
ホンダは、電動車両(BEV・FCEV・PHEV)と接続することでさまざまな電化製品に電気を供給することができる、可搬型外部給電器「Power Exporter e: 6000」を9月1日に発売することを発表した。価格は88万3960円。
●まとめ:月刊自家用車編集部
運搬可能な高性能ポータブル電源の最新モデル
「Power Exporter e: 6000」。車載時にトランクに横に倒して積むことも可能になった。
今回発売される「Power Exporter e: 6000」は、重量41kgながらキャリーバックのように移動することが可能な、ポータブルタイプ(可搬型)の外部給電器。
電気自動車(EV)をはじめとした電動車両に備わる外部給電機能(給電口)と接続することで、最大6kVAの電力を出力することが可能で、一般的な家庭用電化製品はもちろんのこと、大きな電力を要するオフィス用エアコンや店舗用冷蔵庫といった大きな電力を使用するプロユースの電気機器にも対応している。外部給電機能を備えるクルマであれば、メーカー・車種にかかわらず電気を取り出すことが可能だ。
給電コネクターを電動車両に接続し、スイッチを押すだけで給電を開始。
出力側は100Vコンセントが4口、200Vコンセントが1口用意される。独自のマネジメント技術を用いることで、高品位の電気を安定して供給することができる。
良質の電気を安定供給。イベントや非常時の電源に活用できる
製品の特徴としては、ホンダが長年取り組んでいるポータブル発電機の開発ノウハウが注入されていることが強み。同社独自の正弦波インバーター技術を採用することで、精密機器や楽器といった“電気の質”が求められる製品にも対応することができる。
稼働時の静粛性が高く、クリーンに電気を取り出せるため、平時はイベントやコンサート、レジャーなどにおける電源として、有事の際には避難所や小規模オフィス、店舗の非常用電源にも活用できるなど、汎用性に優れた性能を持つため、さまざまなシチュエーションでの使用することができるという。
既存製品に対して約10kgの軽量化
出力は100Vに加えて200Vに対応しており、同時に使用することも可能。現在販売している「Power Exporter 9000」で高く評価されている高品質な電力供給と200V出力という利点はそのままに、約10kgの軽量化を実現している。大型車輪とハンドル、積み下ろしをサポートする大型グリップを備えているため、優れた可搬性を実現していることも、実用面で大きなポイントになっている。
ユニット重量は41kg。持ちやすいハンドルと下部に大型車輪を備えていることで、移動がしやすいことも大きなメリット。
「Power Exporter e: 6000」主要諸元
| 定格出力(kVA) | 6.0 |
| 出力端子 | 100V×4口:抜け止め接地コンセント 200V×1口:接地3P30A引掛埋込コンセント |
| 定格出力電圧(V) | AC100・200(単相3線式) |
| 質量(kg) | 41 |
| 外形寸法(mm) | 全長755/全幅387/全高438 |
| 周波数(Hz) | 50/60(切り替え式) |
| 電力変換方式 | インバーター方式 |
| 適用規格 | 電動自動車用充放電システムガイドライン V2L DC版 |
| 給電ケーブル長(m) | 2.1 |
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(ホンダ)
「ビッグ3」が反対した法律「マスキー法」と、ホンダの逆転劇 世界で最も早く自動車が普及するモータリゼーションが起きたアメリカでは、1960年代にはその弊害が問題化していました。1940年代からカリフォ[…]
ブラック加飾でスポーティ感を演出した、日本専用の上級グレードを投入 2022年より海外で展開している6代目CR-Vは、国内向けモデルとしてFCEV(燃料電池車)が投入されているが、今回、e:HEVを搭[…]
役人が決めるか、市場が選ぶか。自動車業界を揺るがした「特振法」の真相 敗戦当初は復興のためにさまざまな分野で保護貿易が認められていた日本も、経済成長が進むにつれてそれが許されなくなりました。自動車に関[…]
欧州仕様車専用カラー「レーシングブルー・パール」が用意される 新型プレリュードは、2.0リッターガソリンエンジンと、ホンダ独自の軽量デュアル電動モーターオートマチックトランスミッションを組み合わせた最[…]
意欲作だった「1300」の失敗と厳しくなる排気ガス規制のダブルパンチというピンチ 初代「ホンダ・シビック(SB10型)」が発売されたのは1972年です。1960年代にはすでに2輪の業界で世界的な成功を[…]
人気記事ランキング(全体)
車内には、活用できる部分が意外と多い カーグッズに対して、特に意識を払うことがない人でも、車内を見渡せば、何かしらのグッズが1つ2つは設置されているのではないだろうか。特に、現代では欠かすことができな[…]
ブラック加飾でスポーティ感を演出した、日本専用の上級グレードを投入 2022年より海外で展開している6代目CR-Vは、国内向けモデルとしてFCEV(燃料電池車)が投入されているが、今回、e:HEVを搭[…]
洗ってもツヤが戻らない理由は「見えない鉄粉」にあった どんなに高性能なカーシャンプーやコーティング剤を使っても、ボディ表面のザラつきが消えないときは鉄粉汚れが原因の可能性が高い。走行中のブレーキングで[…]
家族のミニバンが、心地よい旅グルマへ 「フリード+ MV」は、ホンダのコンパクトミニバン「フリード+」をベースにしたキャンピング仕様。もともと使い勝手の良い車内空間をベースに、旅にも日常にもフィットす[…]
新型エルグランドのデザインコンセプトは「The private MAGLEV」 エルグランドは、広い室内と高級な内装を両立させた「プレミアムミニバン」のパイオニアとして1997年の初代モデルから好評を[…]
最新の投稿記事(全体)
気づくとキズだらけ…。「えっ…どうして!?」 車内を見渡すと、カーナビやシフトパネル、インパネなどに光沢のある樹脂素材が多数使用されているのに気づく。買ったばかりのときはきれいな光沢があったのだが、気[…]
「ビッグ3」が反対した法律「マスキー法」と、ホンダの逆転劇 世界で最も早く自動車が普及するモータリゼーションが起きたアメリカでは、1960年代にはその弊害が問題化していました。1940年代からカリフォ[…]
タイヤの基本点検テクニック タイヤは安全に直結する最重要なパーツ。摩耗が限界まで進んでいたり空気圧が適正でないと、乗り心地ウンヌン以前に危険なので、キッチリとチェックしておきたい。 また、タイヤは足回[…]
ワイルドでタフ。北米で人気を集めるスバルのワイルド仕様 アメリカでは広大な国立公園などの中に、大自然を縫って走る長大な未舗装のトレイルロードが各地にあり、そこを走ること自体に挑む、文字通りのアドベンチ[…]
スバルが目指すBEVの未来像。次期型レヴォーグのデザインを示唆するのか? 電気自動車(BEV)でスバルの次世代パフォーマンスカーを目指したのが、Performance E-STI concept。 「[…]
- 1
- 2

















