もう「汚れ」は触らないでOK。ドイツのカーディーラーが認めた、秘密のツールが日本上陸。「究極の洗浄機」その凄いポイントを解説│月刊自家用車WEB - 厳選クルマ情報

もう「汚れ」は触らないでOK。ドイツのカーディーラーが認めた、秘密のツールが日本上陸。「究極の洗浄機」その凄いポイントを解説

もう「汚れ」は触らないでOK。ドイツのカーディーラーが認めた、秘密のツールが日本上陸。「究極の洗浄機」その凄いポイントを解説

2025年、日本の洗浄業界に黒船来襲! ドイツからやってきた最終兵器、ドライアイス洗浄機「Dry Ice Energy」が日本上陸を果たした。水も洗剤も使わず、対象物を一切傷つけずに汚れだけを消し去る魔法の技術はまさに洗車革命。エンジンルームの頑固なオイル汚れも車内のシミも秒殺。ポルシェやベンツも採用する圧倒的な実力と、プロの現場を激変させるドライアイスパワーに迫る。

●文:月刊自家用車編集部

触らず、傷つけず、瞬時に汚れが落ちちゃうなんて…

今回注目したいのは、ドライアイス洗浄機ブランド「Dry Ice Energy」の製品だ。クルマのボディに付着する汚れに向けてドライアイスを噴射することで、汚れをきっちり落としてくれるというもので、カーディテーリングから工場の機械メンテナンスまで、ありとあらゆる「洗う」「キレイにする」という作業の概念を根底から覆すレベルという。もし本当ならば、これは日本の洗車業界にとんでもない黒船がやってきた、といえるだろう。

日本に導入されるドライアイス洗浄機は、軽快なフットワークが魅力の「Champ Basic(チャンプベーシック)」と、パワフルな洗浄力を誇る「Champ Turbo(チャンプターボ)」の2つのモデル。水も、洗剤も、ゴシゴシ擦る手間もいらない。それなのに汚れは跡形もなく消え去る…。そんなSFみたいな話が現実になるという。

なぜ傷つかない? なぜ水いらず? 汚れだけ消し去る魔法の正体とは?

「ドライアイスで洗浄? 氷で擦るようなもんだろ?」なんて思った人がいるかもしれない。だが、この製品の仕組みを紐解いていくと、そんな単純な話じゃなく、秘密は-79℃のドライアイス(3mmの粒)を圧縮空気でブッ放すことで起きる、驚異の「三連コンボ」にある。

まずは先制攻撃ともいえるのが物理インパクト。超高速で発射されたドライアイスの粒が、カピカピに固まった汚れの表面に激突。その衝撃で、汚れの層に目に見えない無数のヒビを入れる。これは対象の強固な装甲に突破口を開ける容赦ない先制パンチだ。

続いて汚れを弱体化させる冷却シュリンク。-79℃という極低温によって汚れは急激に冷やされて「キュッ」と縮む。だが、洗浄対象の金属や樹脂はそこまで縮まない。この「縮み方の差」によって、今までガッチリくっついていた汚れが自ら浮き上がり密着力がガタ落ちになる。

最後にトドメの一撃が、昇華ボンバー。ヒビの隙間に潜り込んだドライアイスは固体から一気に気体へと姿を変える「昇華」が起こる。この時に体積はなんと約750倍に膨張し、弱って浮き上がった汚れを内側から吹き飛ばす。例えるならば、汚れの内部に仕掛けた時限爆弾といえるだろう。

この三連コンボが、0.1秒にも満たない時間で炸裂する。だから、対象物には一切ダメージを与えず、汚れだけをピンポイントで消滅させるという離れ業が可能になる。しかも使ったドライアイスは全部気体になって消えるから後には何も残らない。廃液ゼロ、拭き取り不要、後片付けのストレスもゼロ。環境に優しすぎて、もはやエコの化身とも思うばかりだ。

Dry Ice Energyの効果は粒状のドライアイス(3mmペレット)により発揮される。ドライアイスを圧縮空気とともに対象物に高速で吹き付けることで汚れに対し物理的なインパクトを与えた後、汚れを冷却して収斂させ、さらに昇華膨張を促すという三連コンボを行う。

「あのベンツやポルシェが使ってる」という説得力

「でも、どこの馬の骨とも分からない機械だろ?」なんて疑うのはまだ早い。この「Dry Ice Energy」の生まれは、あの質実剛健なモノづくりの国「ドイツ」だ。すでにその実力は、世界で最もクルマにうるさいカーエンスージアストたちが証明済みであるという。

ドイツを代表するカーブランドたち、例えばアウディ、BMW、フォルクスワーゲン、ポルシェ、メルセデス・ベンツなどのドイツ本国の正規ディーラーでは、この「Dry Ice Energy」が顧客の大事な愛車を整備するための「公式ツール」として採用されている。

入門機のChamp Basic(チャンプ ベーシック)の価格は129万円。上級機のChamp Turbo(チャンプ ターボ)は169万円。どちらのモデルでも必要になるのは、コンプレッサーから出る圧縮空気だけ。電源コードを引き回す必要がないことも、現場ではかなり便利なはず。プロツールだけに価格はかなり高価なので、個人で所有するハードルはかなり高いが、一度試したくなってしまう凄いツールであるのは間違いなさそうだ。

エンジンルームやホイールまわり、ブレーキシステムの周辺などでは、水やケミカル剤を使いたくないもの。ドライアイス洗浄機は、こんな部分の汚れこそ大好物。また作業時間がかなり短縮できることも、プロの現場では高く評価されているようだ。

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