話題のパイオニアNP1を速攻レビューしてみた

まったく新しいクラウド型の車載ユニット「パイオニアNP1」が3月2日より発売を開始している。今回は「興味はあるけれど何ができるの?」という人のために詳しいレビューをお届けしよう。ぜひ購入検討に役立ててほしい。

●文/写真:浜先秀彰 ●まとめ:月刊自家用車編集部

音声で色々なことを指示できる

パイオニアが新たにリリースした「NP1(エヌピーワン)」は通信モジュールを標準搭載した新世代の車載機器だ。

室内側は向かって左側にカメラ、右側にスピーカーやマイクなどを内蔵している。

車両前方側は右側にカメラを搭載。ブラケット部分でクルマに合わせて角度調整が可能だ。

[Pioneer NP1]
ベーシックプラン(通信+サービス利用料1年分付き) 6万5780円
バリュープラン(通信+サービス利用料1年分付き) 9万3500円

取り付けは簡単で粘着テープによってフロントウインドウに貼り付け、シガーソケットから電源を取得。初期設定は専用スマホアプリの画面表示に従えば行える。特別な知識や技術が無くてもユーザー自身で簡単に装着できるだろう。

コンパクトなボディには多くの機能を備えているが、もっとも利用頻度が高くなるのは「スマート音声ナビ」だ。

操作、案内をすべて音声で行うもので、運転中でも安全なコントロールが可能。使用方法を覚えなくても対話をしていけば自然に扱える。しかも「突き当りを右です」、「2つ先の信号を右です」「右寄りの車線がおすすめです」といった親切でわかりやすい案内のため画面が無くても安心。右左折する場合にも「ここ」というぴったりのタイミングで知らせてくれる。

[音声案内例]

[目的地検索の対話例]

測位にはGPSと内蔵センサーを使用しており車速データは取得していないが精度は十分だ。操作レスポンスはクラウド型を意識させずタイムラグはほとんど感じられなかった。ちなみに画面がないと心配で走れないという人は無料の専用スマホナビアプリを併用すればいいだろう。

無料の専用スマホアプリ「My NP1」を用意。iOS用とAndroid用の2種類が揃っている。

アプリではルートガイド情報を共有し、 交差点拡大図などを表示できる。本体とスマホはBluetooth接続。

マイクロSDとサーバに映像を記録

また、「クラウドドライブレコーダー」も役立つもの。2つのカメラで車両前方と車内をフルHD画質で撮影できる。車内向きカメラは下の写真のように窓越しだが側方や後方の状況まで捉えられる。しかも万一マイクロSDへのデータ書き込みエラーが発生してもクラウドに同じデータが残っているため安心感が高い。手動録画操作を音声でできるのも使いやすい。

スマホアプリ上でサーバーに記録(手動録画、イベント録画)された映像 が確認できる。

[日中/室内]

[日中/フロント]

[夜間/室内]

[夜間/フロント]

待ち合わせにも便利

そして車外の人のスマホに撮影中の映像や自車位置周囲の地図をリアルタイムで送り、会話までできる「ドライブコール」も使ってみると便利。だれかを迎えに行くときやあおり運転被害に遭遇したときなどに活用できそうだ。

登録者の名前を言うとNP1がショートメールを送り、受け取った相手が画面上のURLをクリックすると映像や地図を表示し通話できる。

カロッツェリア製品で人気となっている「車載Wi-Fiルーター」機能も搭載しており(別に利用料が発生)、定額でネット使い放題の環境が手に入るのも嬉しい。

定額(1万3200円/365日プラン)でインターネットが使い放題になる。スマホやノートPC、ネット機能付きゲーム機などを活用可能。

今回は「試用」なので実感することはできなかったが、ユーザー個人に合わせて成長していき、パートナーとしての能力が高まっていくというのも興味深い、NP1の特徴だ。


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