
トヨタ・ハリアーは、都会的で洗練されたデザインと上質な乗り心地で人気のミドルクラスSUV。2025年6月に実施された一部改良では、細部の改良と米国で人気のブラック仕様の設定(特別仕様車)により、その魅力はさらに高まっている。ここでは最新ハリアーの概要と値引きを含んだ購入情報をお伝えしよう。
●文:月刊自家用車編集部
最新改良で安全装備を大幅に強化。PHEVにもGグレードを追加
6月の一部改良では、ダーク仕様のLEDヘッドランプやブラックメタリック塗装のフロントアッパーグリル、ブラック塗装の19インチアルミホイールなど、黒を基調としたエクステリアパーツが採用された特別仕様車「ナイトシェード」を追加。ハリアーは上級グレードの人気が高いことでも有名だが、ナイトシェードは、グレード選びの選択肢の幅を広げる存在として注目したい一台。
現行ハリアーの最大のセールスポイントといえるのが、内外装の磨き抜かれたデザイン。流麗なクーペフォルムは「SUVこそ、美しくあれ」というコンセプトを体現するもの。キャビンも包み込まれるような安心感と居心地の良さがあり、シンプルながらもエレガントさと力強さが融合した独特の存在感を放っている。
後席を格納すれば広々とした荷室が出現。実用性に優れることも見逃せない美点のひとつ。ワゴン的な使い方も得意だ。
また装備機能の進化ぶりも、最新ハリアーを語るうえで見逃せないポイントになる。予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」やブラインドスポットモニターなどの機能強化に加え、プリクラッシュセーフティの検知範囲が大幅に拡張され、検知対象も拡大されるなど、より多くの状況で衝突回避や被害軽減をサポートできるようになっている。ほかにも実用装備の装着設定が強化されるなど、より上級モデルにふさわしい内容が与えられている。
グレード体系も刷新。前述したナイトシェードの追加に加え、GグレードにPHEV仕様が新設定された。改良前のPHEVモデルは、最上級のZグレードの4WD(E-Four)をベースにしていたこともあって、その価格は620万円。500万円以下のモデルが中心だったHEVモデルと比べると、割高感が否めなかったが、PHEV・Gの価格は547万300円と、価格ゾーンが大きく引き下がっている。PHEVモデルは、力強い走りに加え、日常のほとんどの移動をEV走行でカバーできるなど、HEVモデルにはない魅力があるだけに、ハリアー選びの選択肢を広げる上で効果的だ。
新設定されたPHEV・Gは、PHEV・Zよりも内外装加飾やディスプレイオーディオをダウングレードすることで、おおよそ80万円ほど価格が安くなっている。
特別仕様車のナイトシェードは、ベースとなるZやZ“Leather Package”に対して、ブラックの外装パーツなどの特別装備が追加。価格はベースモデル比で約40万円ほど高くなるが、「ブラック」の個性が加わることで、より特別な存在感を楽しむことができる。
- Z“Leather Package・Night Shade”
- 2WD (ハイブリッド車): 519万900円
- E-Four (ハイブリッド車): 541万900円
- Z“Night Shade”
- 2WD (ハイブリッド車): 487万800円
- E-Four (ハイブリッド車): 509万800円
内装加飾と装備機能が充実するハイブリッドGは、買い得感が優れるハリアーの中でも、抜群のコスパの良さを誇る
ハリアーは、今回の改良で安全装備や利便装備がさらに充実したにもかかわらず、全体的に価格は抑えられている印象が強め。なかでもオススメしたいのは、430万1000円のプライスがつけられたGグレードのハイブリッド車(2WD)。今回の改良で多くの人気装備が標準化され、数々の安全機能が標準で備わっていることを考えると、高い買い得感がある。
最新値引き&購入情報
- 車両本体目標値引き額:28万円
- 納期の目安:3~5か月
- リセール予想:Aランク
商談の最初では、「一部改良で値引きを引き締めている」ことを匂わせてくるが、手順を踏んで商談を進めていけば値引きはしっかりと拡大していく。効果的なのは、ハリアー同士を競わせるやり方。経営資本が異なるトヨタ販売店で複数の見積もりを取るのは鉄則だ。付属品を含めた値引きで30万円が合格ライン。同士競合がやりやすい大都市部ではさらなる値引きも期待できる。納期はガソリン車が2~3か月、HEVが3~4か月、PHEVが4~5か月が目安。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(トヨタ)
モータースポーツを起点とした「もっといいクルマづくり」を結集 今回、TGRが発表した2台のハイパースポーツは、TGRが目指している「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」を深化させ、GR[…]
トヨタのレジェンドモデルが高速走行を繰り広げる! 今回発表された「GR GT」は単なる新しいスポーツカーではない。TOYOTA 2000GT、Lexus LFAと続いてきた系譜を継ぐ、トヨタの思いが込[…]
トヨタセーフティセンスの機能強化を実施 今回実施された一部改良では、最新の予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」を強化。先進機能付与による検知対象の拡大や、交差点での支援強化、運転状況に応じたリ[…]
電子ミラーの限界を、物理ミラーが補ってくれる 近年、採用する車種も増加傾向にあり、市場の大きく成長しているデジタルルームミラー。日本だけでなく、海外でもルームミラーのデジタル化は進んでいるようだ。 デ[…]
キープコンセプトが、クラウンの宿命だった時代 エクステリアを一見しただけでは6代目と区別が難しい7代目クラウン(MS125系)。数少ない特徴を挙げるならば、きらめくパネルを透明な樹脂で覆ったクリスタル[…]
最新の関連記事(SUV)
佳き時代の面影を残す、ルーフラゲッジとスペアタイヤホルダーを特別装備 Gクラスはクロスカントリービークルとして誕生以来、基本的なスタイリングと堅牢なボディを保ちながら進化を続けており、2024年発表の[…]
「堂々・威厳」をデザインコンセプトに開発 このCR-V用純正アクセサリーは「堂々・威厳」をデザインコンセプトに開発。スポーティーで洗練された印象の「アーバンプレミアム」と、さらなる風格とタフな存在感を[…]
内装イルミで夜間の快適性を大幅に向上 今回の一部改良では、より上質な室内空間を目指して室内の造形や素材の美しさを際立たせる64色のイルミネーションを新規採用したインテリアイルミパッケージを導入。 さら[…]
究極のオールラウンダーとして開発された最上級SUV 6代目となる新型CR-Vのグランドコンセプトは「感動CR-V」。「SUVだから」という妥協を一切排除し、相反する価値である快適性・走行性・ユーティリ[…]
納車はFWDが2026年1月末、AWDが同年3月を予定 今回導入される「BYD SEALION 6」は、国内導入第5弾モデルであり、電気を主役にしたハイブリッドSUVとして投入される。 このモデルは、[…]
人気記事ランキング(全体)
冬のエアコンは“いきなり全開”が一番ムダになる理由 冬の朝は車内が冷え切り、シートもハンドルも硬く感じる。そんな状況で暖房を思い切り上げてしまうドライバーは少なくない。しかし、暖房はエンジンの排熱を利[…]
見た目からは想像できない“意外性の塊”のカーアイテム インターネットでカーグッズを探っていると、ときどき用途が想像できない奇妙な形のアイテムに出会うことがある。TOOENJOYの「ドアステップ103」[…]
わさびを主成分とした抗菌剤で、エアコン内部のニオイを抑制 エアコンフィルターに装着して除菌消臭効果を格段に向上させるという製品が、自動車部品のグローバルメーカーValeoのわさびデェールだ。この製品は[…]
なぜLEDライトは雪を溶かせないのか? LEDヘッドライトが普及の中心に座り始めて久しい。高い光量と応答性、寿命の長さなど、多くのメリットがあることは自動車好きなら説明不要だろう。しかし冬の寒さが深ま[…]
電子ミラーの限界を、物理ミラーが補ってくれる 近年、採用する車種も増加傾向にあり、市場の大きく成長しているデジタルルームミラー。日本だけでなく、海外でもルームミラーのデジタル化は進んでいるようだ。 デ[…]
最新の投稿記事(全体)
目玉の「ミゼットX 大阪Ver.」には、ダイハツの地元を象徴する大阪城マークを採用 出展テーマは“わたしにダイハツメイ。小さいからこそできること。小さいことからひとつずつ。”とし、「わたしにぴったり」[…]
BEVでも「走りの楽しさ」は深化できる このモデルはマスタードライバーを務めるモリゾウ(豊田章男会長)の「クルマ屋が残していくべき技術・技能を次の世代に受け継がなければならない」という強い想いのもと、[…]
モータースポーツを起点とした「もっといいクルマづくり」を結集 今回、TGRが発表した2台のハイパースポーツは、TGRが目指している「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」を深化させ、GR[…]
トヨタのレジェンドモデルが高速走行を繰り広げる! 今回発表された「GR GT」は単なる新しいスポーツカーではない。TOYOTA 2000GT、Lexus LFAと続いてきた系譜を継ぐ、トヨタの思いが込[…]
固着したネジが動かない…作業を止める小さな“壁” どれほど簡単な整備手順でも、一本のネジが固着しているだけで作業は急に難しくなる。サビが食い込み、雨ざらしのボルトが内部で膨張し、樹脂パーツとの隙間に汚[…]
- 1
- 2
























