
出かけようと思ったら、エンジンがかからない・・・。クルマを所有している人なら、一度は耳にしたことがあるトラブルが「バッテリー上がり」だ。
実はこのトラブル、決して珍しいものではない。JAFの2025年度ロードサービス出動理由を見ると、バッテリー上がりは年間997,116件発生しており、全出動理由の約43%を占めて1位となっている。
そんなバッテリー上がりを「起きてから対処する」のではなく、「起きる前に気づく」ためのサービスが登場した。自社ローン中古車販売店「COCOCAR」を運営するhuman jointが、自社開発のエンジン制御装置「ロケポ」に新機能を追加。バッテリーの状態変化を検知し、SMSで知らせる「バッテリー上がり予兆通知サービス」を2026年8月24日から開始する。
●文:月刊自家用車編集部
バッテリー上がりは年間約100万件。しかも自分では気づきにくい
バッテリー上がりというと、ライトや室内灯の消し忘れなどをイメージする人も多いだろう。しかし、バッテリーそのものが劣化していたり、電圧が低下していたりすることで、エンジンが始動できなくなるケースもある。
厄介なのは、バッテリーの状態が少しずつ悪化している場合だ。普段どおりエンジンがかかっていれば、ドライバーが「そろそろ危ない」と気づくのは簡単ではない。週末しかクルマに乗らない人や、月に数回しか運転しない人の場合、長期間駐車している間に状態が悪化し、いざ使おうとしたときに初めて異変に気づくこともある。
JAFの2025年度データでは、「過放電バッテリー」が792,392件、「破損/劣化バッテリー」が204,724件。合計すると997,116件に達し、ロードサービス出動理由全体の43.17%を占めている。
参考:JAFロードサービス 主な出勤理由TOP10 2025年度年間「四輪・二輪合計」
「ロケポ」がバッテリーを1日1回モニタリング
今回COCOCARが提供するのが「バッテリー上がり予兆通知サービス」だ。成約車両に取り付けている自社開発のエンジン制御装置「ロケポ」を利用し、バッテリー電圧の状態を1日1回モニタリング。バッテリーの状態に変化があった場合、利用者のスマートフォンへSMSでアラートを送信する。
これなら、エンジンがかからなくなってからロードサービスを呼ぶのではなく、異変が通知された段階でバッテリーの点検や交換などを検討できる。
たとえば、翌朝に仕事へ行く予定がある、子どもの送迎がある、通院のためクルマを使う予定がある。そんなタイミングで「エンジンがかからない」という事態になるのは避けたいところ。事前に異変を知ることで、早めに対応するきっかけを作れるわけだ。
なお、あくまでバッテリーの状態変化を知らせるサービスであり、通知によってバッテリー上がりを完全に防げるというものではない。通知を受けた場合は、点検や交換などの対応が必要になる。
そもそも「COCOCAR」ってどんな中古車販売店?
サービスを提供するCOCOCARは、human jointが運営する自社ローン専門の中古車販売店だ。自社ローンとは、一般的なオートローンのように信販会社を介するのではなく、販売店側と直接分割払いの契約を結ぶ仕組み。COCOCARでは、自社ローンを利用した中古車販売を専門に行っている。
同社は2017年に設立され、翌2018年に自社ローン専門中古車販売店「COCOCAR」を創業。現在は直営店6店舗、営業所3店舗まで拡大しているという。
今回の「ロケポ」も、もともとは自社ローンでクルマを購入するユーザーに関係する装置として開発されたものだ。
同社によれば、従来の自社ローン中古車販売では保証人の手配が難しいことなどから購入を断念するケースがある一方、エンジン制御装置の導入によって購入機会が広がる反面、装置費用が購入者の負担になるという課題もあった。
そこでhuman jointはエンジン制御装置の自社開発に取り組み、2025年2月19日から「ロケポ」の取り扱いを開始。今回は、この装置を活用してバッテリーの状態もモニタリングする機能を追加した。
追加料金なし。現在「ロケポ」を利用中なら手続きも不要
「バッテリー上がり予兆通知サービス」の提供開始日は2026年8月24日。追加料金は発生せず、現在「ロケポ」を利用しているユーザーは、新たな申し込みや手続きをすることなく利用できる。平常時にはSMSは届かず、バッテリーの状態に変化があった場合にのみ通知される仕組みだ。
バッテリーは、ドライバーが毎日のように状態を確認する部品ではない。だからこそ、クルマ側から異変を知らせてくれる仕組みには一定の意味がある。
突然エンジンがかからなくなる前に、クルマから届くSMSをきっかけに点検や交換を検討する。今回のサービスは、そんな「突然」を少しでも減らすための取り組みといえそうだ。
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