで標準装備化が図られた。 具体的には、Xグレ[…]
- 1
- 2