
春から夏に季節が進行するにつれて、クルマを運転中にフロントグリルに小さな虫がぶつかってくっついてしまうなんてこともあります。またすぐ取れるだろうと放置しておくと、日差しで死骸が焼きついてしまい、簡単に洗い流せなくなってしまうなんてことにもなりかねません。
●文:月刊自家用車編集部
ボディに焼きついてしまった虫の死骸、どのようなデメリットが生じる?
ふと愛車に目をやると謎の血痕…よくよく見ると血を吸った蚊が車にぶつかり、くっついてしまったようだ。軽くこすってみても、なかなか汚れが落ちない。そんな経験があるひとも少なくないはずだ。なぜなら筆者は、つい先日おなじ状況に遭遇。洗車したばかりなのに一体なぜ…
たっぷりと血を吸ったのであろう、蚊。
クルマのボディにくっついた虫の死骸をそのまま放置しておくと、徐々に乾燥して硬くなっていきます。日差しにさらされるとより早く/硬くなってしまうので、大したことのない汚れだと思わずにすぐに対処することが大切と言えます。死骸の数が多くなると気持ち悪いですからね。
さらに厄介なのは、虫の死骸は酸性の成分を含んでいるため放置すれば少しずつ塗装面に侵食し、シミになってしまうことです。虫がクルマにぶつかると、タンパク質がボディに付着します。このタンパク質が、日差しによる熱や雨などの水分によって変性することでボディの塗装表面と一体化、つまりくっついてしまうのです。
クルマにくっついた虫の死骸は見目が悪いだけでなく、ボディにダメージを与える。
ボディに焼きついた死骸はただタオルで拭いたりするだけでは完全に落としづらく、また落ちないからといって強い力で擦ってしまうと、ボディにキズが付いてしまう場合もあります。加えて、虫の死骸から生じる有毒物質によってボディが酸化してしまえば、カラー塗装が剥げてしまう原因にもなります。これは、鳥のフンを放置しておいた場合も同様です。
さらに長期間放っておくと、さらに硬くくっついてしまう可能性もあります。洗車で虫の死骸を落とせたと思ったら、その跡がすべてシミに…なんてこともあるかもしれません。小さな汚れだからといって甘くみていると、 痛い目をみてしまう可能性は十分にあります。
愛車を美しく保つためにも、虫の死骸がボディにくっついていたら硬くなってしまう前にしっかりと除去しておくことを心がけましょう。
これでバッチリ!しつこくこびりついた死骸を落とす方法
では、焼きついてしまった虫の死骸はどのようにして取ればよいのでしょうか。
まず自分で洗車をおこなう場合は、すぐにタオルで擦るのではなく流水でホコリや表面の汚れなどを洗い流すことが大切です。死骸が焼きついてしまっていたとしても、水分を含ませることで柔らかくなり、落としやすくなります。
そして水で洗い流した後は、通常の洗車と同様の手順を踏みます。強く擦るとボディに傷がついてしまうので、シャンプーをスポンジで泡立てて、ボディを撫でるようにやさしく丁寧に洗っていきましょう。
洗車をおこなうときは、強く擦らずやさしく撫でるように洗うのがポイント。
また、お湯を使用しての洗車も効果的です。ただ、ガラス/ボディが変形したり割れたりする危険性があるので、熱湯は絶対に使用してはいけません。お湯を使用する場合、60〜70度を目安にするとよいでしょう。
なお、焼きついた虫の死骸は水洗いのみでは落としづらいですが、最近では水洗いだけで頑固な汚れを落としやすくするスポンジなども販売されています。
虫汚れ専用のクリーナーなども販売されているので、シャンプー洗車する時間がなかなか取りづらいという人は、こういったアイテムを活用するのもひとつの手です。
また自分で洗車するのが手間/うまく落とせる自信がない人は、ガソリンスタンドなどで洗車を利用するのもおすすめです。基本的にガソリンスタンドは自宅より設備が整っているだけでなくプロが対応してくれるので落としづらい汚れも丁寧に落としてくれます。
ちなみに虫の死骸をつきにくくするための対策としては、ボディにコーティング/ワックス加工をする方法が挙げられます。虫汚れを落とすための有効な洗車方法があるとはいえ、事前に対策を講じておけば愛車をさらに美しく保ちやすくなります。
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