
SUVライクなデザインを武器にしたスーパーハイト軽モデルは、1ランク上を求めるユーザーからも注目される超激戦区。レジャーシーンで見栄えがする専用の内外装に目を奪われがちだが、実は装備充実の上級仕様が中心になっていることもあって、このクラスでは最も装備が充実しているモデルを見つけることができる。ここではデビューしたばかりのスズキ・スペーシアギアの強みを解説しよう。
●文:月刊自家用車編集部
先代の人気モデルが、待望のフルモデルチェンジ
スペーシアギアは、先代後期から追加されたモデルになるが、昨年現行スペーシアが登場した段階ではフルモデルチェンジはされず、生産が終了。当時から惜しむ声は多かったのだが、その人気モデルが1年遅れで投入されることになる。
●新型スペーシアギア グレードバリエーション&価格 | ||
パワートレーン | グレード【トランスミッション】 | 価格【FF/4WD】 |
657cc直3DOHC 49PS/5.9kg・m + モーター 1.9kW/40Nm | HYBRID XZ【CVT】 | 195万2500円/207万2400円 |
658cc直3DOHCターボ 64PS/10.0kg・m + モーター 2.3kW/50Nm | HYBRID XZターボ【CVT】 | 203万7200円/215万7100円 |
スズキ車らしい可愛い系のデザインをベースとしながら、SUVの道具感を加えたコンセプトは先代と同様だが、キャビンの使い勝手を高める装備や、ACC&LKAなどの運転支援機能が強化されることで、クルマとしての完成度がより高まっていることが強み。
基本的な車体骨格やサスチューンはスペーシアの他系統と共用するが、外観デザインで上手に差別化。プロテクター加飾やルーフレールなどのアウトドアユースを意識した装備が充実するが、程よい塩梅で主張しすぎていないことも好感を覚える部分。
【スズキ・スペーシアギア XZターボ 2WD】■主要諸元/全長×全幅×全高:3395×1475×1800mm ホイールベース:2170mm 車両重量:910kg パワーユニット:658cc直列3気筒ターボ(64PS/10.0kg・m)+モーター(2.3kW/50Nm) ブレーキ:Fベンチレーテッドディスク/Rリーディング・トレーリング サスペンション:Fマクファーソンストラット式/Rトーションビーム式 タイヤ:155/65R14 ●価格:203万7200円
フロントマスクは、デジタルガジェットを意識したデザインで丸目LEDライトとシルバーグリルでアクティブな雰囲気をプラス。リヤバンパーもスキッドプレートを備えることでSUVらしさを狙っている。
装備機能は上級装備相当、ファーストカーとしても十分な実力あり
スペーシアの標準車よりも車格は上に仕立てられており、スペーシアギアのグレード展開は、上級グレード相当のXZのみとなる。特にターボ車はACCなどの運転支援機能が充実したことで長距離適性も向上。ファーストカーとして選ばれるケースも多そうだ。
ルーフレールも専用装備のひとつ。レジャーボックスなどが取り付け可能になる。
車内の空気を効率よく循環させることで冷暖房の効率を高めるスリムサーキュレーターも標準装備。
純正ナビなどはOPで追加することになるが、パワースライドドアやアルミホイール、さらにこのクラスとしては明らかに格上のヘッドアップディスプレイが標準装備となるなど、利便系機能の充実ぶりは軽自動車としてもトップクラス。
クルマから発信される様々な情報を表示するヘッドアップディスプレイ。視認性にも優れるカラータイプが奢られる。
先代よりも価格は20万円ほどアップしたが、昨今の資材の高騰と装備機能の進化を考えれば十分許容できる範囲と思える。スペーシアシリーズの中でも大きな存在感を放つのは間違いないだろう。
9インチのHD液晶モニターを備えるスマートフォン連携メモリーナビゲーションは、メーカーOPで用意される。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
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