●文:月刊自家用車編集部
ヴェゼル:モデル概要
ホンダのコンパクトSUVとして登場したヴェゼル。現行のモデルで2代目となる。ホンダ独自の「M・M思想(マン・マキシマム/メカ・ミニマム思想)」によるセンタータンクレイアウトは先代から継承し、比較的小柄なボディだが、同クラスのSUVよりも広い室内空間を備える。
リヤを絞り込んだクーペを感じさせるプロポーションに水平基調のデザインを採用。ハイブリッドモデルのパワートレーンにはe:HEVを搭載し、エンジンとモーターによる伸びるような走りと、クラストップレベルの燃費性能を実現している。
ヴェゼル:スタイリング&パッケージ
街中でも取り回しやすいコンパクトなボディ。クーペのようなプロポーションに、スリットが入ったようなデザインのフロントマスクが特徴的。全席で開けた視界を確保するために水平基調の「スリーク&ロングキャビン」が採用されている。
ヴェゼル:インパネ内装&シート
先代と同じセンタータンクレイアウトにより、クラストップレベルの室内空間が確保されている。インパネまわりは水平基調のデザインで、視界に対するノイズが少なくなっている。後席は、広い足元空間に加え、厚みのあるヘッドレストや先代には無かった後席のエアコン吹き出し口などにより、リラックスできる空間に。
ヴェゼル:パワートレーン
ヴェゼルのパワートレーン設定はガソリンとハイブリッドの2タイプ。ガソリンモデルは118PS/14.5kgf・mを発揮する1.5Lエンジンの4WDのみの設定。
ハイブリッドモデルは、1.5Lエンジンに走行用と発電用の2モーターを組み合わせたe:HEVを搭載。伸びるような滑らかな走り出しと、高速巡行時などは1.5Lエンジンのパワーによる力強い走りを両立している。また、高効率のe:HEVは燃費性能もクラストップレベルだ。
ヴェゼル:モデル変遷
【2021年4月:初期型】フルモデルチェンジした2代目ヴェゼルが登場
コンパクトなボディに、センタータンクレイアウトによるクラストップレベルの広い室内空間は先代から踏襲。高効率なe:HEVを搭載し、さらに実用的なコンパクトSUVとなった。月間販売計画台数は5000台。
【2023年6月:価格改定】原材料価格などの高騰に伴い、価格改定を実施
原材料価格や物流費などの世界的な高騰に伴い、ヴェゼル含む6車種の価格が改訂された。ヴェゼルは各グレードにつき約12万円ほどの値上がりとなった。
【2024年4月:最新型】グレード展開の変更や、e:HEVのアクセルレスポンスの向上など大幅に改良
グレード展開の変更に加え、エネルギーマネージメント制御の見直しなど大幅な改良が実施された。エクステリアでは、フロントグリル、フロントバンパーの形状変更と、リヤコンビネーションランプをすべてLED化するとともに水平基調の2段のグラフィックに。
e:HEVモデルのダッシュボード、ルーフ、フロアの各遮音材と防音材の厚み、配置が最適化され、不快なノイズを低減。さらに、e:HEVのエネルギーマネージメント制御を見直すことで、エンジン始動回数、停止頻度を大幅に低減するとともに、アクセルレスポンスが向上された。また、サスチューニングも変更されている。
●ヴェゼル グレードバリエーション&価格 | ||
パワートレーン | グレード【トランスミッション】 | 価格【FF/AWD】 |
1496cc直4DOHC(106ps/13.0kgf・m)+モーター(96kW/253N・m) | e:HEV X 【電気式CVT】 | 288万8600円/310万8600円 |
e:HEV X・HuNTパッケージ【電気式CVT】 | 299万8600円/321万8600円 | |
e:HEV Z 【電気式CVT】 | 319万8800円/341万8800円 | |
e:HEV Z・PLaYパッケージ【電気式CVT】 | 355万6300円/377万6300円 | |
1496cc直4DOHC(118PS/14.5kgf・m) | G【CVT】 | -/264万8800円 |
ヴェゼル:最新値引き&納期情報(2024年9月現在)
- 車両本体目標値引き額:20万円
- 納期の目安:1~3か月
- リセール予想:B-
マイナーチェンジ後は、値引きは厳しめで付属品含めて15万円程度が目立つ。ただし、ヤリスクロスやカローラクロス、キックス、クロストレックなどのライバル車を競合に出しつつ、経営の違うホンダ販売店同士の争いに持ち込めば25万円前後を狙えることも。
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