
ヒョンデは2026年10月1日、グローバルSUV「TUCSON(ツーソン)」の第5世代となる新型モデルを米国・ニューヨークで世界初公開した。
新型TUCSONは、ヒョンデの新たなデザイン言語「Art of Steel(アート・オブ・スチール)」を採用。ボディサイズを拡大したほか、次世代ハイブリッドシステムや最新インフォテインメントシステム「Pleos Connect」、AIアシスタント「Gleo AI」などを搭載する。
また、オフロード性能を高めた「TUCSON XRT」「TUCSON XRT PRO」も設定された。
●文:月刊自家用車編集部
新デザイン言語「Art of Steel」を採用。LWB仕様は全長4700mmに
新型TUCSONは、「The Boldest SUV」をコンセプトに、ヒョンデの新たなデザイン言語「Art of Steel」を採用した。
鋼材が持つ力強さや精緻な造形から着想を得たデザインで、張り出したフェンダーや立体的なボディサーフェス、シャープなキャラクターラインなどを組み合わせ、SUVらしい力強さと洗練されたスタイリングを表現している。
新型「TUCSON ツーソン XRT PRO」
ロングホイールベース(LWB)仕様のボディサイズは、全長4700mm、全幅1905mm、全高1685mm。先代モデルと比較して全長は60mm、全幅は40mm、全高は20mm拡大された。
また、2列目ヘッドルームは1031mmを確保。ドア開口角度も従来の73度から83度へ拡大し、乗降性や乗員の快適性を高めている。
フロントには「H-Edge Lighting」を採用。間接照明とエッジ照明を組み合わせることで、車幅を強調したワイドなフロントフェイスを形成する。
リアには「Prism Rear Lamps」を採用し、立体的な内部構造とライティンググラフィックによって特徴的なリアビューを演出する。
さらに、オプション設定の「Micro Pixel Lighting(MPL)」では、2万5600個のLEDピクセルを用いたライティング制御に対応。車両への接近時や降車時には、ウェルカムアニメーションやフェアウェルアニメーションを表示する。
ボディカラーには、「Ranger Green Pearl/Matte」「Kodiak Blue Pearl」「Driftwood Gray Metallic/Matte」「Red Rock Orange Pearl/Matte」などを設定する。
新型「TUCSON」
「Furnished Space」をテーマにしたインテリア
インテリアは、家具から着想を得た「Furnished Space」をコンセプトに設計された。
インストルメントパネルは2段構成とし、上段を水平基調のデザインとすることで視覚的な広がりを演出。下段にはオープンコンソールトレーを配置している。
ダッシュボードやドアアームレストなど、乗員が触れる部分には柔らかなクッション素材を採用した。
コックピットは「Eyes on the Road, Hands on the Wheel」の考え方に基づいて設計。ダブルDカットステアリングホイールと、その上部に配置された9.9インチスリムディスプレイを組み合わせている。
センターディスプレイの下部には、空調やオーディオなど使用頻度の高い機能を操作する物理スイッチを配置した。
シフト操作はステアリングコラムに配置された「Shift-By-Wire(SBW)」で行うことで、センターコンソール周辺のスペース効率を高めている。
最大15W出力のデュアルワイヤレス急速充電パッドも設定する。
シートには「Ergo Motion Seat」や、ボタン操作でリクライニングできる「Relaxation Comfort Seat」を採用。さらに「Multi-Air Mode」による空調機能や、13.5V金属コーティング加熱ガラスなども用意される。
次世代ハイブリッドシステムを採用
パワートレインでは、「Next-Generation Hybrid System(次世代ハイブリッドシステム)」を採用した。
P1モーターとP2モーターによるデュアルモーター構成で、P1モーターは13kW、P2モーターは47.7kW。PHEVモデルではP2モーターが79kWとなる。
HEVモデルには専用制御機能「E-Traction」を採用。コーナリング時の駆動力を制御し、タイヤのスリップを抑制することで、安定した旋回性能と自然なハンドリングをサポートする。
また、「HEV Stay Mode」では、停車中にエンジンを始動することなく、エアコンやオーディオ、各種デバイスへの給電が可能となる。
すべてのパワートレインには統合型電動ウォーターポンプ(EWP)を採用。冷却回路を統合することで、システムの簡素化や軽量化、熱効率の向上、信頼性の向上に貢献するとしている。
PHEVモデルは1.6Lターボエンジンと高出力モーターを組み合わせ、システム最高出力292psを発揮する。
17.1kWhのバッテリーを搭載し、EV走行距離は約81km(推定値)。7.2kWの車載充電器も備える。
なお、韓国仕様では1.6Lターボガソリンと1.6Lターボハイブリッドをラインアップ。ガソリンモデルは最高出力193馬力、ハイブリッドモデルはシステム最高出力245馬力、複合燃費17.4km/Lとされている。
AIアシスタント「Gleo AI」を搭載した「Pleos Connect」
インフォテインメントには、Android Automotive OS(AAOS)をベースとした「Pleos Connect」を採用した。
仕様に応じて17インチまたは12.9インチのメインディスプレイと、9.9インチのスリムディスプレイを組み合わせる。
その中核となるのが、自然言語による対話に対応するAIアシスタント「Gleo AI」だ。
ユーザーの発話内容だけでなく、その意図や文脈を理解しながら情報を提供するという。
また、Pleos ConnectはOTAアップデートにも対応。販売店への入庫を必要とせず、ソフトウェアの機能改善やセキュリティ更新、新機能の追加などを行えるとしている。
安全・運転支援機能も大幅に強化
新型TUCSONでは、主要骨格にホットスタンプ超高張力鋼板を広範囲に採用するなど、ボディ構造を強化している。
安全装備では、車内カメラによってドライバーの状態を監視する「In-Cabin Monitoring Unit(ICMU)」を採用。注意力低下や疲労の兆候を検知した際に警告を行う。
後席に残された子どもやペットの存在を検知する「Child Presence Detection(CPD)」や「Rear Occupant Alert(ROA)」も設定する。
また、停車時や低速走行時におけるアクセルペダルの踏み間違いによる急発進を抑制する「Pedal Misapplication Safety Assist(PMSA)」を採用。
さらに、後退時のステアリング操作を支援する「Memory Reversing Assist(MRA)」や、車両下部の路面状況を映像で確認できる「Ground View Monitor(GVM)」なども用意される。
韓国仕様では、衝突によって電源が遮断された場合でもドアを開けられる「ドアアンロック電源二重化」技術も採用される。
なお、NHTSAの5つ星評価、IIHSのTop Safety Pick+、Euro NCAPの5つ星評価については、ヒョンデがそれぞれの最高評価の獲得を目標として開発しているもので、現時点で新型TUCSONがこれらの評価を取得したことを示すものではない。
オフロード性能を高めた「TUCSON XRT PRO」
新型TUCSONには、アクティブなライフスタイルに対応する専用モデルとして「TUCSON XRT」「TUCSON XRT PRO」を設定する。
「TUCSON XRT PRO」には、ヒョンデ初となるオフロード走行支援機能「Smart Terrain Assist(STA)」を採用。
最低地上高は標準モデルより30mm高い210mmとされ、オールテレーンタイヤやリカバリーフックなども装備する。
これにより、未舗装路などを含むアウトドアシーンでの走破性を高めている。
なお、XRT PROや一部装備の展開については市場によって異なる。
SNSでは内外装を評価する声も
新型TUCSONの公開後、SNSでは内外装についてさまざまな反応が寄せられている。
紹介動画のコメント欄では、内装を高く評価する声が見られるほか、ボディカラーやホイール、グレードの組み合わせを評価するコメントも寄せられている。
また、インテリアについては、ピアノブラックを多用していない点を好意的に受け止める声もあった。
新型TUCSONは2026年後半に韓国で発売予定
2004年に初代モデルが登場したTUCSONは、これまでに世界累計販売台数1110万台以上を記録しているという。
第5世代となる新型TUCSONは、2026年後半に韓国市場で販売を開始する予定。その後、2027年から北米、欧州をはじめとするグローバル市場へ順次投入される予定となっている。
なお、韓国では10月中にグレード別価格を公開し、本格的な販売を開始する方針と報じられている。
また、2026年10月12日に開幕するパリモーターショーでは、よりスポーティなデザインと走行性能を追求した「TUCSON N Line」も世界初公開される予定だ。
現時点で、今回発表された新型TUCSONの日本導入について、ヒョンデから具体的な発表はない。
新型TUCSONの主なスペック・特徴
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| モデル | The all-new TUCSON |
| 世代 | 第5世代 |
| ロングホイールベース仕様 全長 | 4700mm |
| 全幅 | 1905mm |
| 全高 | 1685mm |
| P1モーター | 13kW |
| P2モーター | 47.7kW |
| PHEV P2モーター | 79kW |
| PHEVシステム最高出力 | 292ps |
| PHEVバッテリー | 17.1kWh |
| PHEV EV走行距離 | 約81km(推定値) |
| PHEV車載充電器 | 7.2kW |
| XRT PRO最低地上高 | 210mm |
| 主な新技術 | Pleos Connect、Gleo AI、Smart Terrain Assistなど |
※数値・装備は市場や仕様によって異なる場合がある。
※日本での発売時期や仕様については、現時点で発表されていない。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
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