先週の大阪杯で始まりを告げた春のG1シーズン。世代レベルが低いと言われていた4歳のベラジオオペラが勝利し、絶対王者のいない芝古馬路線は群雄割拠でますます楽しみに。そして日曜日は3歳牝馬の今後を占うG1『桜花賞』。仕事そっちのけで過去の勝利馬を調べているとそこには、あるクルマの名前が入った馬の名前が。ほかにもクルマの名前の付くG1勝利馬がたくさんいたので、クルマと一緒にご紹介! さらに(オマケとして)、月刊自家用車編集部きっての競馬マニア・Tが、2024年の桜花賞を大胆予想する!
●文:月刊自家用車編集部(T)
本記事では、過去に数あるクルマに関連したG1優勝馬の数頭を紹介しています。これら以外にもクルマに関連する馬がいましたら、お問い合わせフォームにてご連絡ください。
レガシーワールド
1991年8月に函館でデビュー。気性難の影響でなかなか勝利することはできなかったが、去勢後に本格化。菊花賞トライアルのセントライト記念ではライスシャワーを破り、その年の有馬記念ではトウカイテイオーの2着という成績を残した。翌年のAJCCでは1番人気に推されるも惜敗。その後、骨折のため京都大賞典を復帰戦とし、2着。ようやく迎えたジャパンカップでは河内洋を背に、逃げるメジロパーマーの2番手につけ直線で抜け出し勝利した。このジャパンカップがレガシーワールドの生涯最後の勝利となった。
主な勝ち鞍
ジャパンカップ(G1)
セントライト記念(G2)
サクラローレル
1994年1月に中山でデビュー。体質が弱く4歳からのスタートとなった。新馬戦では足元に不安がありながらも1番人気に推されたが9着。初勝利は不安な足元を考慮し転向した3戦目のダート戦で挙げている。この頃からは、足元も安定してきたため間隔を詰めて出走することができ、ダービートライアルの青葉賞では3着で入選したが、右後肢の球節炎が発症してしまいダービーの出走は叶わなかった。翌年は、金杯で重賞初勝利を達成。目黒記念2着、骨折明けの1996年の中山記念1着と本格化し、天皇賞春では1.7倍と圧倒的人気のナリタブライアンを破りG1初勝利を達成。その年の有馬記念も勝利しJRA年度代表馬に選出されている。
主な勝ち鞍
有馬記念(G1)
天皇賞春(G1)
キョウエイマーチ
1996年11月に阪神ダート1200m戦でデビュー。新馬戦を圧勝し、続く芝1600mの千両賞は3着。年明けの寒梅賞、エルフィンSを連勝し、桜花賞トライアルの報知杯4歳牝馬特別で初重賞勝利を収めた。迎えた桜花賞では1番人気に推され、18番という大外枠ながらも直線でG1馬メジロドーベルに4馬身差をつけ快勝した。その後は、G1を勝利することはできなかったが、ローズS、阪急杯などの重賞に勝利している。
主な勝ち鞍
桜花賞(G1)
関西TVローズS(G2)
サニーブライアン
1996年10月に東京でデビュー。新馬戦で逃げ切り勝ちを収めると500万円以下の百日草特別に出走し、5着。続く府中3歳ステークスは7着と、翌年のジュニアCまでは2勝目を挙げることができなかった。ジュニアCの2か月後に行われた皐月賞トライアル報知杯弥生賞では、3着に入選し皐月賞の優先出走権を得た。皐月賞では大外18番枠11番人気となったが、人気馬が差し・追い込み脚質だったこともあり、展開が向き、逃げ切り勝利したが「フロック(まぐれ)」という評価が大半であった。その後は、ダービーに直行。皐月賞を勝っていたにもかかわらず6番人気と、微妙な評価であったがスローの単騎逃げの展開となり、ダービーも勝利。レース後のインタビューにて主戦騎手の大西直宏は「1番人気はいらないから1着だけ欲しい」という言葉を残した。なお、サニーブライアンはこのダービーで引退し、通算勝利の4勝中2勝がG1という成績を残している。
主な勝ち鞍
皐月賞(G1)
日本ダービー(G1)
タイキシャトル
1997年4月に東京でデビュー。ゲート試験に2度落ちてしまい、4歳からのデビューとなった。足元に不安があったため、初戦はダート1600m未勝利戦。2着に4馬身差をつけて初勝利を飾った。続く500万下条件戦もダートで出走すると快勝。足元も安定してきたため芝の菖蒲Sに出走し勝利。デビューから3か月で3勝を挙げた。翌月の菩提樹Sではクビ差でテンザンストームに敗れるも、ユニコーンS、スワンSとダート、芝の両方の重賞を勝利している。G1初勝利となったその年のマイルチャンピオンシップは2番人気3.8倍で出走。キョウエイマーチやサイレンススズカなどの強豪相手に、あっさりと直線で突き抜け、初G1制覇となった。G1初制覇から1か月後にスプリンターズSも勝利。デビューからわずか8か月でG1 2勝という成績を残した。翌年は5月の京王杯スプリングCを勝利すると、安田記念、フランスのジャック・ル・マロワ、マイルチャンピオンシップを3連勝。G1 勝利数を5勝とした。引退レースとなった12月のスプリンターズSは単勝1.1倍という圧倒的人気で出走するも、タイム差なしの3着に敗れた。この敗因について藤沢調教師は「調整の段階から馬が走るのを嫌がっていた」と振り返っている。
主な勝ち鞍
マイルチャンピオンシップ(G1)
安田記念(G1)
ジャック・ル・マロワ(G1)
スプリンターズS(G1)
アストンマーチャン
2006年7月に小倉でデビュー。新馬戦は出遅れてしまい2着だったが、次走の未勝利戦を1番人気で勝利すると、小倉2歳S、KBSファンタジーSを連勝。その年の阪神ジュベナイルFは1番人気1.6倍に支持されるも後のダービー馬ウオッカにクビ差で敗れ2着だった。次走のフィリーズレビューでは単勝1.1倍に応え、快勝。本番の桜花賞では2番人気に推されたが、1着のダイワスカーレットに1秒以上離され7着。その後はオークスには出走せずに、短距離へと路線変更した。桜花賞から5か月後のTV西日本北九州記念では、6着と敗れたが、次走のスプリンターズSにてG1初勝利を飾った。
主な勝ち鞍
スプリンターズS(G1)
フィリーズレビュー(G2)
ジャガーメイル
2007年9月の中山でデビュー。デビュー戦の未勝利戦で6番人気ながらも勝利し、3歳時は4戦2勝という成績だった。翌年5月の1000万下条件戦を勝利すると、1600万下条件特別戦も2連勝。重賞初出走となるアルゼンチン共和国杯では2着に入選し、着実に力をつけていった。また、その年の香港ヴァーズにも遠征し3着となっている。G1初勝利は2010年の天皇賞春。クレイグ・ウィリアムズが騎乗し、直線で抜け出したマイネルキッツを差し切り勝利した。この勝利は、外国人騎手初の天皇賞勝利となった。
主な勝ち鞍
天皇賞春(G1)
オクトーバーS(1600万下)
サトノクラウン
2014年10月に東京でデビュー。新馬戦で初勝利を挙げると、続く東京スポーツ杯2歳S、弥生賞と重賞を連勝。クラシックに向けてサトノクラウンには注目が集まったが、1番人気で迎えた皐月賞は6着、3番人気だったダービーは3着とクラシックで勝つことはできなかった。また、その年の天皇賞秋にも出走したが17着と大敗している。翌年の始動戦となった京都記念は6番人気での出走となったが、2着に3馬身差つけて勝利。その後は、香港のQE2世C、宝塚記念、天皇賞秋に出走するも、掲示板に乗ることもなく敗れた。G1を勝利するべく、サトノクラウンは再び香港に遠征。香港ヴァーズに4番人気で出走すると、直線で抜け出した1番人気のハイランドリールを差し切り、初G1勝利を達成した。G1 2勝目となった2017年の宝塚記念では、キタサンブラックが単勝1.4倍と人気を集める中、サトノクラウンは3番人気で出走。先行勢が苦戦する中、後方に位置を取ると、直線でゴールドアクターとの叩き合いを制し、勝利した。
主な勝ち鞍
宝塚記念(G1)
香港ヴァーズ(G1)
ステルヴィオ
2017年6月に東京でデビュー。新馬戦を2番人気で勝利すると、続くコスモス賞でも勝利を挙げた。サウジアラビアRC 2着、朝日フューチュリティSは2着と惜敗が続いたが、翌年のスプリングSでは、1番人気に応え重賞初勝利を達成。2番人気で出走した皐月賞は4着、6番人気の日本ダービーは8着とクラシックでは好成績を残せなかった。4か月の休養後、秋始動戦の毎日王冠に出走しアエロリットの2着となる。次走はマイルチャンピオンシップに出走。ルメールからビュイックに乗り替わり、普段よりも比較的前目の位置でのレースとなった。直線で前年覇者のペルシアンナイトとの競り合いを制し、初G1勝利を達成した。
主な勝ち鞍
マイルチャンピオンシップ(G1)
フジTVスプリングスS(G2)
この記事は、過去に数あるクルマに関連したG1優勝馬の数頭を紹介しています。これら以外にもクルマに関連する馬がいましたら、お問い合わせフォームにてご連絡ください。
〈特別付録〉ところで、競馬好き編集部員Tによる桜花賞ガチ予想!
日曜日は桜花賞ということで、競馬好き編集部員Tのガチ予想を公開!(今年は未だに1的中のみ!)
◎ ステレンボッシュ
阪神JFではアスコリピチェーノにクビ差で負けたが、直線の位置取りの差。調教も前走より動いており、モレイラが騎乗するということもプラス。
〇 ライトバック
前走のドルフィンSは、比較的前目の位置から上がり33.9を繰り出しスウィープフィートに勝利。今回も坂井瑠星が継続騎乗し、恐らく先行策をとってくるだろう。有力馬は差し、追い込み脚質が多いので展開が向けば。
▲ アスコリピチェーノ
想定1番人気の今回は、阪神JFと違いマークが激しく、好ポジションを取るのは難しいと予想。ただ、持ち前の能力は高いので3番手評価。
△ コラソンビート
京王杯2歳Sをレコード勝ちしており能力は確か。ただ、決め手に欠けるので前残りの馬場なら。
△ チェルヴィニア
前走のアルテミスSは3番手から上がり33.3を繰り出し、2着を2馬身近く突き放し勝利。今回は大外18番で評価を落としたが、枠順発表までは筆者の本命だった。
☆ イフェイオン
前走はフェアリーステークスを外枠から勝利。差しも先行もできるので、不気味な存在。ちなみに2冠牝馬スターズオンアースはフェアリーステークス2着で桜花賞を勝っている。
※馬券は自己責任で!
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
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