●文/まとめ:月刊自家用車編集部(ハラ)
【プロフィール】上質なキャビン内装を採用することでプレミアムキャラも追求
MAZDA
CX-5
2016年12月
価格:246万2400〜352万6200円(2016年12月当時)
2016年12月にフルモデルチェンジされた2代目CX-5。マツダ次世代商品群・第二世代モデルのトップバッターとして登場した。
先代同様に走り自慢のSUVに仕上げられているが、内装質感と装備類を大きく強化したことでプレミアムキャラも武器にしている。最上級グレード(Lパッケージ車)は、本革シートと贅沢な内装意匠を武器にするなど、1ランク上のミドルSUVに仕立てられている。
パワートレーンは2ℓガソリン(155PS/20.0kg・m)と2.5ℓガソリン(190PS/25.6kg・m)、2.2ℓディーゼルターボ(175PS/42.8kg・m)の3タイプを用意。ガソリン/ディーゼルターボとも頻繁な改良で生産年ごとにスペックは微妙に異なるが、いずれの世代でも太いトルクにより重厚な走りを楽しめるディーゼルターボ車が人気を集めている。
【モデル変遷&グレード体系】ほぼ毎年、アップデートを行うことで、常に最新仕様を提供
最近のマツダ車は年次改良を頻繁に行うことが特徴だが、CX-5もほぼ毎年のように改良が実施されている。
2017年8月の改良では、被害衝突軽減ブレーキを中心とした安全機能装備の拡充が図られた。
2018年2月の改良では、マツダコネクトのナビ機能が強化されたほか、2ℓ/2.5ℓガソリン車、2.2ℓディーゼルターボ車のエンジン改良を実施。実用燃費の底上げが図られている。
2018年10月の改良では、2.5ℓガソリンターボ(230PS/42.8kg・m)を追加したほか、2.2ℓディーゼルターボ車に6速MT仕様を追加したほか、ナッパレザーシートや本杢パネルを用いる最上級仕様「エクスクルーシブ モード」を特別仕様車として設定。さらに従来車に搭載されていた車両運動制御技術「G-ベクタリング コントロール(GVC)」を、発展進化させたG-ベクタリング コントロール プラス(GVC Plus)に変更している。
2019年12月の改良では、AWDシステムの性能向上に加えて、センターディスプレイのサイズ変更(7インチ→8インチ)や内装シーリング材を変更により室内へのロードノイズ低減が図られている。
2020年12月の改良では、2.2ディーゼルターボ車のエンジン&トランスミッションの制御技術をアップデート。アクセル即応性を高めることでより快適な走りを追求している。車載IT機能も、センターディスプレイのサイズを変更(8インチ→10.25インチ)し、全グレードに車載通信機を標準装着することで、マツダコネクトの利便性向上も図られている。
2021年11月の改良では、最新の魂動デザインを取り入れたエクステリアデザインに変更。荷室のフラット化や防水加工などアウトドアユースを意識した機能強化も実施され、走行シーンに応じ、スイッチの操作ひとつで任意に走行モードが切り替えられるドライブモード(ミードライブ)も採用している。さらに既存モデルとは違ったイメージを取り入れた「スポーツアピアランス」「フィールドジャーニー」を特別仕様車として追加した。
【試乗インプレ】幅広い走行状況で良質な走りが楽しめる。抜群のハンドリング性能も大きな魅力
看板の2.2ℓディーゼルターボ車は、先代以上に余力感が増した印象。少ないアクセル踏み込み量でも十分な反応を見せるなど、走行時のコントロール性も高まっている。2.5ℓガソリンはともかく、2ℓガソリン車は負荷がかかる状況で物足りなさが否めない。高速走行を多用するユーザーならば、経済面からもディーゼルターボを選ぶのがオススメだ。
ステアリング操舵の反応も自然な挙動で、GVCプラスなどの最新制御も相まって、ドライバーの意志を忠実に再現してくれる。サスまわりの味付けは生産時期によって印象は異なるが、全体的に走行安定性を重視したセッティング。どちらかというと高速ツーリングを得意としているが、ミドルSUVとしては小ぶりなサイズもあって、市街地を苦にしないことも魅力だ。
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